MASTERキートン(8) の商品レビュー
「豹の檻」「カルーンの鷲」 「アナトリアの蟻」「死の都市の蠍」 「井戸の中の鼠」の5話は一連のシリーズ。 湾岸戦争を扱ったものだ。 戦争というとはるか過去のものと感じる。 けれど第二次世界大戦以降も、 世界では各地で戦争が起きている。 イラクによるクウェート侵攻は1990年、 国...
「豹の檻」「カルーンの鷲」 「アナトリアの蟻」「死の都市の蠍」 「井戸の中の鼠」の5話は一連のシリーズ。 湾岸戦争を扱ったものだ。 戦争というとはるか過去のものと感じる。 けれど第二次世界大戦以降も、 世界では各地で戦争が起きている。 イラクによるクウェート侵攻は1990年、 国連・多国籍軍による空爆が翌1991年。 わずか30年前の出来事だ。 時というのは、あっという間に過ぎていく。 「賭けの王道」の主役はキートンの祖父。 無類の女性好きでありながら、 いつも損な役回りを演じるピエロ。 「男はつらいよ」の寅さんみたいな役回りだ。 寅さんに比べるとどうやら、 上手くいったこともあるみたいだけれど… 賭けがテーマ、 イカサマとギャンブラーの矜持を描く。 「禁断の実」は武器もの。 武器といっても、 相手を内部から痛めつける秘密の武器。 当時、日本で話題になっていたのかな。 「西から来たサンタ」は、 東西ドイツ統一を舞台とした家族の物語。 サンタクロースは本当はパパ。 それを知った少女の悲しみ、 それを見て喜ぶ母親の姿が感動的。 物語構成が上手い。
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コーギーのもふもふがいい感じである。 普通にサダム・フセインが「こいつどーしようかなぁ」と思ってしまふやうなをっさんで、彼がゐればあの戦争なんとかなったかもといふ人が、ものすごく不名誉な形で息子を毛唐にやられる。それでその英国人はいろいろあってお国のために諜報活動してゐるノーフ...
コーギーのもふもふがいい感じである。 普通にサダム・フセインが「こいつどーしようかなぁ」と思ってしまふやうなをっさんで、彼がゐればあの戦争なんとかなったかもといふ人が、ものすごく不名誉な形で息子を毛唐にやられる。それでその英国人はいろいろあってお国のために諜報活動してゐるノーフォーク公であった。 湾岸戦争といふネタの中で、ハーフジャパニーズは元SASのをっさんがどう動くか、といふ良い作品。 ウルヴズベインはなぁ、ありさうだけどなぁ、お話面白いけどうーん。ロイズがアレしますか。
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たまに意味のないニュースを観ると、この巻の冒頭「ドナウ河近くの動物園では、ライオンがヒョウの檻に入り、出られなくなっています」の影響で、なにかの暗号かメッセージかと思ったりします。
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イカサマが行なわれると賭けは命を失うんだ。 / ……… 勝った時の爽快感、負けた時の悔しさの純粋性が失われる。 私達は苦しい捕虜生活の生きがいをイカサマでなくすことはできなかった。 あれ以来、私とアルバートの間にも決してイカサマはしないという暗黙の鉄則が生まれたんだ。 (CH...
イカサマが行なわれると賭けは命を失うんだ。 / ……… 勝った時の爽快感、負けた時の悔しさの純粋性が失われる。 私達は苦しい捕虜生活の生きがいをイカサマでなくすことはできなかった。 あれ以来、私とアルバートの間にも決してイカサマはしないという暗黙の鉄則が生まれたんだ。 (CHAPTER 6 賭けの王道)
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本書をきっかけに、僕は考古学(特に本書の物語の核となる「西欧文明ドナウ起源論」)や東西冷戦構造に、一時期かなり興味を持ったものです。主人公の平賀・キートン・太一の経歴、リアルにありえない〜!と思いつつも、格好良いので問題なし(ただし、たまにおっちょこちょい)。友情と愛情が詰まった...
本書をきっかけに、僕は考古学(特に本書の物語の核となる「西欧文明ドナウ起源論」)や東西冷戦構造に、一時期かなり興味を持ったものです。主人公の平賀・キートン・太一の経歴、リアルにありえない〜!と思いつつも、格好良いので問題なし(ただし、たまにおっちょこちょい)。友情と愛情が詰まった最終回は特に名作ですね。 浦沢作品の中でも特に人物描写が優れていて、登場人物の誰もが魅力的です。
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父は日本人、母は英国人。かつてのSASエリートは現在保険調査員であり、さらに考古学者でもある。 そんな主人公の知的さのにじみ出る、しかし痛快なアクションストーリー。
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