グリンゴ(文庫版)(1) の商品レビュー
『アドルフに告ぐ』の末尾にあるエッセイ・解説でこの『グリンゴ』が挙げられていたので、手にとってみた。 グリンゴを読んでいると「お前は一体何者だ?」と問い質されているような気持ちになる。 アドルフに告ぐでもそういう感覚はあったのだけど、蚊帳の外から傍観している感じだった。 グリンゴ...
『アドルフに告ぐ』の末尾にあるエッセイ・解説でこの『グリンゴ』が挙げられていたので、手にとってみた。 グリンゴを読んでいると「お前は一体何者だ?」と問い質されているような気持ちになる。 アドルフに告ぐでもそういう感覚はあったのだけど、蚊帳の外から傍観している感じだった。 グリンゴは当事者となって直に問い質されている感覚。
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『ネオ・ファウスト』等と並ぶ手塚治虫の未完の大作。「日本人」の本質を追求しようという大胆なテーマ設定もさることながら、登場人物のはちゃめちゃっぷり(アク強すぎ!)が晩年の手塚作品では群を抜いています。それだけに未完であることが悔やまれますね。 主人公の日本人(名前もそのまんま...
『ネオ・ファウスト』等と並ぶ手塚治虫の未完の大作。「日本人」の本質を追求しようという大胆なテーマ設定もさることながら、登場人物のはちゃめちゃっぷり(アク強すぎ!)が晩年の手塚作品では群を抜いています。それだけに未完であることが悔やまれますね。 主人公の日本人(名前もそのまんま(笑))、それを支える元フランス人の奥さん、日本社会を飛び出した過激な若者たち、日系移民(勝ち組)が入り乱れ、南米を舞台に、日本社会の特異さや日本精神を描いています。
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