アタッチメント の商品レビュー
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【学んだこと】 アタッチメントと"温かさ"は、進化論的観点からして異なる起源持つ。先進国での養育では、子どものアタッチメント欲求を満たす際に、微笑みかけるなどの情緒的な応答も併発する。しかし、ある国では、情緒的な応答をすることなくアタッチメント欲求を満たす養育も見られる。つまり、アタッチメントと温かさとの関連は、養育スタイルの文化差に依ると言える。狭義(元来)のアタッチメントは、ネガティブ情動をなくす(マイナスをゼロにする)ことを指向するものであり、ポジティブ情動の生起(ゼロからプラス)は包含しない。 アタッチメント理論の特徴は、生物・遺伝レベルの標準的要素と、環境レベルの個人的要素を包括的・整合的に結び合わせ、ヒトの発達や心理社会的適応を高い統合性を持って論じた点にある。 アタッチメントタイプの一貫性は、安定的な環境でより高く、ネガティブライフイベントが多い環境では、より低く(つまり、安定型から不安定型へ転じる)なる。換言すれば、元来、アタッチメントタイプ(内的作業モデル)には、それなりに可塑性があるが、親の養育スタイルにはある程度の一貫性がみられるために、安定した環境下で養育され続けた場合には、アタッチメントの変動が起こりにくいとも言える。 子どもの自律が望ましいとされる文化圏(e.g., アメリカ)では拒絶型が、子どもの依存が望ましいとされる文化圏(e.g., 日本)ではアンビヴァレント型が多くなる可能性がある。 アタッチメントの観点から、子どもの心理社会的適応を論じる際、「保育所・幼稚園に預けるべきか否か」ではなく、保育者・先生の「量や質」を論じるべきであろう。すなわち、「預けるー預けない」といったことが、アタッチメントの「安定ー不安定」の岐路になるのではなく、預けた先の保育者・先生の量や質が、「安定ー不安定」の岐路になるであろう。無論、この要因のみで決まるわけではないだろうが。 【TO DO】 進化心理学の入門書を読む。アタッチメントをはじめ、進化論や心理学への知識が広がり、深まることだろう。ファクトファインディングな研究に繋がる発見があるかも。
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アタッチメントについて、提唱者ボウルビィの理論から、インナーモデル、SSPなどの調査手法、各世代間のアタッチメントについてなどなど、網羅的に良くまとめており、アタッチメント理論の入門としてはこれ1冊で十分という感じ。 生物の生存本能、危機回避のための機能としてのアタッチメントとい...
アタッチメントについて、提唱者ボウルビィの理論から、インナーモデル、SSPなどの調査手法、各世代間のアタッチメントについてなどなど、網羅的に良くまとめており、アタッチメント理論の入門としてはこれ1冊で十分という感じ。 生物の生存本能、危機回避のための機能としてのアタッチメントという考えは、ヒトもまた動物なのだと再認識された。赤ちゃんが可愛らしく感じるのは彼らの生存戦略だと考えると、なかなかやるな…という気になる(笑)。 アタッチメント、とそのまま用いるのがいちばん無難とは思うが、”絆”も”愛着”も変に情緒的な意味合いが入ってしまうのが難しい。
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ボウルビィ著を読もうと思ったものの食指が動かない!というときにはまずこれを読もう的な本。各章完結にまとまっていてわかりやすい。ただ後半はすっきりしないので「動向」は自分で調べろという雰囲気。
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後半に行くほど,すっきりしない研究結果。まだ研究が少ないということか…。2000年代以降の成果が気になる。
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アタッチメントについて ひととおり全般的に網羅されている。 広い範囲にわたっているので 説明は浅く広くになってしまう傾向は否めないが さらっと理解するには最適。 個人的にとても評価しているのは TOPIC 7-2 アタッチメント理論から示唆する育児への考え方 育児にあたって、何が一番大切か明瞭に語っている いろいろな機会を捉えて、この内容を伝えていきたい
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