自由に生きる の商品レビュー

ルーブナメリアンヌ(著者),堀田一陽(訳者)

2023/07/01

10年以上前にパリを訪れた時、アフリカ系移民と見られる人たちと電車で乗り合わせた。仲間同士なのか、同じ車両のあちらとこちらで何やらワーワー言い合う様子は無法地帯と言うか、西洋の常識やマナーが全く無視され、軽い恐怖を覚えた。
移民のことを学びたくて手にした本。ここではアラブ系移民の話だが、女性たちがいかに過酷な日常を過ごしているのか、その中で勇気を持って声を上げた著者がどんな活動を起こしてきたのかよくわかった。

2011/12/25

フランス人ムスリムである筆者が身をもって体験してきた、劣悪な環境。
陋習と、その中で育ち、将来に希望を持てない男女の間では暴力とそれへの屈服という悪循環が定着している。

非宗教とは何か。スカーフ着用問題に対する自分の捉え方のいい加減さと、間違いを指摘されたようだった。
自分がいかに無知であるかがわかった。

女性の人権、教育政策。
フランスは進んでいるかと思ったがそうではなかった。

2011/02/13

フランス移民の問題。
モロッコ系移民の両親を持つ女性の半生を自伝的に書いたもの。
いかにして、彼女が活動家になったのか。

ジェンダー、人種、宗教、伝統などあらゆる場面での権力バランスのゆがみが弱き者にのしかかることがわかった。
フランスの文化に注目するだけじゃなく、
こうした社会問題にも注目するべきだと気がついた。

英語圏以外のジェンダーや人種問題も学んでみたいな。

2009/10/04

移民大国フランス。そこは日本では想像のつかない問題を抱えこんだ国であるし、それはヨーロッパ諸国でも同様である。最近話題になった暴動の原因を、そこに追い込まれた人々の立場に近い彼女だからこそのリアルな現実を垣間見れた。ニューヨークのテロの首謀者に何故ヨーロッパの移民が含まれていたのか。これはヨーロッパだけでなく、世界が避けて通れない問題も明らかにしてくれた。そして何より、女は強いのだと私に教えてくれた。