1,800円以上の注文で送料無料

彼方なる歌に耳を澄ませよ の商品レビュー

4.3

22件のお客様レビュー

  1. 5つ

    10

  2. 4つ

    9

  3. 3つ

    2

  4. 2つ

    1

  5. 1つ

    0

レビューを投稿

2012/02/04

遥か昔、スコットランドにハイランダー「高地人」と呼ばれる人たちがいた。 厳しい自然と向き合い、馬や犬と共生し、歌を歌い励ましあい、赤毛のキャラム同士ともに助け合う生活。 18世紀末カナダ東端の島に家族と共に渡った彼らの子孫は、文明という大波にさらわれながらも、その「流れる血」の...

遥か昔、スコットランドにハイランダー「高地人」と呼ばれる人たちがいた。 厳しい自然と向き合い、馬や犬と共生し、歌を歌い励ましあい、赤毛のキャラム同士ともに助け合う生活。 18世紀末カナダ東端の島に家族と共に渡った彼らの子孫は、文明という大波にさらわれながらも、その「流れる血」の色を忘れず今この時を過ごす。 船に乗って離島しようとする家族を泳ぎながら追いかける犬の一途な思いや、同族意識が非常に強く、困難な状況でも仲間を放ってはおけない彼らの絆の強さに心打たれる。 また本書に登場するおじいちゃんがすごくいいんだよなぁ。強さと優しさとユーモアを持った器の大きいじいちゃんに憧れること間違いなし! 場面の移り変わりにちょっとついていけなくて、筋を見失うことも多々あったが、全体を通して読み終えると暖かい気持ちになれる。

Posted byブクログ

2012/03/03

弟が兄を訪ねる。たくさんの思い出が、読んでるこちらにも迫ってくる。哀切で、失われた幸福感がなんとも悲しい。自分をおいて去って行った人たちの存在感が大きくて、寂しくなる。

Posted byブクログ

2010/06/28

J・ラヒリの『その名にちなんで』に大層感銘を受けたと、友人に話したら薦められた作品。 とあるコミュニティの、とある人生賛歌。自分のルーツというものは、自分の存在基盤を神話的に保証している。だから、コミュニティは成立し、その内側は心地よい世界となる。 時代背景の勉強不足から、ラヒリ...

J・ラヒリの『その名にちなんで』に大層感銘を受けたと、友人に話したら薦められた作品。 とあるコミュニティの、とある人生賛歌。自分のルーツというものは、自分の存在基盤を神話的に保証している。だから、コミュニティは成立し、その内側は心地よい世界となる。 時代背景の勉強不足から、ラヒリほどの喜びを得るには至らなかったのが残念でした。

Posted byブクログ

2009/10/04

一貫して淡々としている。静寂と重みが付き纏う。 赤毛のハイランダー。歌い継がれるゲール語の歌。 祖先より連なる血の絆、歴史と愛惜。厳しい自然と日常。 静かにゆっくりと浸透して、響く本。 アリステア・マクラウドは、冬になると読み返したくなる。

Posted byブクログ

2009/10/04

著者初の長編 スコットランドからのカナダ移住民6代の物語 短編も大好きなんだが、この人の本で初めて泣いた ゲール語、家族の絆、自分を置いて消えゆこうとする過去への哀惜 ラストは涙腺クラッシャー以外の何者でもない キャラム、虹をつくろうとした十六の少年、粗野で心優しい長兄 スコット...

著者初の長編 スコットランドからのカナダ移住民6代の物語 短編も大好きなんだが、この人の本で初めて泣いた ゲール語、家族の絆、自分を置いて消えゆこうとする過去への哀惜 ラストは涙腺クラッシャー以外の何者でもない キャラム、虹をつくろうとした十六の少年、粗野で心優しい長兄 スコットランド素敵すぎる、素敵すぎる

Posted byブクログ

2010/03/11

子どもたちに語るべきものを持つ、生活者としての親たち。天真爛漫な祖父と祖母、生真面目な、もう一人の祖父、そして長兄の魅力・・・

Posted byブクログ

2009/10/04

スコットランド移民の話。 題名の訳に惹かれる。海から吹く風の名残のような、連綿と続く一族と個人の生き様に想いを馳せる。

Posted byブクログ

2009/10/04

アリステア・マクラウド唯一の長編。 18世紀末、スコットランドからカナダ東端のケープ・ブレトン島に新天地を求め渡ってきた「赤毛のキャラム」ことキャラム・ルーア。 その末裔で都会に出て歯科医として裕福な生活を送る「私」ギラ・ベク・ルーアの胸に去来する一族に流れる血への思い、幼い...

アリステア・マクラウド唯一の長編。 18世紀末、スコットランドからカナダ東端のケープ・ブレトン島に新天地を求め渡ってきた「赤毛のキャラム」ことキャラム・ルーア。 その末裔で都会に出て歯科医として裕福な生活を送る「私」ギラ・ベク・ルーアの胸に去来する一族に流れる血への思い、幼い頃の哀しい思い出、そしてバラバラになってしまった兄弟の人生。 静かな語り口でじっくりと胸にしみいる読後感。

Posted byブクログ

2009/10/04

カナダへ移住したスコットランド人の子孫…。美しい自然の中で確実に生き延びる遥か昔に祖先が住んでいた地の郷愁を抱えて生きる家族の物語。

Posted byブクログ

2009/10/04

アリステア・マクラウドの最新刊。12年かけて書かれた大作。 最初は読み進めるのにも苦労するかも知れませんが、読後の感激は言い表せません。

Posted byブクログ