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黒龍の柩(下) の商品レビュー

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34件のお客様レビュー

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私はこの本で、徳川慶…

私はこの本で、徳川慶喜が好きになりました。「夢」を追い続けるもの、「夢」を諦めるもの。それぞれの男たちの「夢」に対する生き方がかっこいいです。ただ、北方独自の描き方をしているので、史実として土方歳三や幕末が好きな方には「え?」と思う部分があると思います。

文庫OFF

2024/11/15

上巻を読んでからだいぶ経ってしましました。 それにしてもなんか違う。上巻の時はめちゃくちゃ感動したけど。 近藤さんや沖田さんとの別れがあっさりしすぎ。こんな別れ方するかなぁ。北海道に行ったあともなんか・・・こんなだったとは思えない。 個人的にはもっと追い詰められて焦ってでも負けな...

上巻を読んでからだいぶ経ってしましました。 それにしてもなんか違う。上巻の時はめちゃくちゃ感動したけど。 近藤さんや沖田さんとの別れがあっさりしすぎ。こんな別れ方するかなぁ。北海道に行ったあともなんか・・・こんなだったとは思えない。 個人的にはもっと追い詰められて焦ってでも負けない土方であってほしかった。飄々としすぎ。 そしてなんという最後!いやーこれは個人的にはないなと。 残念です。

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2023/01/03

構想は独特で面白かった。登場人物の、特に土方さん以外の心理描写がもっと欲しい。文章の書き方と雰囲気は好き。

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2021/08/28

今作は土方歳三が主人公の新撰組小説という形態を取っているが、幕末という乱世の世に見果てぬ夢を追い求めた男達の群像劇でもある。立ち憚る【史実】という制約がある以上、箱館戦争を如何に盛り上げるのかがポイントになるのだろうが、その観点から言うと、終盤での失速感は否めないし、タイトルの意...

今作は土方歳三が主人公の新撰組小説という形態を取っているが、幕末という乱世の世に見果てぬ夢を追い求めた男達の群像劇でもある。立ち憚る【史実】という制約がある以上、箱館戦争を如何に盛り上げるのかがポイントになるのだろうが、その観点から言うと、終盤での失速感は否めないし、タイトルの意味合いに繋がるラストのサプライズを仕掛けるにはキャラクター像の掘り下げが少々甘かった印象。しかし、滅びの美学と評される新撰組の自己破滅的なパブリックイメージに対し、仲間と共に壮大な夢を追いかけるロマンティストな土方像は斬新だった。

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2021/03/04

蝦夷地への逃避行にかなりページ数をさいているが、先のわかっている歴史物でこの展開は飽きる。 かなりグダグダ。 かなり力の入った蝦夷地新国家の構想は、実際に龍馬は考えていたようなので、それ程独自の展開ではない。 土方がやたらあちこち行くのもご都合主義で嫌。 場面や誰主観なのかをしば...

蝦夷地への逃避行にかなりページ数をさいているが、先のわかっている歴史物でこの展開は飽きる。 かなりグダグダ。 かなり力の入った蝦夷地新国家の構想は、実際に龍馬は考えていたようなので、それ程独自の展開ではない。 土方がやたらあちこち行くのもご都合主義で嫌。 場面や誰主観なのかをしばしば見失う。

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2018/05/17
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

日本人なら誰もが思いそうな、こんな土方だったらよいのに。 そういう土方歳三が描かれていると思った。 力だけでなく、思慮と強い思いと実現したい夢を持ち死力を尽くしている感じが応援したくなった。 正直、長く、ダレる部分もあったが後半のために読む価値があった。

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2017/08/27

可憐でさえある、男たちの死に様。久兵衛の最後の前身、銃弾がやけにゆっくりと空間を走るような描写。倒れる身体、掲げられる誠の旗。 小栗が最後に、一度だけ妻を振り返るシーン。一切の心理描写を配し、風景や事物にも心情を託さず、ただただ振り返るという動作だけが端的に存在する。万感の思い、...

可憐でさえある、男たちの死に様。久兵衛の最後の前身、銃弾がやけにゆっくりと空間を走るような描写。倒れる身体、掲げられる誠の旗。 小栗が最後に、一度だけ妻を振り返るシーン。一切の心理描写を配し、風景や事物にも心情を託さず、ただただ振り返るという動作だけが端的に存在する。万感の思い、あまりにも雄弁な、素っ気なさ。 正しくハードボイルドである。北方時代劇は、本作に一旦結実した。心からそう思う。 この後の中国古典では、男同士が語り合わずしてわかり合うという描写が頻出しすぎて、どこか冷めてしまう。人間を信頼しすぎていると思う。 人間の孤独を描き切ったのは本作であり、怜悧で鋭い孤立が本当に鮮明で、一振りの日本刀のような作品。

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2016/05/23
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

解説にもあったけど、土方さんが蝦夷地に渡った理由が、よく言われる死に場所を求めてではなくて、話にあるような夢を追ってだとしたら、、、 いつか五稜郭に行った時にただ悲しい気持ちだけでなく、また違った明るい?気持ちも持ち合わせて訪ねる事ができそう。 最後のエンディングはギリギリまで想定してなかったので、その後はどうなったのか、、続きをハードボイルド北方小説で読んでみたい。

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2015/02/18

新撰組ものは、大好きなので、一気読みだったがこれまでの通説を所々で違った解釈で描いていることが面白い。近藤の最期の、描き方だけイマイチ。

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2015/01/07

上下巻。土方歳三が主人公。 が、史実に沿っていながらその内実の定説とは大きく解釈が違っています。土方が何を見ていたか、幕府のそれぞれの要人たちが何を目指していたか。どんな「夢」を見ていたのか。史実上の結末はわかっていても、私も「もしかして」という夢を見てしまいました。 「土方歳三...

上下巻。土方歳三が主人公。 が、史実に沿っていながらその内実の定説とは大きく解釈が違っています。土方が何を見ていたか、幕府のそれぞれの要人たちが何を目指していたか。どんな「夢」を見ていたのか。史実上の結末はわかっていても、私も「もしかして」という夢を見てしまいました。 「土方歳三が何を見て動いていたか」というのが、この作品の大きな特徴です。最後に納得するかどうかは、人それぞれでしょう。話としては、特に江戸以降の後半がいい。これまでの新選組小説とは違う新しい切り口で、とても面白かったです。

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