第四間氷期 の商品レビュー
予言機械の仕組みとか…
予言機械の仕組みとか細かいところが気になりだすときりないですが、これはとにかく面白かったです!『砂の女』と並んで好きになりました。
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最近こういうSFを読…
最近こういうSFを読んでいない。硬質な文体も好きです。
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時代的制約(原著19…
時代的制約(原著1959年)もあり、ハードSF的な厳密さに欠けるため、予言機械のリアリティがもうひとつ希薄。予言機械によってつくられた人格と現在の人格の対話という構図も、おもしろいものの、もうひとつの感あり。ただ、なかなかわからない第四間氷期の意味が終盤にかけて明らかになり、未来...
時代的制約(原著1959年)もあり、ハードSF的な厳密さに欠けるため、予言機械のリアリティがもうひとつ希薄。予言機械によってつくられた人格と現在の人格の対話という構図も、おもしろいものの、もうひとつの感あり。ただ、なかなかわからない第四間氷期の意味が終盤にかけて明らかになり、未来社会と現代社会の対峙というテーマがでてくると全体としての面白味がじわじわと増してくる感がある。もう一度読みたい、という気を起こさせる作品。
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普段あまり読まない…
普段あまり読まないけど SFは好きデス。これはすんなり世界に入っていけて読みやすかったですね
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- ネタバレ
※このレビューにはネタバレを含みます
こちらはブクロクに登録していない一冊です。 平成13年まではエクセルに書籍を整理(現在も)していました。そちらまでこちらに移すことは出来ず。 コンピュータが予測した全世界が水没した未来の世界で、呼吸のできない水上に出て自死をする私たちの子孫の描写の美しさと切なさに涙した若い自分を忘れたくはないです。
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聞かされた最初も、予言機から色々聞かされていく過程でも、自分はずっと主人公と同じような気持ちだった。「ありえない!→いやそんなバカな、、」みたいな徐々に不安になっていく感じ。 この本を読んだことで、この本というより「未来を認めたくない自分」に対して恐怖を感じる体験をさせられまし...
聞かされた最初も、予言機から色々聞かされていく過程でも、自分はずっと主人公と同じような気持ちだった。「ありえない!→いやそんなバカな、、」みたいな徐々に不安になっていく感じ。 この本を読んだことで、この本というより「未来を認めたくない自分」に対して恐怖を感じる体験をさせられました。 自分の理解力不足もあるとは思うが、正直ストーリー構成的に強引だったり説明つかないところがいくつもある気がしてる。ただ、50年以上前の作品だし、話の複雑さを考えれば許容範囲か
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学生時代に読んだ本を再読。 父に薦められて読み、SF好きになり、読書習慣が付くことになった思い出深い本である。 予言機械、水棲生物の存在は常識から大きく外れている。 その異常さ、不気味さに起因しているのだろうか、読み進めるにつれて主人公の世界自体が現実から剥離していく様な感覚に陥...
学生時代に読んだ本を再読。 父に薦められて読み、SF好きになり、読書習慣が付くことになった思い出深い本である。 予言機械、水棲生物の存在は常識から大きく外れている。 その異常さ、不気味さに起因しているのだろうか、読み進めるにつれて主人公の世界自体が現実から剥離していく様な感覚に陥る。 未来の残酷さを受け入れるか否かが、この本の主題となっているが、楽観主義の私は本編の未来はまだ良いように感じた。 現実では、今まさに起きている戦争ですぐ近くの国が核を撃つかもしれない。 それを起点とし、人類が滅ぶ事もあり得る。 そんな未来が無いと言い切れるだろうか。
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最近のアニメ、映画でよくあるAIと人間の同期っぽい設定があって、この作品を昭和45年に書いている安部公房の想像力に脱帽。 今はAI技術の進化を見ているので、面白い想像だな位に感じるけど、この本が出た頃読者はどんなふうに感じていたんだろう。 集中して読めてない部分も多いので、再...
最近のアニメ、映画でよくあるAIと人間の同期っぽい設定があって、この作品を昭和45年に書いている安部公房の想像力に脱帽。 今はAI技術の進化を見ているので、面白い想像だな位に感じるけど、この本が出た頃読者はどんなふうに感じていたんだろう。 集中して読めてない部分も多いので、再読したい。 昭和40年代の人の想像で表現している挿絵が何だか面白い。
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予言機械が開発者の意図を越えた動きを始める…AIが現実になっている現代に読んでも、不自然なSFさは感じさせず、読む者を不安に陥れる安部公房の世界に引き摺り込まれる。 50年以上前に書かれた本とは思えない。 予言を知ったら取る行動を織り込む操作を無限回繰り返す最大値予言、という件は...
予言機械が開発者の意図を越えた動きを始める…AIが現実になっている現代に読んでも、不自然なSFさは感じさせず、読む者を不安に陥れる安部公房の世界に引き摺り込まれる。 50年以上前に書かれた本とは思えない。 予言を知ったら取る行動を織り込む操作を無限回繰り返す最大値予言、という件は数学的にはイメージできるが、人間の行動をそのように処理できるとしたら興味深い。
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未来とは天国か地獄か。科学技術によって人間を取り巻く環境は大きく変化し、その新しい自然によって人間自体も大きく変容してゆく。未来の価値を図る尺度は現在の側にはなく、善悪の彼岸すら大きく捩れてゆく。これはある種のSFが未来を通して現在の人間社会を描くという試みを、未来予知機械をSF...
未来とは天国か地獄か。科学技術によって人間を取り巻く環境は大きく変化し、その新しい自然によって人間自体も大きく変容してゆく。未来の価値を図る尺度は現在の側にはなく、善悪の彼岸すら大きく捩れてゆく。これはある種のSFが未来を通して現在の人間社会を描くという試みを、未来予知機械をSFと見立ててそれによる変化をメタ的に捉えて描いている。SFミステリーのような導入から最期は幻想小説にまで変化してゆくジャンルレスな作品。
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