第四間氷期 の商品レビュー
予言機械の仕組みとか…
予言機械の仕組みとか細かいところが気になりだすときりないですが、これはとにかく面白かったです!『砂の女』と並んで好きになりました。
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最近こういうSFを読…
最近こういうSFを読んでいない。硬質な文体も好きです。
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時代的制約(原著19…
時代的制約(原著1959年)もあり、ハードSF的な厳密さに欠けるため、予言機械のリアリティがもうひとつ希薄。予言機械によってつくられた人格と現在の人格の対話という構図も、おもしろいものの、もうひとつの感あり。ただ、なかなかわからない第四間氷期の意味が終盤にかけて明らかになり、未来...
時代的制約(原著1959年)もあり、ハードSF的な厳密さに欠けるため、予言機械のリアリティがもうひとつ希薄。予言機械によってつくられた人格と現在の人格の対話という構図も、おもしろいものの、もうひとつの感あり。ただ、なかなかわからない第四間氷期の意味が終盤にかけて明らかになり、未来社会と現代社会の対峙というテーマがでてくると全体としての面白味がじわじわと増してくる感がある。もう一度読みたい、という気を起こさせる作品。
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普段あまり読まない…
普段あまり読まないけど SFは好きデス。これはすんなり世界に入っていけて読みやすかったですね
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※このレビューにはネタバレを含みます
殺人事件を巡るミステリのような展開から話が変わってきてSFへ(笑)予言する機械や謎の脅迫電話、胎児誘拐事件、水棲人の研究など色々考えるな~(笑)異色なSFとしていい感じですね(笑)
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最初から飛ばしています。ミステリっぽく始まりますがだんだん「これ何の話…?」的展開。とにかくスピード感があって止められません。 諸々の突飛な話が繋がった時は何とも言えない「腑に落ちた〜」感が。 万能の電子頭脳に平凡な中年男の未来を予言させようとしたことが発端となり、とんでもない事...
最初から飛ばしています。ミステリっぽく始まりますがだんだん「これ何の話…?」的展開。とにかくスピード感があって止められません。 諸々の突飛な話が繋がった時は何とも言えない「腑に落ちた〜」感が。 万能の電子頭脳に平凡な中年男の未来を予言させようとしたことが発端となり、とんでもない事が次々に明るみになっていきます。 いやいやまさか…な事が行われているのですが、安部公房の筆致に、思わず私も乏しい想像力をフル稼働させられてしまいました。 あとがきの日付は1959年、ウィキペディアによると「日本で最初の本格長編SF」とのこと。 予言機械にしたって、コレ60年以上前の作品! 第四間氷期が終わろうとする時。そこに、それこそ天地がひっくり返るような未来を描いた安部公房。これはホントに衝撃。
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大学時代に途中までしか読めていなかったので再読。面白い。未来について色々考えさせられる。現在の価値基準で未来を評価することなんて、できっこないんですねきっと。意外な展開にきっと引き込まれるはずなのでおすすめです。
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※このレビューにはネタバレを含みます
安部公房にしては読みやすいなあ、というのが最初の印象。 電子計算機に大量のデータを与えただけで未来を予言できるというのは、カオス理論を考えると、前時代的という感は否めない。未来も過去もシュミレーションできてしまうというのも、そんなに単純じゃないだろっていう気はする。でも安易なタイムマシンものにはなってないし、死体の神経組織に電極を差し込んでデータを取得し、生きている状態をシュミレーションするというのは、怪しくてなかなかいい。 未来予測のサンプルに選んだ男が殺され、死体を予測機械にかけるとその口は<胎児堕胎>について語り始める。男を殺したとされている情婦からデータを取ろうとするとその女も殺され、家に帰ると主人公の妻も何者かに病院に呼び出され堕胎されていることが明らかになる…。 裏表紙のあらすじを読む限りでは、ある男の未来を予言させようとすることによって何らかの因果律に干渉し、氷河期になるって話だと思ってたけど、こうやっていろいろと裏で行われている謀略が明らかになっていくというミステリ的手法が使われていたのか。期待してたのとは違うけど、これはこれで面白い。作者がこんなわかりやすい論理の作品を書くとは思ってなかったから意外だったけど。見えない組織に包囲されているという閉塞感なんてラドラムみたい。発表年度を考えると「ブルー・シティ」なんかにも当然影響を与えてるんだろうな。 胎児ブローカー→母胎外発生→水棲動物飼育→水面上昇による人類の後継者としての水棲人類の研究という流れは今でも十分刺激的だけど、発表当時はもっと凄かったろうな。主人公が現実の延長線上ではない未来を認めることができず、自分自身の第二次予言値の命令によって殺されてしまうのも安部公房的迷宮なのか。 やっぱこの時代、インテリにとって共産主義というのは理想だったのかな。現実にはコンピュータに関しては、資本主義というかアメリカの技術力は圧倒的だったわけだから、モスクワ1号なんてものが先に作られるとは考え難い。
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安部公房は、家元が中学高校一貫校の寮生時代には劇作家として活躍していた。演劇同盟座付き作家N原は、彼に傾倒していた。劇団男優の家元は、江守徹から芝居のイロハを拝借した。 ところで花田清輝の書評でも書いたが、実に小説の世界(活字の世界)は、流行歌の世界(歌謡曲界隈)に比して繰り返し...
安部公房は、家元が中学高校一貫校の寮生時代には劇作家として活躍していた。演劇同盟座付き作家N原は、彼に傾倒していた。劇団男優の家元は、江守徹から芝居のイロハを拝借した。 ところで花田清輝の書評でも書いたが、実に小説の世界(活字の世界)は、流行歌の世界(歌謡曲界隈)に比して繰り返し楽しむ機会に乏しいのは実に残念な事だ。本書も、安部氏の比較的初期作品であるが、彼の特色である人間の意識と感受性に、環境や他者の影響が色濃く出ている。今で言うところのAIにも似た予言機械が登場し、未来が人間に肯定的なものであるのか否定的なものであるのかは、不明である。が、それゆえに人間は未来を知りたがる(占いなどの信憑性が薄いものも含め)。未来は日常生活の連続の末にあり、予言機械は多分に、幸せな未来をより残酷な未来として予知するだろう。そして現代をコンピューター的観念過剰の思考が支配する時代と考えるならば、人間の内的思考を保持するためには個々の育んだ常識が大切であり、ここで支配的に言葉をかける予言機械を拒否し続けることこそ、著者が実は主張したかったことではなかろうか? それにつけても、三島由紀夫か安部公房の何れかがノーベル文学賞を受賞すると思ったが。
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人間が水棲人間になるとして、その未来が幸か不幸かを今の陸棲人間に判断する能力はなく、判断する資格を持つのは主観的判断のできる未来の水棲人間だけだという物語中の言葉から、自分には他人の人生が幸か不幸かを判断する能力も資格もないため、他人への余計な介入はしないよう、気をつけようと思い...
人間が水棲人間になるとして、その未来が幸か不幸かを今の陸棲人間に判断する能力はなく、判断する資格を持つのは主観的判断のできる未来の水棲人間だけだという物語中の言葉から、自分には他人の人生が幸か不幸かを判断する能力も資格もないため、他人への余計な介入はしないよう、気をつけようと思いました^_^
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