はじめての部落問題 の商品レビュー
部落問題を理解するうえでの良書です。自分たちの闘争成果を誇示するような当事者側の主張や、被差別部落の悪癖を指弾するような部落外の人たちの本とも一線を画し、中立的かつ冷静に書かれていると思います。
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『そもそも部落とは何なのか。差別は解消したのか。同和教育の功罪は?初歩から考える』この問題は非常にデリケートなものなんですが、今でもこういう問題があるということは心にとどめておきたいものです。いろいろと考えさせられる本でした。 僕が育った北海道では、こういう問題は存在しなかった...
『そもそも部落とは何なのか。差別は解消したのか。同和教育の功罪は?初歩から考える』この問題は非常にデリケートなものなんですが、今でもこういう問題があるということは心にとどめておきたいものです。いろいろと考えさせられる本でした。 僕が育った北海道では、こういう問題は存在しなかったので、いまどきこういうことで人が人を差別するのかいなと思っていたのですが彼の本を読んで、あからさまな差別こそなくなったものの、影ではまだまだそういうことが残っているという現実に愕然としました。 特に自分が驚いたのは結婚に関する箇所で、結婚をすることになったときに、親があそこまで反対するのかと、具体的に何を言ったのかはあまりにもおぞましいのでここでは書きたくありませんが、人間の醜さを突きつけられた感がありました。この話は10年以上も前のことなのでいまはどうなのかはわかりませんし、自分が実際にここに書かれているような現実に遭遇したことがないので、なんともいえないんですが、この現実をしっかりと受け止めてこれからを生きていく、そう決意することしかできませんよね。 作者の言う 「世の中にはいろんな人がいる」 「どんな理由をつけても人を殺してはいけない」 この言葉が非常によろしかったので、ここにあげることにします。
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今の時代に適した部落問題の取扱説明書。古典的な疑問にも答えてますし、部落をめぐる誤解やバイアスにも、丁寧に修正をかけています。水平社の戦争加担の事実を知って、少々驚いた。「本音だけしか通用しない社会は、建前だけの社会より恐ろしい」。
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タイトル通り、とてもわかりやすく読みやすい! そして部落問題だけでなく人と人との「違い」や「差別」ということに注目しているので、自分の勉強的にとても興味深かったです はじめて部落問題関係で読んだ本がこれでよかった 自分用メモ:National Identity problemに...
タイトル通り、とてもわかりやすく読みやすい! そして部落問題だけでなく人と人との「違い」や「差別」ということに注目しているので、自分の勉強的にとても興味深かったです はじめて部落問題関係で読んだ本がこれでよかった 自分用メモ:National Identity problemにも役立ちそうな本・sound's like American's way(make fun of each other to get over differences:Identityのクラスなどでアメリカの子から聞いた)
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下手にタブー視したり、逆に「差別は既にない」と言ってみたり。あるいは肩を怒らせて闘争をしたり。どの方向にも根本的な違和感を感じていた。 この本にはそれが無い。その立ち位置だけで素晴らしい。これまで起きた事、今の状況、自分の考え方、それぞれを過不足無くまとめてある。完全に中立などと...
下手にタブー視したり、逆に「差別は既にない」と言ってみたり。あるいは肩を怒らせて闘争をしたり。どの方向にも根本的な違和感を感じていた。 この本にはそれが無い。その立ち位置だけで素晴らしい。これまで起きた事、今の状況、自分の考え方、それぞれを過不足無くまとめてある。完全に中立などという本は無いのかもしれないが、その事も良く認識した上で、なお真摯に物事を見、語ろうとしていると感じた。 こういう本が出てくるのだけ、ある意味時代が成熟したという事なのだろうか?と思わせるくらいの本。
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図書館:差別について正しい知識をつけなければならないと痛感した。 「部落が社会的文化を持てば差別はなくなる」という著者の意見に納得。
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地方に行けばいくほど、部落差別はいまだに残っているらしい。東京にも昔は部落があったが、人の出入りが多く、わからなくなっている。 部落民はガラが悪い、怖いと言われるが環境がそうさせているだけだと思う。 麻生さんが野中さんを「部落出身者だから総理にはできない」と発言したのは有名だし、...
地方に行けばいくほど、部落差別はいまだに残っているらしい。東京にも昔は部落があったが、人の出入りが多く、わからなくなっている。 部落民はガラが悪い、怖いと言われるが環境がそうさせているだけだと思う。 麻生さんが野中さんを「部落出身者だから総理にはできない」と発言したのは有名だし、そんな麻生さんが総務大臣になった(部落問題を扱う担当部署)のは、泥棒が警察になったようなもんだ。 私は小学校から大学まで同和教育を受けたことがない。会社に入ってからは毎年のように受けてる。 ヨツというのは差別用語なんだ。
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[ 内容 ] そもそも部落とは何なのか。 差別は解消したのか。 同和教育の功罪は? 初歩から考える被差別部落の真実。 深く知ることで浮かび上がる、もうひとつの日本。 [ 目次 ] 第1章 部落ってなに? 第2章 部落民って誰? 第3章 部落問題の見方 第4章 部落差別は、なぜ残...
[ 内容 ] そもそも部落とは何なのか。 差別は解消したのか。 同和教育の功罪は? 初歩から考える被差別部落の真実。 深く知ることで浮かび上がる、もうひとつの日本。 [ 目次 ] 第1章 部落ってなに? 第2章 部落民って誰? 第3章 部落問題の見方 第4章 部落差別は、なぜ残っているのか 第5章 部落問題をなぜ学ぶのか 第6章 部落差別のなくし方 [ POP ] [ おすすめ度 ] ☆☆☆☆☆☆☆ おすすめ度 ☆☆☆☆☆☆☆ 文章 ☆☆☆☆☆☆☆ ストーリー ☆☆☆☆☆☆☆ メッセージ性 ☆☆☆☆☆☆☆ 冒険性 ☆☆☆☆☆☆☆ 読後の個人的な満足度 共感度(空振り三振・一部・参った!) 読書の速度(時間がかかった・普通・一気に読んだ) [ 関連図書 ] [ 参考となる書評 ]
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この本、めちゃくちゃ面白かったです。興味深いという意味で。 久々に良書に出会えた!と言う気分です。 そもそも、私がなぜこの本を手にとったかというと、小学生に部落問題について聞かれて、うまく答えられなかったからです。 教科書に載っているような、「昔の身分制度のなごりで・・・・だい...
この本、めちゃくちゃ面白かったです。興味深いという意味で。 久々に良書に出会えた!と言う気分です。 そもそも、私がなぜこの本を手にとったかというと、小学生に部落問題について聞かれて、うまく答えられなかったからです。 教科書に載っているような、「昔の身分制度のなごりで・・・・だいぶ改善されたけど、今でも差別が残っている地域もあるらしい・・・ゴニョゴニョ」といったことしか言えず。 それもそのはず、思い返してみれば、小・中・高とこの問題についてはほとんど勉強してこなかったからです。被差別部落が少ない地域だったからでしょう。 これじゃいかん!勉強しなければ!と思い、簡単そうなこの本を読むことにしました。 結論から言うと、すごく解かり易くて、面白かったです。 部落や部落民の定義、部落差別の中身や、なぜ差別するのかということなどが語られています。それも、押し付けがましくもなく、感情的でもない。 こんな本があったんだ!と驚きました。 この角岡さんは大学などで部落問題を扱う講義をされていて、その講義方法・講義内容がすごく面白そうで、うちの大学でもやってくれたらいいのに・・・・と思いました。 また、中学校や高校などでの部落問題を扱う授業の問題点なんかも指摘されていて、教育学部としてはすごく興味深かったです。 それから、個人的に面白かったのは、麻生太郎の差別発言のエピソードです。部落出身の元衆議院議員である野中広務に対して、麻生太郎は「あんな部落出身者を日本の総理にはできないわなあ」と言い放ったそう。 この本が書かれたのは麻生太郎が内閣総理大臣になる前です。 結局、麻生太郎はその後総理大臣に就任するも、民主党に大敗を喫して、引き摺り下ろされる始末。 日本の総理の器じゃなかったのは、麻生さんだったんだなーと苦笑しました。 私は小学生に(教科書的な解説ではあったけど)差別問題について教えたあと、「うう、これって、教えた方がいいんだろうか?教えなかった方が良かったんじゃないだろうか?保護者はどう思われるだろうか?」と、「寝た子は起こすな」論的に煩悶したけれど、この本のp.180で角岡さんはこう書いています。 「仮に部落問題と一生出会わなくても、知らないよりは知っておいた方がいい。会社員は自分が属する会社がどんな組織であるかは知っておくべきだろう。同じように、私たちが住む日本がどんな社会であるのかを知っておくべきではないだろうか。国内にしろ海外にしろ、知らなくていい問題はない。」 コレを読んで、安心しました。 長く書きすぎましたが、オススメの本です。笑
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とあるきっかけから、 「部落」って言葉以外なんにもしらない! と思い、その題名から入門書的なものだろうと思い読み始めました。 読みやすく、分かりやすいです。 作者自身が部落出身なのに、偏らないで客観的に部落問題を論じていると思います。 メディアなどでは未だにタブーなこ...
とあるきっかけから、 「部落」って言葉以外なんにもしらない! と思い、その題名から入門書的なものだろうと思い読み始めました。 読みやすく、分かりやすいです。 作者自身が部落出身なのに、偏らないで客観的に部落問題を論じていると思います。 メディアなどでは未だにタブーなことなのかもしれないけど、逆差別になるのではいけないと私は思います。 でも、意見を言えるほどの知識はまだないので、これからもうちょい学んでいきます。 この問題に興味がある人にはおすすめ。
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