幸福論 改版 の商品レビュー
極めて難解。正直に申し上げて様々な文献の引用が多岐にわたり、ワタクシには十分理解が出来なかった。 表面的かつ一般的な社会性を(処世術)・理性を考慮したり希望を持つことなく、深層心理に近いレベルにおいて正直に自己表現が出来ているのかどうかということなのか?
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『本を読むということは「人生をおりている時の愉しみ」か、あるいは「人生を何かによって閉ざされている状態の代償行為である。』 『「正義」の最大の敵は「悪」ではなく「べつの正義」なのだ、というのが確信犯の倫理である。』 『想像力があれば存在することができる』
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わたしの幸福とは噛み合わなかった。けれど、随所に食いこんでくる痛みのようなものを感じた。ちなみに、「幸福論」という名前のつく本はこの世にたくさんあるようですが、わたしはこの名前の本を読むのは、これが初めてです。 最初に「わたしの詩のなかには、いつも汽車がはしっている」とあるけ...
わたしの幸福とは噛み合わなかった。けれど、随所に食いこんでくる痛みのようなものを感じた。ちなみに、「幸福論」という名前のつく本はこの世にたくさんあるようですが、わたしはこの名前の本を読むのは、これが初めてです。 最初に「わたしの詩のなかには、いつも汽車がはしっている」とあるけれど、たしかにこの文章は、めまぐるしい景色を汽車のなかでひたすら追い続けるようなところがあったなと思う。わたしの胸にひっかかったのは、「出会い」と「偶然」だった。いずれも経験による裏づけがある。新学期の朝の幸福。あれは出会いへの期待からくるものだった。それに、親になにもいわずにサンタさんからのプレゼントを待つ夜なんていうのは、偶然を期待する行為そのものだったんじゃないか。 しかし、幸福とはなんだろう。彼の追った幸福とは、どんなものだったんだろう。
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自分の内なる欲望に逆らわずに真実を語る「健やかさ」と、書物が伝える思想や歴史など外なる何事にも批判を忘れず、主体的に思想や行動を構築しようとする「逞しさ」がある。 だって
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寺山修司の著作を読んだのは初めてだったのですが、とにかく引用が多いこと、登場する人物名が多岐に渡ること、文の表現や比喩、状況の描写などが独特であること、競馬の知識が皆無であること等から、その言わんとすることはなかなか理解し難かったのですが、彼の伝えたいことはその独特の文章から少し...
寺山修司の著作を読んだのは初めてだったのですが、とにかく引用が多いこと、登場する人物名が多岐に渡ること、文の表現や比喩、状況の描写などが独特であること、競馬の知識が皆無であること等から、その言わんとすることはなかなか理解し難かったのですが、彼の伝えたいことはその独特の文章から少しばかりは汲み取ることが出来たかなと感じました。 寺山の幸福論を読み解くための手掛かりになると思われる想像力や演技、出会い、偶然と必然などの言葉にはいささか得るものがあったのかと思われるところがあります。「出会いに期待する心とは、いわば幸福をさがす心のことなのだ」、「偶然の本質、偶然をそれ自体の存在として受けとめようと思い立ったときに、はじめて自由になれるのだ」といった言葉にも考えさせられる部分があり、読んでいて飽きない作品でした。 寺山の幸福論は多くの哲学、数学、社会学等の学問や映画、詩などの著作を引用しており、幅広いジャンルの書物の紹介書のようでもあるため、これを読むことでさらなる知的好奇心をかきたてることができることからも、是非読んでいただきたい一冊です。
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寺山修二、久々に読んでみました。普段考えたり、感じたりしていることをこうして理論的に捉えていくのも時にはおもしろかったりしますね。
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- ネタバレ
※このレビューにはネタバレを含みます
よく理解できなかった。という以前に知らない言葉が多すぎて、勉強不足を感じるという読書とは別の方面の趣旨でへこんだ。 ということで評価は保留。 ただ、「わるい天気」を根本から無くすべきである、という主張には納得。 よく見かけるのは「わるい天気」をあたかも「よい天気」と考えてしまう、というものだが、それでは世界としての根本的な成長は何もない気がする。 対症療法ではない方が、大変ではあるが、大切だと感じる。
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寺山修司の散文は少し読みにくいけれど、 怖くなったり嫌になったり 気持ちまで影響されてしまいます。 同じ言語でニュアンスを理解できることに 彼と同じ日本人でよかったと思うくらい 著者は偉くすごい人だなあと感じます。
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難解な本でした。 以前から読みたいと思っていた人ですが、ちょっと苦手な分類のようでした(残念)。 「言葉の錬金術師」と異名を持つように、確かに独特な雰囲気は感じます。また、歌人、演出家、映画監督、小説家、作詞家、脚本家、随筆家、俳人、評論家、俳優、写真家などとして活動していたそう...
難解な本でした。 以前から読みたいと思っていた人ですが、ちょっと苦手な分類のようでした(残念)。 「言葉の錬金術師」と異名を持つように、確かに独特な雰囲気は感じます。また、歌人、演出家、映画監督、小説家、作詞家、脚本家、随筆家、俳人、評論家、俳優、写真家などとして活動していたそうで、広いジャンルの引用文がかなり掲載されていました。 私的な解釈は幸福とは、想像力を広げることによって幸福に満たされるのではないだろうか?という答えでした。 きっともっと深い話しなのかもしれませんが、それ以上の理解は難しかったです。
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一番好きな作家。 正直文章自体は理系の自分には中々難しく、かなり読み飛ばしている部分もある。 けど、この人の書く文章には力学がある。秩序を前提とした「当たり前」の矛盾に立ち向かってるパワーがひしひしと感じられる。 私の詩のなかには いつも汽車が走っている だが私はその汽車に乗っ...
一番好きな作家。 正直文章自体は理系の自分には中々難しく、かなり読み飛ばしている部分もある。 けど、この人の書く文章には力学がある。秩序を前提とした「当たり前」の矛盾に立ち向かってるパワーがひしひしと感じられる。 私の詩のなかには いつも汽車が走っている だが私はその汽車に乗ったことがない 心を撫でてくれるような文章はないけど、だからこそがつんときました。出会えて良かった
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