天の夕顔 の商品レビュー
お互いに気持ちが昂っても、女性には夫がいるということでお互いに一線は越えずにブレーキをかけ続けられるのが凄まじい恋愛小説でした。 これが“ストイックな恋愛”なのか。 感情のままに相手に伝えることもあまりせず、気持ちは手紙にしたためるというのも好きです。 苦しい恋愛ですが、ここまで...
お互いに気持ちが昂っても、女性には夫がいるということでお互いに一線は越えずにブレーキをかけ続けられるのが凄まじい恋愛小説でした。 これが“ストイックな恋愛”なのか。 感情のままに相手に伝えることもあまりせず、気持ちは手紙にしたためるというのも好きです。 苦しい恋愛ですが、ここまで想える相手に今生で出会えたというのは幸せなのかも。 側にいることは叶わなくとも、心では結びついている。つらい。
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このような小説がいまだに読み継がれていくことの不可思議さは、ストイックな愛が現在に似合わないということではない。このような生き方が理解できるかということではなかろううか。2019.10.25
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ストイックな恋愛。心通じ合い側にいたい思いがありながらも女には夫があり結ばれる事はない。女は何に義理立てているのだろうか。今なら主人公に経済力があるなら、彼を信じて付いて行くこともできようものを。この小説の時代がそれをさせないのか。ここまで思われ続けるのは添い遂げなくとも女冥利に...
ストイックな恋愛。心通じ合い側にいたい思いがありながらも女には夫があり結ばれる事はない。女は何に義理立てているのだろうか。今なら主人公に経済力があるなら、彼を信じて付いて行くこともできようものを。この小説の時代がそれをさせないのか。ここまで思われ続けるのは添い遂げなくとも女冥利に尽きるものだ。
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久しぶりに、昔の文学を読んだなと。 あぁ、昔の文学者のスキャンダルってこんな思想からだったのかもなぁとか、いやでも、この、なにも見えなくなるような感情には覚えがあるぞ?とか。 昔もいまも変わらないのかもね…と思っていたら、この話、日本版の若きウェルテルの悩みと称されていたらしく。...
久しぶりに、昔の文学を読んだなと。 あぁ、昔の文学者のスキャンダルってこんな思想からだったのかもなぁとか、いやでも、この、なにも見えなくなるような感情には覚えがあるぞ?とか。 昔もいまも変わらないのかもね…と思っていたら、この話、日本版の若きウェルテルの悩みと称されていたらしく。 なるほど、確かに。 あまり面白くはないですがw 文学史的には、読んどくといいかもと思います。
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人妻と愛を確かめ合うものの 社会的な道徳を重んじて、互いに深入りせず 数年に一度、会ったり会わなかったりするうち二十数年 人妻の息子が成人するに至り、ようやく一緒になる約束をするのだが… といったような話 戦前の昭和13年に発表されたもの 当時すでに、恋愛は資本主義の歯車みたいな...
人妻と愛を確かめ合うものの 社会的な道徳を重んじて、互いに深入りせず 数年に一度、会ったり会わなかったりするうち二十数年 人妻の息子が成人するに至り、ようやく一緒になる約束をするのだが… といったような話 戦前の昭和13年に発表されたもの 当時すでに、恋愛は資本主義の歯車みたいなもんだったはずで それへの反発ゆえ、こういうストイックな純愛物が うけたのだと思う 偽善的とは言わないにしても、まあナルシシズムだろう むろん、ナショナリズムに置き換え可能なものである
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三宮が出てきて少し嬉しくなった。 別に三宮に思い入れがあるわけじゃないけど。 いや、あんのかな。あるんやろな。いや、でも、ないかな、あるんかな。あるって言っとこか。 ある。
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恥ずかしながら全くその存在さえ知らなかった本作品を初読。 Wikiで見るに新感覚派の人なのか、そんな単語授業で習いましたな。 でも横光利一もそうだが、いま読み継がれていないような気がしなくもないがどうなんだろう? それはともかく内容はある一時代が作り出した上品なお伽噺、おそらく現...
恥ずかしながら全くその存在さえ知らなかった本作品を初読。 Wikiで見るに新感覚派の人なのか、そんな単語授業で習いましたな。 でも横光利一もそうだが、いま読み継がれていないような気がしなくもないがどうなんだろう? それはともかく内容はある一時代が作り出した上品なお伽噺、おそらく現在の作家がこの手の話を書くと露骨な愛欲表現目白押しになるんでは? あとヨーロッパでも好評を博したようだが何となく分かる気がする、女性をある意味「神」と見立てて殉教するお話とも解釈できようから。
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物語の設定はいまの時代では新鮮味がないように思う。 それにしても、寸止めが凄まじい・・・ これはたぶん、いまの世代ではなかなか理解しがたいのでは・・・ 解説のコメントが印象的。 当時の美青年の条件からすれば、なんとはなしにわかる気もする。
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十年ぶりの再読。 荒唐無稽なほどのストイックな恋。 これは小説ゆえ現実にはありえない、と思いながらもどこか、現実にもこうした恋があるのではないか、と夢をみてしまうのは、さすが浪漫主義の小説のなせる技なのか。 難解な単語や、ややこしい言い回しがなく、簡素で流麗な文が、内容とあいま...
十年ぶりの再読。 荒唐無稽なほどのストイックな恋。 これは小説ゆえ現実にはありえない、と思いながらもどこか、現実にもこうした恋があるのではないか、と夢をみてしまうのは、さすが浪漫主義の小説のなせる技なのか。 難解な単語や、ややこしい言い回しがなく、簡素で流麗な文が、内容とあいまって大変気品のある美しい文章に感じる。 「お背が高くていらっしゃいますのね」 という、”あの人”の言葉。 主人公がいうように、”何でもない言葉”なのだが、この十年、私の脳裏に焼き付いていて、この小説の一文だったことに再読して気が付いた。 そうやって、静かに心に残る小説。
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家内オススメの本。熱愛というか、めんどくさい男というか。にしても真っ直ぐで読みやすくわかりやすいし、情景も思い浮かびやすい書き方だった。
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