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死体が多すぎる(2) の商品レビュー

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13件のお客様レビュー

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――シュルーズベリは…

――シュルーズベリは混乱の極みにあった。ヘンリー一世を後ろ盾とする女帝モードがフランスにいる隙に、イングランドの多くの貴族達に推される対抗馬、スティーブン王がシュルーズベリ城を陥落させたからである。

文庫OFF

2024/09/08

イギリスの作家エリス・ピーターズの長篇ミステリ作品『死体が多すぎる―修道士カドフェル〈2〉(原題:One Corpse Too Many)』を読みました。 エリス・ピーターズの作家の作品は4年前に読んだ『雪と毒杯』以来ですね。 -----story------------- シ...

イギリスの作家エリス・ピーターズの長篇ミステリ作品『死体が多すぎる―修道士カドフェル〈2〉(原題:One Corpse Too Many)』を読みました。 エリス・ピーターズの作家の作品は4年前に読んだ『雪と毒杯』以来ですね。 -----story------------- シュルーズベリは混乱の極みにあった。 ヘンリー一世を後ろ盾とする女帝モードがフランスにいる隙に、イングランドの多くの貴族達に推される対抗馬、スティーブン王がシュルーズベリ城を陥落させたからである。 その戦いで捕虜となり処刑された者、94名。 ところが、埋葬を頼まれたカドフェルが見たのは95名の遺体だった。 死体が多すぎる。 誰が何のために死体を紛れ込ませたのか? 高潔の人、カドフェルの追及が始まる! 光原百合さん推薦エッセイ収録! 解説/大津波悦子 ----------------------- 1979年(昭和54年)に刊行された作品……修道士カドフェルシリーズの第2作です。 1138年、イングランドの先王の死とともに王の娘モードと従兄弟スティーブンの間で継承権を巡って起こった戦い……スティーブンに占拠されたシュルーズベリでは捕虜となった94人が処刑された、、、 埋葬のために城内に向かったカドフェルは95人の死体を見つけた……紛れ込んだ死体は一体誰なのか?誰に、何のために殺されたのか? 若き死者を悼んだカドフェルの捜査が始まる。 修道士カドフェルシリーズを初めて読みました……16歳で第1回十字軍に参加し、エルサレム陥落後は船員として東方にとどまり、40歳を過ぎてからイングランドに戻り修道士となる という一風変わった経歴を持つ修道士のカドフェルがさまざまな事件を解決していくシリーズです、、、 本作では、94人のはずの死体が、翌日95人に増えていた……この身元不明の遺体は何者か、いつ、誰に、どこで、どうやって殺されたのか? という謎解きをきっかけとした謀略を暴く展開を軸に、戦火の脅威が迫る中、修道院でカドフェルの元に預けられた17歳の少年ゴドリックの身分や運命、シュルーズベリの城から消えたフィッツ=アランの右腕ファルク・エイドニーの娘ゴディスの行方、城から持ち出された宝の在処、ゴディスの婚約者ヒュー・ベリンガーと貴族の娘アライン・サイウォードの恋 等々が重層的に描かれており愉しく読めました。 謎解きとロマンスのバランス配分も良かったと思いますが……やや登場人物が多く、序盤は物語の全体像が掴みにくかったですねー あと、当時のイギリスの歴史のことを良く知っていれば、もっと愉しめたかな と思います。

Posted byブクログ

2024/07/23
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※このレビューにはネタバレを含みます

前作よりも好きだった!イングランドが、モード側とスティーブン側で対立する時代。カドフェルのもとに逃げてきた少年のふりをした少女のゴディスと、モード側の陣営で財宝を移動中に仲間を何者かに殺害されたトロルド。そしてゴディスの元婚約者で後半でがらりと印象を変えるベリンガー。元婚約者を売ろうとする抜け目のない嫌な奴と思っていたが、実はめちゃくちゃ良い青年だった。カドフェルとベリンガーが、殺人犯を告発するシーンや、決闘のシーンはわくわくした。 カドフェルシリーズはまだ2冊目だが、芯の強い女性が出てくる印象。そしてカドフェルが何においても守ろうとする若々しい男女の愛が、物語を通して描かれている。

Posted byブクログ

2019/02/14
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

修道士カドフェルの第二弾。 二作目も面白かった。 アガサ・クリスティーで有名な「死体を隠すなら死体の山の中に」を地で行く話。 縛り首にされた捕虜の死体の数が一つ多く、しかも他殺体だった。 殺人事件を解くとともに、若い娘を安全な地へと逃がそうとするカドフェルの前に好敵手が現れる。 鋭い観察力と推理力で、カドフェルから若い娘と宝を奪おうとする若い騎士。 とはいえ、とても好ましい青年で、 最後には正義と愛する女性の名誉を守るために、 殺人犯に決闘を申し込む。 相変わらず恋愛問題も解決して、ハッピーエンドで良かった。 一つ難癖をつければ、タイトルがちょっと。 多すぎる死体、ではだめだったのか。

Posted byブクログ

2014/10/02

修道士カドフェルシリーズ二作目。中世イギリスの雰囲気も楽しめるし、かつ、ご都合主義的大団円。ご都合主義万歳!ご都合主義大好き!カドフェルの人柄に魅力的なゲスト登場人物たちにご都合主義的ミステリで、暖かい気持ちで読めて良かったな。

Posted byブクログ

2012/02/19

内戦で処刑された遺体の数が合わない、という事実から殺人事件の謎に挑む修道士カドフェル。大勢の捕虜たちが亡くなった中で、たった一人別の理由により殺された者がいる…。 今回、ヒュー・ベリンガーが初登場。敏捷で鋭敏で複雑なのはいつまでも変わらないですが、この頃は実に若々しいです。カドフ...

内戦で処刑された遺体の数が合わない、という事実から殺人事件の謎に挑む修道士カドフェル。大勢の捕虜たちが亡くなった中で、たった一人別の理由により殺された者がいる…。 今回、ヒュー・ベリンガーが初登場。敏捷で鋭敏で複雑なのはいつまでも変わらないですが、この頃は実に若々しいです。カドフェルとヒューが互いの思考を探って駆け引きを繰り広げるのがコン・ゲーム的。 さて、久々にカドフェル・シリーズを再読し、登場する歴史上の人物を振り返ってため息。誰かも言ってましたが、この時代「マティルダが多すぎる」。あとロバートって名前もやたら多いな。あと、あと、ヘンリーも!作中では読みを変えて(マティルダとモードとか)分かりやすく区別する形になっていましたが、他に名前ないんか!と八つ当たりしたくなりました。

Posted byブクログ

2011/02/07

時代背景がストレートに話に絡んできます。知らなかった英国史が勉強できてお得かも。で、2巻目にしてあの重要キャラクターが登場。すごくかっこいいです。いろんな意味で。

Posted byブクログ

2009/10/04

中世イングランドを舞台として、修道士が探偵役になって事件を解決するという、『薔薇の名前』のような設定のシリーズ。1作目が(図書館の一般書架で)見当たらなかったので2作目を借りてみたのだが。面白い〜〜!! 一気に読み終えてしまった。こういう発見って、とても嬉しい。いやほんと、まだま...

中世イングランドを舞台として、修道士が探偵役になって事件を解決するという、『薔薇の名前』のような設定のシリーズ。1作目が(図書館の一般書架で)見当たらなかったので2作目を借りてみたのだが。面白い〜〜!! 一気に読み終えてしまった。こういう発見って、とても嬉しい。いやほんと、まだまだ世の中には面白い本がいっぱいあるんだなぁ。このシリーズ、番外編含めて21冊あるようで、当分楽しめそうだ。(2009-05-15L)

Posted byブクログ

2009/10/04

米澤穂信の100冊その97:これも比類無き「解決篇」。山内進の「決闘裁判」と併せて読むと、おもしろさ累乗。「正しさ」の原風景を垣間見る思いがする。とのこと。

Posted byブクログ

2009/10/04

虜の死体が一体多いという小さいけれど魅力充分な謎を中心に陥落した城の娘と宝石を相手側にどうやって渡すかという冒険小説のような面白さで引っ張る。カドフェルとベリンガーの知恵の戦いも見物。メインの解決は本当にちょっとした、しかし決定的な手掛かりがさりげなく書き込まれている。まさかこう...

虜の死体が一体多いという小さいけれど魅力充分な謎を中心に陥落した城の娘と宝石を相手側にどうやって渡すかという冒険小説のような面白さで引っ張る。カドフェルとベリンガーの知恵の戦いも見物。メインの解決は本当にちょっとした、しかし決定的な手掛かりがさりげなく書き込まれている。まさかこう締めくくるとは…。

Posted byブクログ