メディア・コントロール の商品レビュー
思弁的な本ではない。言語学の権威としてのチョムスキーをまだ僕は知らない。この本に現れるチョムスキーは反戦理論家としてのチョムスキーである。 タイトルから一目で想像がつくと思われるが、「メディアに踊らされているぞ、気をつけろ!」といった啓蒙・政治の意味合いの強い本である。こういっ...
思弁的な本ではない。言語学の権威としてのチョムスキーをまだ僕は知らない。この本に現れるチョムスキーは反戦理論家としてのチョムスキーである。 タイトルから一目で想像がつくと思われるが、「メディアに踊らされているぞ、気をつけろ!」といった啓蒙・政治の意味合いの強い本である。こういった事柄を扱うことに個人的な関心は実際、薄いのだが、思弁にとどまらず実社会で活動する良心的知識人として世界的に有名な、ほとんど唯一と言っていいチョムスキーは、知っておくべきかしら、という動機で読む。 「政治、経済、イデオロギーのシステムにおける諸問題の分析、実行、意思決定、管理をするこれらの人々(専門知識をもつ特別階級)は、人口のごく一部でしかない」「愚かな大衆は自分で状況を理解する頭がないと見なされて、指導者の意のままに未来へと誘導されるのである」 「愚かな大衆」を「オタク的指向のある人間」、「指導者」を「アーキテクチャの設計者」と読み替えると、よりアクチュアルに感じられる。(べつにイコールで結んでいるわけではありません) そういった状況は、民主主義社会を「人民が権力を所有し行使するという政治原則。権力が社会全体の構成員に合法的に与えられている政治形態」(大辞林より)と素朴に理解するのではなく、「一般のびとを彼ら自身の問題に決して関わらせてはならず、情報へのアクセスは一部の人間のあいだだけで厳重に管理」する社会として、現実的な状況から導かれるきわめて現実的な(そして正しかろう)認識を優先させることで理解されるだろう。 * 三つに分かれているセクションのうちの最後に、ジャーナリストであり本書訳者である鈴木主税のチョムスキーへのインタビューが載っている。あまりの婉曲的な語り口にびっくりする。 ヴェトナム戦争時のアメリカにおいて、知識人が一般大衆を巻き込んで反戦デモを行ったという理解は正しくない。闘ったのは大衆だけであり、「知識人は闘わなかった」。これは意外だった。
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チョムスキーお得意のアメリカ批判。言語学のチョムスキーだけに、9/11以後の言葉を通じたメディア権力を解読している。ものすごく納得するし、アメリカ内部からこのような知性があらわれることを評価したい。
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思想書なんで、推薦の☆はつけない方針で、とりあえず最初のままのみっつ。 この人の理論は結構頷けるものが多い印象。著作を全部読んでいないので断定は出来ないけど、これは結構面白かった。
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メディアにコントロールされ、伏せられた歴史の真実を洗い出す。メディア論というよりはアメリカ現代の批判が中心だ。
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前から気になってた本の一つ。ノーム・チョムスキーさんです。 どこで僕はこの人を知ったのかよく覚えてないですけど、去年小論の授業かなんかでネタとしてあげられてた気がします。 民主主義には2つの概念があり、ひとつは一般的にとらえられている、一般市民が自分たちの考えを社会に反映でき、...
前から気になってた本の一つ。ノーム・チョムスキーさんです。 どこで僕はこの人を知ったのかよく覚えてないですけど、去年小論の授業かなんかでネタとしてあげられてた気がします。 民主主義には2つの概念があり、ひとつは一般的にとらえられている、一般市民が自分たちの考えを社会に反映でき、情報も開かれている社会。もう一方は一般市民に彼らの問題には決して関わらせてはならず、情報も限られた一部の人(特別階級)にしか管理されないといった社会である。 そして、現実は後者が優勢であり、この本ではそのことについて書かれています。 後者の民主主義には、2つの「機能」があり、ひとつは特別階級による実行を行う機能である。もうひとつは、一般市民が「とまどえる群れ」として、「観客」に徹するという役割だ。たまに選挙という方法で支持表明はするがそれ以外はまったく関与しない「観客」になることが機能だと言っている。 それを実行するために、組織的宣伝が有効に使われている。それによって「とまどえる群れ」たちに肝心なことから注意をそむけることが可能になる。彼らを決して参加者にしてはいけないのだ。また彼らはまったくそのことに気づかない。なによりすごいのが、これが自由の下で行われているということだ。財界という金も知識も労力もある相手ではこれができてしまうから恐ろしい。 そうした組織的宣伝に対する抵抗策として平和運動などが行われ、それは権力に懐疑を持ち、確実に見極める能力を獲得してきたという啓発された証だと筆者は述べている。 言論の統制もなく、情報も開示された時代であるにもかかわらずこうした情報の偏りが起こってしまう現実を訴えているチョムスキーさんはかっこいいです。彼は、どんなに批判されようが、脅迫状の一通を受け取ろうが気にならない、そんなものは現在抑圧されている国に比べればまったく比較にならないと言っています。自分の本が出版禁止になろうがそんな些細な抑圧では言論統制されてるとは言えないと。これくらいの覚悟がないと一国(しかもアメリカ!)の批判はしちゃいけないのかもしれませんね。 しかし、そんな彼の意見を東大出身のマイミクゆうくんが「ただの趣味だ」と一括し、ボコボコにしていたのがとても笑えましたw一度生で対面させてみたいです。 「とまどえる群れ」まっしぐらの僕に喝を入れてくれる本でした。「メディア・コントロール」は思った以上にサクッと読めましたが、二個目の「火星から来たジャーナリスト」は背景知識もないせいかいまいちつかめなかったです。またいつか読みなおしてみよう! TVばっか見てる人!一度読んでみるといいかもしれません。
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他の国のほうが規制されてるから何だっつーことです。アメリカにおけるメディアの歴史が垣間見られたことに★3
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言語学者であり活動家のノーム・チョムスキーの本。今の民主主義は、メディアにコントロールされているという観察。
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マサチューセッツ工科大学教授であるノーム・チョムスキーが、事実をもとに現代社会を理解する方法を明快に論じた本です。アメリカには言語統制がないという事実に驚かされたと同時に、国の支配層とメディアによる巧妙な手法で、民主主義がコントロールされていることを否応なしに認識させられました。...
マサチューセッツ工科大学教授であるノーム・チョムスキーが、事実をもとに現代社会を理解する方法を明快に論じた本です。アメリカには言語統制がないという事実に驚かされたと同時に、国の支配層とメディアによる巧妙な手法で、民主主義がコントロールされていることを否応なしに認識させられました。メディアによって得た情報を鵜呑みにするのではなく、真実の調査・分析を、私たち一般人が積極的に行うことの重要性を再認識しました。
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孤高の反戦家チョムスキー独特の言い回しに魅了される。その高い理想は他を寄せ付けないほど強烈な印象を与える。
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難しかったー。 知らないことが多すぎるー。 もう1回歴史を学びなおしたくなった! うん、でもとりあえず 火星人の所は本当に客観的な視点からの話なんだよね。 いつ間にか情報は刷り込まれてて、 それが当たり前だと思ってた自分が怖くなった。 いろんな立場からの視点を見...
難しかったー。 知らないことが多すぎるー。 もう1回歴史を学びなおしたくなった! うん、でもとりあえず 火星人の所は本当に客観的な視点からの話なんだよね。 いつ間にか情報は刷り込まれてて、 それが当たり前だと思ってた自分が怖くなった。 いろんな立場からの視点を見せてもらった気がする。 皮肉的だけど政府の立場からものを言ってるところは、 メディアを志すものとして読んでて段々切なくなった。 こうやって使われていくのかって。 市民は忙しい。 けど、もう少し現状を鵜呑みにしないで 当たり前を当たり前と思わない考えを持って欲しいと、 考えることを実践して欲しいと思いました。
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