チョコリエッタ の商品レビュー
2016.11.29 再読。 チョコでもないし、犬の話かと言うとそうでもない。表紙を開いた中には、イタリア映画の『道』をキーワードに、映像化された景色や仕草が鮮明に浮かび上がっている。 犬になりたい女の子が主人公だが、何故犬になりたいのかとか、人間じゃダメなのかとか、もやもや...
2016.11.29 再読。 チョコでもないし、犬の話かと言うとそうでもない。表紙を開いた中には、イタリア映画の『道』をキーワードに、映像化された景色や仕草が鮮明に浮かび上がっている。 犬になりたい女の子が主人公だが、何故犬になりたいのかとか、人間じゃダメなのかとか、もやもやとしているところを見ると分かるようで分からなくて質問してみたくなる。 話にはっきり緩急があるわけではない。 どちらかと言うと、ある一定期間に主人公が感傷的に何かを捉えようとしていたことを切り取ったかのような、淡々とした語りが続く。 少しやさぐれた気持ちの時に読みたい一冊。
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すこし、読むのが遅かったかな。 髪の短い女の子の、少し寂しげに目を伏せた横顔のイメージが頭から離れない。
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別に悪くはないんだけど、好みではありませんでした。 冒頭の文章は心掴まれた感じで、あ、これ好きかもって思えたんだけど途中から飽きてきた感じ。 自分の事をチョコリエッタと呼ぶ犬になりたい女の子、宮永知世子。まず彼女に感情移入が出来ませんでした。 不思議なキャラクターとヨーロッパ...
別に悪くはないんだけど、好みではありませんでした。 冒頭の文章は心掴まれた感じで、あ、これ好きかもって思えたんだけど途中から飽きてきた感じ。 自分の事をチョコリエッタと呼ぶ犬になりたい女の子、宮永知世子。まず彼女に感情移入が出来ませんでした。 不思議なキャラクターとヨーロッパの映画の登場人物などを織り交ぜて、10代の若者の繊細さや非日常的な雰囲気を演出したかったのでしょうが、何か無理してる感じが否めませんでした。 ストーリーは好きな部類だとは思うんですが、文面との相性が悪かったのかな。
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偏屈少女だった身としてはなんだか自身が浄化されたような気分になった。犬がどんな外見をしていたのかもっと詳しい描写があるともっと犬に対しての感情が身近になるように思えた。
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だれにだってこんな物語があるのかもしれない すこし不自由で すこし自由になっていく 私が或る一匹の犬だった季節
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表紙のほんわり感とは全く違った、結構ハードなストーリーでした。 (以下ネタバレ含む感想です) 幼稚園の時に家族旅行中に事故で母を亡くした知世子(ちよこ)。自身も父も重傷を負った。 旅行中に犬のジュリエッタの世話と留守番に来てくれた父の妹、霧湖ちゃんは、それから十数年就職も...
表紙のほんわり感とは全く違った、結構ハードなストーリーでした。 (以下ネタバレ含む感想です) 幼稚園の時に家族旅行中に事故で母を亡くした知世子(ちよこ)。自身も父も重傷を負った。 旅行中に犬のジュリエッタの世話と留守番に来てくれた父の妹、霧湖ちゃんは、それから十数年就職も結婚もせず、家のことをして、母がわりをしてくれていた。 亡くなる前に家に来た犬、「ジュリエッタ」も知世子が高二の二月に亡くなった。 霧湖ちゃんは、自分がこの家にいる必要性がないことをつぶやく。 知世子は「犬になりたい」と進路希望に書き、担任に呼び出され、あながちうそでないことを見抜かれる。 チョコリエッタ。母がジュリエッタと遊ぶ私を呼んだ、私の本当の名前を誰も呼ぶことはない。 いらいら、閉塞感でいっぱいになりながら、先輩の正宗と再会し、夏の間、「チョコリエッタ」としてのフィルムを撮ることになる… …フェリーニの「道」が随所に引用されている。 知らなくて、「道」を観てもいいし、観ている人はいろいろと深読みできる作品と思う。 私が一番に感じたのは、知世子の両親が「親」ではなく、「恋人同士」だったのだなあ、ということだった。 今から時間をかけて親になっていくところを、急な事故でパートナーを失い、その悲しみから立ち直れない父は、父になれない。 ペットとこどものいとしさを混同してしまっていた母の思い出は、知世子の一番幸せな部分にしまわれている。 そのため知世子は、無垢で、子犬のように従順な存在に近づくことにあこがれていたのかもしれない。 でも多分、それから抜け出さなければ前に進めないのも解っているからこそのイライラかな、と思った。 知世子にとって、正宗にとっての夏は、ジェルソミーナを失って慟哭するザンパノになるための、そして前に進むための夏だったのだろうか。 そう思った。 余談ですが、この作家さんの作品を読むとき、すごく情景が目に浮かびます。 そして私は、大島弓子さんの絵でイメージしてしまいます。 厳しい心情を描きながら、なんだかふんわりした感じを失わない所が共通してるからかな?
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カフェオレ色の背景に、こどもがたどたどしく描いたような犬が1匹 ぽつんとすわっている愛らしい表紙に惹かれて手に取ったのだけれど 表紙のイメージほどには、ヒロインの千世子を可愛いと思えなくて。。。 いくら「思春期の少女」という、自意識過剰で我が儘の似合う年頃であったとしても 自...
カフェオレ色の背景に、こどもがたどたどしく描いたような犬が1匹 ぽつんとすわっている愛らしい表紙に惹かれて手に取ったのだけれど 表紙のイメージほどには、ヒロインの千世子を可愛いと思えなくて。。。 いくら「思春期の少女」という、自意識過剰で我が儘の似合う年頃であったとしても 自分をチョコリエッタと呼び、誰もほんとうの名前を呼んでくれない、 つまりは誰もほんとうの自分をわかってくれない、と憤り 人間なんてまっぴらだから、「犬になりたい」と進路調査票に書き、 亡くなった母のかわりに20代を棒に振って育ててくれた叔母が 結婚して自分から離れていくことを許せない千世子に、 「だいっきらい!」とか「まっぴら!」を連発してばかりいないで 自分のために動いてくれる人には、もう少し謙虚になろうよ、と言いたくなってしまう。 ああ、でもそれは私が頭の固い大人になってしまったからかも、と思うと 切ないやら悩ましいやら。。。 自己顕示欲のカタマリであっても、反対に自己嫌悪のどん底にいても どこかに人間としての奥ゆかしさみたいなものが感じられる人が好きな私には チョコリエッタこと千世子は、自由すぎたのかもしれない。 (本人は自由だなんてカケラも思っていないと思うけれど。) 『道』での無垢な演技が忘れられないジュリエッタ・マシーナから名前をもらったという 千世子の犬、ジュリエッタのつぶらな瞳が目に浮かんで、表紙の小犬に重なり カフェオレ色の背景から微妙にはみ出したタイトルの『チョコリエッタ』の文字が まさにヒロインにぴったりな、少女の春から秋にかけての物語。
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★★☆☆☆ 何も感じない 【内容】 現実にうまく馴染めず、「チョコリエッタ」という虚構の名前にくるまり世間から逃避していた知世子は、映研での自主映画制作の過程で、本来の生気を取り戻し、窮屈なしがらみからのびのび解放されていく――。 【感想】 こまった。読んでも何も感じなかった。...
★★☆☆☆ 何も感じない 【内容】 現実にうまく馴染めず、「チョコリエッタ」という虚構の名前にくるまり世間から逃避していた知世子は、映研での自主映画制作の過程で、本来の生気を取り戻し、窮屈なしがらみからのびのび解放されていく――。 【感想】 こまった。読んでも何も感じなかった。何も無いわけじゃないんだけど、何も感じない。不感症か俺。 1文が短くて読みやすいんだけど、どこか詩的でふわふわしている。
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重く暗い話に感じた。 母親が子供の頃に死んじゃって父親とも会話がなくなって、育ててくれたおばさんともうまくいかなくて、 なのに最後はいい感じに?? 短い話だからよりあっけらかんに感じた。先輩との関わりも夏休み終わったらなくなるとか…。 作者は好きだけど今回は…。
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夏になると読みたくなる。 この小説がきっかけで「道」を見た。 チョコリエッタという響きも好き。 夏の蒸し暑い、息苦しい感じとこの小説は似ている。
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