ユーモアの心理学 の商品レビュー

上野行良(著者)

2015/03/04

マズローが、自己実現的な人間、つまり、精神的に成長した人間の特徴の一つとして「哲学的で悪意のないユーモア」を挙げていることは面白いと思った。なぜならば、ユーモアは自己を客観視する力と表裏一体という主張に納得したからである。
自分を客観的にみれて、自己を確立し、そこから生まれる余裕が冗談、つまりユーモアにつながるのではないか、と考えた。その意味で、ユーモアが自己を客観視する力と表裏一体という主張は納得できた。
だが、何よりもこの本で確信したことは、「人を笑わせる人は異性に強い」という文だ。女性は「優しい、明るい、ユーモアがある」を好ましい異性のタイプとして挙げていて、そこから読み取れることは、自分にサービスしてくれてあまり面倒をみないで済むタフな人、ということだろう。
知能よりも創造性(ものごとを新しい観点からみて、表現する力)がユーモアと関連深く、創造性はユーモアによって高められるということは、覚えておいて良いと思った。

2013/11/05

用語はその都度解説があり、前知識のない自分にも難しさを感じさせない本でした。
前半はユーモアの分析と考察、後半はユーモアと人間がどう関わっているのかが書かれています。
終盤は具体的な実験結果などが多いので、面白いかと思います。