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巷説百物語 の商品レビュー

4.2

82件のお客様レビュー

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2011/09/22

「前巷説〜」を読んだことで読み返したから初見感想じゃあないけれど。御行又市、そうそう、出会いはこの本だった。御燈の小右衛門も靄船ももう出てきてたんだなあ。最初っから4冊目の又市その昔を書く腹積もりがあったのかもしれないなぁ。林蔵、なんか印象違ってるけども。青臭いがウリだった又市を...

「前巷説〜」を読んだことで読み返したから初見感想じゃあないけれど。御行又市、そうそう、出会いはこの本だった。御燈の小右衛門も靄船ももう出てきてたんだなあ。最初っから4冊目の又市その昔を書く腹積もりがあったのかもしれないなぁ。林蔵、なんか印象違ってるけども。青臭いがウリだった又市を読んだあとにまたこの作品に戻ると、死というものを受け入れてるかんじがするよねぇ。できれば人死には出すものかっていう又市は、いなくなってるよね。というのも、そうだよなあ、まだ出てこないけど、ちょっとさわりが出てくるから思い出しちゃった。又市の母とのエピソード。あれを経てなにか変わるんだったかもなあ。続巷説も後巷説も既に手元に並べて、ばんばん読み返してます。舞首がいかにも私の好きな京極さんの世界だなあ。好きっていうか、この人にしか描けない入り組んだ怪異具合がぞくっとする。そういや前〜には治平もおぎんも出てこなかったけど、おぎんの昔なんかも読んでみたいよねえ。あるのかなあそんな1冊。なんかこのシリーズ読むと、人ってのぁ、哀しいよねぇ、、ってしみじみ思う。そうだ、お甲はその後どうなったんだっけ。これから出てくるんだっけ。えんま屋の損を埋める仕事をしていたときから、又市は人の苦しみを夢にすり替えるってことをやろうとしてたんだもんね。義賊ではないけども、救われる人はいる。神や仏にはできないやり方で…宗教的な意味でいう「救済」についていろいろ考えを巡らせてしまう。時代も出来事も非現実的な世界には、かえって引き込まれて楽しめる。大好きなシリーズのひとつ。

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2010/05/22

大好きな巷説シリーズの最初の1冊。 本物の妖怪は出てこないけれど妖怪小説です。 百介と一味の出会いである「小豆洗い」と、 又市さんのトラウマが悲しい「帷子辻」がお気に入りです。

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2010/04/26

こないだ「小豆洗い」を読んだら、久々に他のも読みたくなりました。最初のころなんて仕掛け忘れてるから。読み出すとだんだん思い出すんだけど、やっぱ面白いな~。皆かっこよすぎだもん。 いつか「続」と「後」の間の話が読みたいです。これは匂わせるだけで書かないのかな。それはそれで、想像をか...

こないだ「小豆洗い」を読んだら、久々に他のも読みたくなりました。最初のころなんて仕掛け忘れてるから。読み出すとだんだん思い出すんだけど、やっぱ面白いな~。皆かっこよすぎだもん。 いつか「続」と「後」の間の話が読みたいです。これは匂わせるだけで書かないのかな。それはそれで、想像をかき立たされるので面白いんだけど。

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2010/04/17

寺への帰路で豪雨に見まわれ、やむなく途中のあばら屋に逃げ込んだ1人の僧。小屋には白装束の御行、人形遣いの女、そして初老の商人と若い男が居合せていた。雨宿りの余興に始まる「百物語」。一見無関係な怪談話は、意外な符号を伴って僧の心の内で形を成す。小屋の外では「しょり、しょり」と何者か...

寺への帰路で豪雨に見まわれ、やむなく途中のあばら屋に逃げ込んだ1人の僧。小屋には白装束の御行、人形遣いの女、そして初老の商人と若い男が居合せていた。雨宿りの余興に始まる「百物語」。一見無関係な怪談話は、意外な符号を伴って僧の心の内で形を成す。小屋の外では「しょり、しょり」と何者かが小豆を磨く音が。やがて僧は、恐るべき怪異と出会う…。 立ち現れるのは、江戸時代の絵師竹原春泉の『絵本百物語』に描かれる小豆洗い、白蔵主(はくぞうす)、舞首、芝右衛門狸、塩の長司、柳女、帷子辻(かたびらがつじ)の7妖怪。又市をはじめとする小悪党一味、山猫廻しのおぎん、事触れの治平らは巧妙な罠を十重二重(とえはたえ)に張り巡らせ、どうにも立ちゆかない事態を「妖怪」のしわざとして収める。

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2009/12/30

人間の悪行を暴き、しかしそれを妖怪の仕業にしてしまおうという、これは京極堂シリーズ逆パターンだな。「必殺仕事人」っぽい雰囲気もあるし。痛快なのだけれど、人間の業の深さをつくづく感じる作品でもある。でもお薦め。 「舞首」とか「柳女」とかが気に入ったけれど、一番凄まじいのが「帷子辻」...

人間の悪行を暴き、しかしそれを妖怪の仕業にしてしまおうという、これは京極堂シリーズ逆パターンだな。「必殺仕事人」っぽい雰囲気もあるし。痛快なのだけれど、人間の業の深さをつくづく感じる作品でもある。でもお薦め。 「舞首」とか「柳女」とかが気に入ったけれど、一番凄まじいのが「帷子辻」。これは完全にホラー。しかもハードカバー版(ノベルス版とかはどうなのか知らないけれど)のカバー裏には「九相詩絵巻」が刷られているので、それを見たうえで読めば……迫力は、尚一層。これはあまりにえぐいので、万人にお薦めしませんが(笑)。

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2009/10/12

僕のHNの由来でもあります。日本唯一の妖怪小説家であらせられる京極夏彦先生作品。時代は江戸末期。妖物(バケモノ)遣い「御行の又市」一味が仕掛けるバケモノ仕立てのトリックと、「必殺」シリーズのようなテンションの高い展開が魅力。なんとなく僕はハードカバーがおすすめ。持ち運びにはやや不...

僕のHNの由来でもあります。日本唯一の妖怪小説家であらせられる京極夏彦先生作品。時代は江戸末期。妖物(バケモノ)遣い「御行の又市」一味が仕掛けるバケモノ仕立てのトリックと、「必殺」シリーズのようなテンションの高い展開が魅力。なんとなく僕はハードカバーがおすすめ。持ち運びにはやや不便ですが、京極堂シリーズよりはマシです(笑)

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2009/10/10

京極夏彦の「巷説」シリーズの一巻目。 このシリーズは、短編集なので、 読みやすく楽しめる。 京極夏彦の入門書としては、 良いかも、、、、

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2009/10/04

古典版ドッキリなどと言ってしまうと語弊があるのかもしれないが、第一印象なのだからしょうがない(笑) この作品、百物語と銘打ちながら、怪異の存在には否定的である。人の業を怪異になぞらえて決着させる。 ゆえの巷説、納得である。 基本構成は一貫しているものの、毎回新鮮さを失わ...

古典版ドッキリなどと言ってしまうと語弊があるのかもしれないが、第一印象なのだからしょうがない(笑) この作品、百物語と銘打ちながら、怪異の存在には否定的である。人の業を怪異になぞらえて決着させる。 ゆえの巷説、納得である。 基本構成は一貫しているものの、毎回新鮮さを失わせないのは、京極氏の筆力ゆえだろう。

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2011/07/24

怪異を「仕掛ける」4人の小悪党が粋で最高にかっこいい!! 「怪異発生」→「仕掛けの説明」という簡潔な構成をとっている短編集ですが、内容が非常に濃くて大満足。 『絵本百物語』に出てくる妖怪と話の内容が見事にマッチしていて、さすが京極夏彦!上手い!!って感じです。 話の語り手の視点...

怪異を「仕掛ける」4人の小悪党が粋で最高にかっこいい!! 「怪異発生」→「仕掛けの説明」という簡潔な構成をとっている短編集ですが、内容が非常に濃くて大満足。 『絵本百物語』に出てくる妖怪と話の内容が見事にマッチしていて、さすが京極夏彦!上手い!!って感じです。 話の語り手の視点が細かく次々と切り替わっていくので、読者だけが話の全体像を捉えることができる感じがします。そういうところが、まるで上質な舞台を観ているようで、贅沢な気分になれました(^^♪

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2009/10/04

京極堂シリーズより全然読みやすい。 京極堂が事件を妖怪にあてはめて、それをお祓いして事件を解決するって形なのに対して、又さんがやるのは事件を妖怪の仕業にしてしまう、っていう全く逆のもので。 それがね。 面白い。 また、全体的に小気味よくていい。 一話完結でさくさく読めるのもいい。

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