1,800円以上の注文で送料無料

幽霊が多すぎる の商品レビュー

3.5

15件のお客様レビュー

  1. 5つ

    2

  2. 4つ

    4

  3. 3つ

    5

  4. 2つ

    2

  5. 1つ

    0

レビューを投稿

2011/11/06
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

ポール・ギャリコは「スノーグース」が大好きです。 最初は「トマシーナ」「ジェニイ」「猫語の教科書」など、猫好きのため読み始めたのですが、「スノーグース」でそれまでとは違った感覚を得られました。 そしてこの「幽霊が多すぎる」は推理小説なのでまたもや驚きました。 そしてポール・ギャリコがまたもや好きになりました。 貴族のお屋敷で起こったポルターガイスト現象を解明するために、心霊探偵が訪れて、次々とそのトリックを暴いていくのです。 登場人物の背景や行動、それに心理を主人公と探る感覚がとても面白かったです。まさしく推理小説なのです。 主人公の人物は頭脳明晰の好男子かと思いきや、女性に弱いという弱点があり、それもまた好ましいです。 ポルターガイスト現象、心霊関係の記述も詳細で、現代ののインスタントな心霊的な話も一蹴できそうでもあり興味深いです。 惜しむらくは、当然ですが人物の名前が全員、カタカナで長い。そして沢山。 私には名前を覚えるのに時間がかかりました。(見返しに列記されているのでそれを時々見直していたけど) 主人公のヒーロー(姓)もアレクザンダー(正式名)、愛称でサンドロ、アレックスと変化するし(これはまだわかりやすいけど) ~~夫人も、姓と名と時々によって名前が変るので、こういうのがサクっと頭に入らないので自分の頭が残念です・・・ 余談 ギャリコは「ポセイドンアドベンチャー」の原作者でもあるし、「トンデモネズミの大冒険」も書いている。多彩な人なんだな~と思います。映画化されて成功したとwikiにかいてあるし。この話も映画やミュージカルにいいのでは?と思うな。視覚で登場人物を捕らえたほうが面白いし、ポルターガイスト現象を見るのも種明かしもいいのでは?と思う。でもこういう推理小説はもう使い古されたのかな?

Posted byブクログ

2010/08/22

 昔、とてもよく読んだ作者。夢中になって読んでいたのに、ある時からすっかり遠ざかってしまっていた。  本屋で見かけて久しぶりに手にしたのだが、懐かしい香りがしてきた。どの人もみんな悪い人じゃなくて、何か一生懸命で不器用だ。ほほえましい気持ちになりながら読むことができた。  ミステ...

 昔、とてもよく読んだ作者。夢中になって読んでいたのに、ある時からすっかり遠ざかってしまっていた。  本屋で見かけて久しぶりに手にしたのだが、懐かしい香りがしてきた。どの人もみんな悪い人じゃなくて、何か一生懸命で不器用だ。ほほえましい気持ちになりながら読むことができた。  ミステリ仕立てというよりも、ディクスン・カーばりの本格ミステリである。オカルトちっくな雰囲気が入ってくるあたりも、カーによく似ている。謎がそれなりに論理的に解決していく感じもなかなかいい。ただ、ミステリとして考えれば、謎解きのやり方も、解明する真相も、もうひとつすっきりいかないところがあるようだ。  とっても楽しかったのは確かなのだが、なかなか入り込みにくく感じてしまったのも確かである。なぜだろう。こちらの心に、昔のようなゆとりがなくなってしまっているような感じがするのだ。

Posted byブクログ

2009/10/04

作者唯一の長編ミステリ。 が、ディクスン・カーほど徹底せず、中途半端(後書きの方はカーと見間違うほどだとおっしゃってますが)わりと早くに誰がこの騒ぎを起こしてるか、推察でき、探偵の女性との絡みも、なんの意味があるのかよく分からない。「幽霊」が多すぎるというよりは「テーマ」が多すぎ...

作者唯一の長編ミステリ。 が、ディクスン・カーほど徹底せず、中途半端(後書きの方はカーと見間違うほどだとおっしゃってますが)わりと早くに誰がこの騒ぎを起こしてるか、推察でき、探偵の女性との絡みも、なんの意味があるのかよく分からない。「幽霊」が多すぎるというよりは「テーマ」が多すぎる。

Posted byブクログ

2009/10/04

オカルティックなミステリなのかと思っていたがさにあらず。幽霊騒ぎを中心に、舞台であるパラダイン館の人々および主人公たちの人物造詣に力を入れた作品だった。ただ怪奇現象に対して恐れるのではなく、しっかりと知性的な目で見ようとする主人公が描かれていていい感じ。 もちろん眼目である怪奇...

オカルティックなミステリなのかと思っていたがさにあらず。幽霊騒ぎを中心に、舞台であるパラダイン館の人々および主人公たちの人物造詣に力を入れた作品だった。ただ怪奇現象に対して恐れるのではなく、しっかりと知性的な目で見ようとする主人公が描かれていていい感じ。 もちろん眼目である怪奇現象の謎解きも必要十分。むしろ他のミステリよりも怪奇現象が現実離れしていない分だけリアリティを持って感じられる。またその裏に隠された思いもすばらしい。

Posted byブクログ

2009/10/07

ポルターガイスト、尼僧の亡霊、鍵をかけた部屋でひとりでに曲を奏でるハープ・・ミステリー度満載なのだけど、どこかクスリと笑ってしまうギャリコらしいハートウォーミングな作品。

Posted byブクログ