明治東京畸人伝 の商品レビュー
明治時代の東京に生き…
明治時代の東京に生きていた様々なユニークな人たち。面白いです。
文庫OFF
この間読んだ、高橋源一郎・柴田元幸の対談本、『小説の読み方、書き方、訳し方』で、高橋さんが言っていたように、本当に日本の近代文学って、谷根千のエリアでおさまってしまう。 このエリアの文化力の高さに驚く。 本書では文学者だけでなく、宝丹の守田治兵衛とか、昭和恐慌の引き金になった渡辺...
この間読んだ、高橋源一郎・柴田元幸の対談本、『小説の読み方、書き方、訳し方』で、高橋さんが言っていたように、本当に日本の近代文学って、谷根千のエリアでおさまってしまう。 このエリアの文化力の高さに驚く。 本書では文学者だけでなく、宝丹の守田治兵衛とか、昭和恐慌の引き金になった渡辺銀行の渡辺治右衛門など、実業界の人も、写真師横山松三郎や、上野動物園園長古賀忠道など、幅広い分野の人たちが取り上げられている。 この土地に生きた人たちへの、愛情が感じられる文章だった。 ところで本書は、最近、中公新書から再刊されたようだ。 森さんのものは、特に文庫になったものは読むようにしているので、買おうかなあと思っていた。 ただ、表紙の雰囲気の固さと「畸人」という言葉のどぎつさにちょっぴり引いてしまって・・・。 後書に「畸人」とは、「尋常ではない、素敵な面白い生き方をした人」とのこと。 それ、帯とかに書いてほしかった・・・。 お陰でこの本を読むのが3年遅れてしまった。 新潮文庫版を古本で買ったのだけれど、色鉛筆画の、文中に出てきた人たちの肖像が温かくて、とてもいい。
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著者お得意の、谷中根津千駄木辺りにかつて暮らしていた人々が紹介されている。有名無名取り混ぜてあるが、狭い地域にもかかわらず、様々なつながりがあったことがわかる。とりわけ、最後の渡辺治右衛門の章は力作である。
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谷中・根津から千駄木―。かつてこの地を目茶目茶面白いヤツが歩いていた!お雇い外国人教師ベルツ、最後まで丁髷だった老舗薬局の主人、チベット潜入の河口慧海、本妻と愛人とを行き来した詩人サトウハチロー、混血の小唄の名手春日とよ、そして昭和恐慌に発展した倒産銀行頭取ヂエモンなど、精力的な...
谷中・根津から千駄木―。かつてこの地を目茶目茶面白いヤツが歩いていた!お雇い外国人教師ベルツ、最後まで丁髷だった老舗薬局の主人、チベット潜入の河口慧海、本妻と愛人とを行き来した詩人サトウハチロー、混血の小唄の名手春日とよ、そして昭和恐慌に発展した倒産銀行頭取ヂエモンなど、精力的な聞き書きから甦る25のユニークな人生行路。
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