メイク・マネー! の商品レビュー
●内容 ・東大法から国1合格、大蔵省の面接に進むも、官庁の雰囲気を嫌って外資に飛び込んだ著者の体験記。 ・20代から30代に掛けて、若い日々をすごしたソロモンの内情を語る。 ●コメント ○マネー哲学。高級スーツを着るセールス部員と違い、ぼろぼろのトレー服を着るトレーダーたち。...
●内容 ・東大法から国1合格、大蔵省の面接に進むも、官庁の雰囲気を嫌って外資に飛び込んだ著者の体験記。 ・20代から30代に掛けて、若い日々をすごしたソロモンの内情を語る。 ●コメント ○マネー哲学。高級スーツを着るセールス部員と違い、ぼろぼろのトレー服を着るトレーダーたち。その違いは、マネーを生み出すトレーダーの金銭哲学にある。 (引用) ・私も、”You must love money”と、これも、品位に欠ける教えを授かった。2年前に入社した先輩が得意そうに、「それが、君のレッスン・ナンバー1」と言った。かつて自分が教わったことを教える立場になって嬉しいのだ。「ナンバー2は?」と聞いたら、まじめな顔をして少し考え、”Love it more”と答えた。 ・誰しも金は欲しいものだが、堂々と「金が欲しい」ということは、卑しい人間だと思われるようで気が引ける。人の目を気にしていては相場には勝てない。金を崇める言葉を口にすることは、なによりも、周囲に流されない強い意志を養うために有効であったと思う。 ・10万ドル単位の年収を貰っていても、擦り切れたコートを手放さず、スーパーの特売で買ったようなネクタイを平気でしている人間が大勢いた。…金そのものに絶対的な価値があって、それを愚かな装飾品と交換するのは馬鹿馬鹿しいとでもいうようであった。 ○人生観。外資に限らず、この明るい割り切りがあればストレスの少ない人生を送れる。 (引用) ・そもそも、人並み外れて幸運でなければ、ウォールストリートで金を儲けることなどできはしない。 ・誰も信じるな。意図的に騙そうとする取引相手、ちゃんと調べずにレポートを書いた調査部、うっかり指示を間違えたアシスタント。誰も、損の責任をかぶってはくれない。儲けるのも、損をするのもトレーダーだけだ。騙されるのは間抜け、大金のかかった大事な作業をアシスタントに任せるのは軽率、その咎めは自分が受ける。" ・打算のまったくない友情など、ソロモン・ブラザーズの中でなくとも、同性愛のようで薄気味悪い。
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ソロモン・ブラザーズに10年間在籍していたトレーダーの回想録。一世を風靡したトレーダー集団「ソロモン」の当時の様子が著者のドライな視点を通して描かれている。その微妙な距離感を通して、「お金」を儲けるということに対する著者のスタンスや思想が透けて見える感じもある。
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古きよき(?)時代の投資銀行。 Trader出身者の物語。 結局最後少しものがなしかったように、 お金があるからHappyというのは幻想。 あればあるだけ無駄なものに使ってしまうんですよね とはいえホントにもっとお金あったらいいのに って思うけども。 時代はかわりました...
古きよき(?)時代の投資銀行。 Trader出身者の物語。 結局最後少しものがなしかったように、 お金があるからHappyというのは幻想。 あればあるだけ無駄なものに使ってしまうんですよね とはいえホントにもっとお金あったらいいのに って思うけども。 時代はかわりましたねぇ こんなにTraderがぶいぶい言わせられる会社も少なくなったのでは?
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アメリカ投資銀行で巨万の富を稼いだ日本人トレーダーの手記。著者は東大法学部を卒業と同時にソロモン・ブラザーズ・アジア証券に入社し、トップトレーダーとして最前線で巨万の富を稼ぎ出した。その弱肉強食の投資金融の世界を語る。
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★どこまで昔話なのか★『巨大投資銀行』を読んだ直後で理解しやすかったのかもしれないが、実体験に基づくだけに小説のようには上滑りせずに身に迫ってきた。新入社員研究の様子や同期入社の松本大を見る視線に、著者の思いがにじみ出ている。ひとまわり上の世代だが、80年代後半に新卒で外資系証券...
★どこまで昔話なのか★『巨大投資銀行』を読んだ直後で理解しやすかったのかもしれないが、実体験に基づくだけに小説のようには上滑りせずに身に迫ってきた。新入社員研究の様子や同期入社の松本大を見る視線に、著者の思いがにじみ出ている。ひとまわり上の世代だが、80年代後半に新卒で外資系証券に行くだけの勇気は自分にはなかったろう。すでに終わった話が描かれているが、いまも外資はそれなりに高給取りだ。稼げる仕事が面白いのかは、本を読んだだけでは分からなかった。 追記>会社のカネで大ばくちを打ち、もうかれば巨額の報酬を得る。モラルハザードをどう防ぐのか以前から気になっていたが、ソロモンの仕組みは著者によると極めて明解。自分より凄腕のトレーダーが上にいて、彼に説明できないポジションは取れない。確かに原始的だが、最も効率がいい。限られた規模でしか通用しにくいが。
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