ポピュラー音楽の世紀 の商品レビュー
ポピュラー音楽を商業主義が成立した上に成立する音楽と定義し、違う文化の混交と社会の下層であるゆえに受ける圧力によって生まれてくるという視点によって、世界的な上下構造に音楽を置いて描いている。
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音楽評論家として著名な氏によるポピュラー音楽の歴史的概観書。 それぞれの項目にほとんど行数が割けないため、説明が定義的にならず、さらっとした説明になっているのは特徴的。もともと、音楽ジャンルに関する包括的な解説を書いている本自体が珍しいので、そのような意味でも一読に値する。し...
音楽評論家として著名な氏によるポピュラー音楽の歴史的概観書。 それぞれの項目にほとんど行数が割けないため、説明が定義的にならず、さらっとした説明になっているのは特徴的。もともと、音楽ジャンルに関する包括的な解説を書いている本自体が珍しいので、そのような意味でも一読に値する。しかし、さらっとしすぎていて、「定義」のような解説を求めている人からすると物足りないように思われる。 また、ポピュラー音楽の中に潜む民衆性を個人的見解として高く評価し、それに比して民衆的基盤を持たない一部の商品化された(ポピュラー)音楽に対し批判的なスタンスで臨み、それぞれのポピュラー音楽の誕生・変化を彼なりの切り口から体系的に描き出している。 かなり重厚な内容を持ちつつ、それでいて易しく読める良書。しかし、あえて問題を挙げるなら、重厚な内容を新書サイズに纏めた為、それぞれの説明が少なく、他の箇所から推量したり、読者が意図を推測して理解する必要が生じている点か。
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第一人者が、いつもの毒舌は控えめに20世紀を代表する文化であるポピュラー音楽をざーっと俯瞰する本。特定のジャンルの愛好者には物足りないかもしれないが、ジャンル間の連続性や関連性の記述が、リスナーとしての耳を広げるのに役に立つ。
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