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整形美女 の商品レビュー

3.4

16件のお客様レビュー

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    2

  2. 4つ

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  3. 3つ

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2022/05/12

整形外科医の大曽根は繭村甲斐子の言うことが信じられなかった。完璧な美貌を持つ甲斐子は自分を醜いといい、周到に考えた計画通りに施術することを望んでいた。どう考えても今より醜くなるその手術を大曽根は受けることができず、断ったが、その後自分の美貌の価値観にすら悩むようになる。それを確か...

整形外科医の大曽根は繭村甲斐子の言うことが信じられなかった。完璧な美貌を持つ甲斐子は自分を醜いといい、周到に考えた計画通りに施術することを望んでいた。どう考えても今より醜くなるその手術を大曽根は受けることができず、断ったが、その後自分の美貌の価値観にすら悩むようになる。それを確かめる絶好の機会として、偶然知り合った若者たちが「美人」とほめそやす望月阿倍子と会ってみるが、大曽根はますます悩むことに。美醜とははっきりと決まったものではないのか。 阿倍子はその後美容整形を受けて美しくなる。郷里の火の玉村で同級だった甲斐子のような完璧な美貌を手に入れたのだ。一方甲斐子もべつの病院でやはり施術していた。ちょうど男たちが「美人」と称する阿倍子のような美貌に―― 甲斐子の「計画」はこころもち崩れた(しかし男好みの)外見になってからも続く。心も外見に合わせていくのだ。男の言うことにいちいち意見せず、「ちょっとよくわからないけど」という顔で微笑む。そんなあざとさも、いつしか自然にできるように。 一方、甲斐子のような美貌を手に入れた阿倍子はなぜか前のように気安く男に話しかけられなくなる。いつしかかつての甲斐子のように孤独になっていくのだ。 美醜に対する世間や性差による評価の違いをかなり大袈裟に描いているけれど、何か考えさせられるものがあった

Posted byブクログ

2014/08/24

整形美女 タイトルと装丁から、百田さんのモンスターみたいな感じかなあと読み始めると いい意味で裏切られました。 地味顔美人が整形して派手顔美人に 派手顔美人が整形して地味顔美人に。 しかも中身も変わって行く。 地味顔美人になった甲斐子の計画が最小公倍数の研究を重ねて、男性社会...

整形美女 タイトルと装丁から、百田さんのモンスターみたいな感じかなあと読み始めると いい意味で裏切られました。 地味顔美人が整形して派手顔美人に 派手顔美人が整形して地味顔美人に。 しかも中身も変わって行く。 地味顔美人になった甲斐子の計画が最小公倍数の研究を重ねて、男性社会に拮抗するんじゃなく 寄り添う。ちやほやされて生きて行くのよ!わたしは! と言っていて、なんとなく地味顔に変えた理由がわかりました。 甲斐子が言っていた 「変わっている。これは語彙に乏しいものが発する拒絶の語だと、いまいちど繰り返す。個性的だと褒められたなどゆめゆめ思わぬがよい。自分の経験からはみ出した状況や物や人に対して嫌悪していて、その嫌悪していることを平易に、あるいは嫌悪している自分を見つめずにすました語である」 と言う言葉。ストーリーとは関係なく、 おおと思いました。 「あの人変わってるね」の一言で済まされるのは 褒め言葉だと勘違いする人は多いけど、違うのだ。 二人の主人公に違和感を覚えることはとても多いけれど (派手顔美人でも中身をはじめから地味顔仕様にすれば絶対モテるのにそんなこともわからない甲斐子がここまで計画を遂行できるはずがない!)とかね でも最後はすうと落ちて行きました。 整形がどうのこうのって考えたり 女の生き方を考えたり そういうのじゃなくて ただ、ストーリーを楽しむ本です。 そう健やかに、この本を読めばいいのです。

Posted byブクログ

2014/04/02
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

良く分からなかった。 でも此処まで人生かわるものかな。 顔で左右される価値にこだわってないと整形しようとは思わないよね。

Posted byブクログ

2014/01/21

絶世の美女であった甲斐子は扁平な顔、よく言ったら愛嬌のある顔に、所謂ブスだった安倍子は甲斐子のような美女顔に整形する。 美人とブス――そして、モテるモテない。その二つの定義は本来は相容れないものではないか。だが、その二つを混同しようとすると、そこに苦悩が生まれてくる。 美人と言わ...

絶世の美女であった甲斐子は扁平な顔、よく言ったら愛嬌のある顔に、所謂ブスだった安倍子は甲斐子のような美女顔に整形する。 美人とブス――そして、モテるモテない。その二つの定義は本来は相容れないものではないか。だが、その二つを混同しようとすると、そこに苦悩が生まれてくる。 美人と言われる生き物は確かにモテない。だが、私には甲斐子のように整形してまで何かを手に入れようとする気力等どこにもない。

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2013/03/06

東広島中央図書館 元は一般的に言えば美人なのに、それをちょいブサにして愛嬌を手に入れるため美容整形した甲斐子。 元はちょいブサで、甲斐子のような美人になりたくて美容整形した阿部子。 対象的な二人。何がその人にとって理想の見た目かは十人十色。 何か期待したほど面白くなかった…...

東広島中央図書館 元は一般的に言えば美人なのに、それをちょいブサにして愛嬌を手に入れるため美容整形した甲斐子。 元はちょいブサで、甲斐子のような美人になりたくて美容整形した阿部子。 対象的な二人。何がその人にとって理想の見た目かは十人十色。 何か期待したほど面白くなかった…。文章が時々よくわからない表現がある。

Posted byブクログ

2012/08/30
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

繭村甲斐子は美容整形の医師をしていた大曾根のもとをたずねていた。 整形をしたいと意気込む甲斐子はとても美しい女だった。 本当に美しい女というのはいったいどういうものかのか。 顔のバランスは整っていて大きな二重に申し分のないスタイル、自分を見失わない意志、その容姿全体から発せられる緊張感漂う神秘性。 あるいは豆粒ほどの小さな目に、小さな胸にふっくらと腰周りについた贅肉、曖昧な相づちに、時折見ていて危うさまで感じ守ってやりたいとくすぐられる愛らしさ。 深い。深すぎる。 深すぎて混乱する。 あまり整いすぎても印象に残らず、かえって美人とは言い難いが特徴のある要するに味がある(?)ほうが印象にも残りやすいよね。 繭村甲斐子とか名前はふざけてるけど深すぎた)^o^(

Posted byブクログ

2012/05/27

見た目と考え方はつながっているのかもしれないと思った。 自分のなりたい姿を追求していくと、考え方までだんだん変わっていって、別人のようになるのだろうか。

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2011/06/18
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

ブサイクな女にとっては爽快な本だった。 外見に囚われることの滑稽さ、いやそれはブスの言い訳か。 共に整形を望んだ絶世の美女と並の女のその後が面白かった。 なんか、せめて心だけはきれいに生きたいな、と思った。 でも心がきれいな人は生きていくにはつらすぎる。と汚れてる私はさらに悩む。

Posted byブクログ

2010/08/24

幸せを求めて整形をする二人の女性。 美人じゃないけど男受けのいい女を目指す甲斐子と 派手で美人の代名詞のような顔を目指す阿部子。 いろいろと勉強になる本です。

Posted byブクログ

2010/08/10

生々しいお話。 読後感はあまり良いものではないけれど、何かがとらえて離さないという感じ。 整形手術に使うだけのお金があれば他の事に使いたい!って思っているけれど、もし身近な人が整形手術をして美人になったら羨ましくなってフラフラとクリニックに行ってしまうかもしれない。

Posted byブクログ