軍事学入門 の商品レビュー
軍事力が持つ様々な役割や歴史的な推移、陸上・海上・航空戦力と作戦、情報やミサイルなど現代の各種戦力の解説などが書かれている。軍事力の国際的な役割や、抑止の為の戦略などが分かり、おもしろい。 本書は6章構成になっている。 第一章 理論(軍事力とはなにか) 第一節 軍事力の概...
軍事力が持つ様々な役割や歴史的な推移、陸上・海上・航空戦力と作戦、情報やミサイルなど現代の各種戦力の解説などが書かれている。軍事力の国際的な役割や、抑止の為の戦略などが分かり、おもしろい。 本書は6章構成になっている。 第一章 理論(軍事力とはなにか) 第一節 軍事力の概念 / 第二節 軍事力と外交 / 第三節 国際法と軍事力 / 第四節 リーダーシップ 第二章 軍事力の歴史的研究 第一節 軍事史 / 第二節 軍事力の変遷と意義 / 第三節 戦略・戦術概念の体系化の軌跡と趨勢 第三章 現代軍事力の様態 第一節 現代の陸上戦力 / 第二節 現代の海上戦力 / 第三節 現代の航空戦力 / 第四節 統連合作戦 第四章 現代の各種戦の様態 第一節 指揮統制組織と戦争 / 第二節 ミサイル戦 / 第三節 電子戦 / 第四節 NBC戦 / 第五節 平和維持活動 第五章 後方支援と軍事力 第六章 科学技術と軍事力 > 軍事力は戦時における破壊力として使用されるだけでなく、平和時にも、緊張が次第に高まる準戦時においても、また戦争事態が収束した後の平和回復・維持にも広く利用される。(軍事力の機能 p.19) 冒頭から軍事力の用途や要素、軍事に関する国際法の解説などが展開される。武器を使用できるかの指針を与えるROE(Rules of Engagement)や「軍事力の限定使用」の概念は興味深い。 > ROEは、いつ、どこで、誰に対して、どのように軍事力を使用できるかに答えるものである。...自国が「軍事力を限定使用」することはなくとも、諸外国では外交交渉の一つとして「軍事力を限定使用」は十分あり得るのである。(軍事力と外交 p.44,47) 歴史的研究では、抑止としての核兵器の説明がされている。 > 核兵器の出現による人類滅亡を招く全面核戦争を回避するため、「戦争(戦勝)のための戦略」に加えて、「抑止のための戦略」が生まれた。抑止には戦略核戦力による制裁的抑止、在来戦力を主とする拒否的抑止がある。(戦略・戦術概念の体系化の軌跡と趨勢 p.132) 陸上・海上・航空戦力の解説では、比較的詳しく各戦力の要素が説明されていて、これも興味深い。 指揮系統に関する記述では、C4Iがおもしろいと感じた。 > C4Iシステムは、人間にたとえれば頭脳と神経および目、耳、鼻、舌、皮膚にあたる。...C4Iシステムはこれらの人間の機能を空間的、時間的に拡大し、情報を計算機により処理し、必要な情報を指揮統制センターに送り指揮官による判断がなされ、それが指揮官の決心となり、指揮統政権の行使として、命令が通信系を経て各端末期間に送られ行動に移される。(指揮統制組織と戦争 p.228) 本書はビジネスには直接は関係ないが、アナロジーでふとした時に応用が効く可能性もあるだろうと感じた。本書で複数回紹介されていたリデル・ハートの戦略論についても機会があれば触れてみたい。
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本分野に学問として入門したいのであれば,必要事項が程よくまとまっているかつ国産である本書で間違いないと思う。軍事学の幅広さを知るために良い本。
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ちょっと文体が硬い。私がノートにまとめながら読んでたのにも起因しているが、特に戦争法は読むのに時間かかった。 湾岸戦争の例示が多い。いかに、あらゆる意味で革命的な戦争だったかが分かる。湾岸戦争のことを勉強したくなった。 戦術の説明など、かなり深いところまで踏み込んでいるので、他書...
ちょっと文体が硬い。私がノートにまとめながら読んでたのにも起因しているが、特に戦争法は読むのに時間かかった。 湾岸戦争の例示が多い。いかに、あらゆる意味で革命的な戦争だったかが分かる。湾岸戦争のことを勉強したくなった。 戦術の説明など、かなり深いところまで踏み込んでいるので、他書と比べても価値が高く感じた。
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軍事の基本が学べる教科書。 軍事に関する学術研究にオープンでないわが国でも、最近では、巷に軍事学を名乗る書物も何冊か出てきているが、その内実はミリオタ的雑学書や左右の思想書に過ぎないものが少なくないなかで、軍事を扱う組織の学術機関の人間が、軍事について学術的観点から纏めたものとし...
軍事の基本が学べる教科書。 軍事に関する学術研究にオープンでないわが国でも、最近では、巷に軍事学を名乗る書物も何冊か出てきているが、その内実はミリオタ的雑学書や左右の思想書に過ぎないものが少なくないなかで、軍事を扱う組織の学術機関の人間が、軍事について学術的観点から纏めたものとして非常に貴重。 非常に勉強になりました。 軍事の基本は古来から普遍とはいえ、同じ防大の研究会が書いてる安全保障学入門は版を重ねているのだから、こちらも最新事情のアップデートが欲しいところだが。
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大学の教養科目で軍事学入門をやるべき、と前書きにあった。そこで教科書として使えそうな本。 一般人が知っておいたほうが良さそうな事柄をシンプルに書いてある。何も知らなければ軍備に賛成も反対もできない。 どの兵器が外交上どのような効果を持つと位置づけられているかも、おぼろげながらわ...
大学の教養科目で軍事学入門をやるべき、と前書きにあった。そこで教科書として使えそうな本。 一般人が知っておいたほうが良さそうな事柄をシンプルに書いてある。何も知らなければ軍備に賛成も反対もできない。 どの兵器が外交上どのような効果を持つと位置づけられているかも、おぼろげながらわかった。80年代以降の変化も納得できた。 取りあえず筆者の思想性をにじませず、事実を述べることに徹しているので読みやすかった。万人にオススメ。
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湾岸戦争の勝利の鍵は、36か国約80万名の統連合作戦を円滑に遂行したC4Iにあり、この分野におけるイラク軍と多国籍軍との著しい格差が勝敗の帰趨を決したと言われている。
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戦争を抑止し平和を得るためには、戦争および軍事力の本質を理解する事をコンセプトとして押し出している本です。軍事の意義からリーダーシップ、陸海空軍・CI4システムの説明など、軍事学に関する事項をわかりやすく、教科書的に説明しています。 出版年が古いので改訂が望まれる箇所もありますが...
戦争を抑止し平和を得るためには、戦争および軍事力の本質を理解する事をコンセプトとして押し出している本です。軍事の意義からリーダーシップ、陸海空軍・CI4システムの説明など、軍事学に関する事項をわかりやすく、教科書的に説明しています。 出版年が古いので改訂が望まれる箇所もありますが、防衛大学校の碩学が編纂してるだけあって未だに質は高いです。『安全保障学入門』と合わせて信頼出来る一冊です。
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これだけわかり易く軍事に関する広範な記述の書籍は他に無いはず。日本において政治、国際問題として戦争、有事を考えるにあたってこれ以上のものはない。さすがと言える。些か情報が古いとの声もあるようだが軍事とはなにか、国防、自衛とはと考えた時には普遍的な部分があれば十分かと思われる。あえ...
これだけわかり易く軍事に関する広範な記述の書籍は他に無いはず。日本において政治、国際問題として戦争、有事を考えるにあたってこれ以上のものはない。さすがと言える。些か情報が古いとの声もあるようだが軍事とはなにか、国防、自衛とはと考えた時には普遍的な部分があれば十分かと思われる。あえて欲をいうならばもう少しドクトリンについて記述があれば良かった。
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- ネタバレ
※このレビューにはネタバレを含みます
防衛大学の教官が分担執筆した本。 1章 理論編 2章 軍事力の歴史的研究 3章 現代軍事力の態様 4章 現代の各種戦の態様 5章 後方支援と軍事力 にわかれて、陸軍・海軍・空軍の状況、およびミサイル等の戦力。またそれらを有効に活用するための方法が載っている。 全体を網羅しているとはいえ、執筆年1999年から若干古いことも感じた。 ベトナム戦争、イラン・イラク戦争等、様々な戦争を経て、軍事力の行使について学んでいるように感じた。
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軍事を社会科学的に考えるという試み。為政者が軍事に無知ではシビリアン・コントロールなんて夢のまた夢。
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