ボビーZの気怠く優雅な人生 の商品レビュー
こそ泥のティムは生き…
こそ泥のティムは生き延びるために麻薬の帝王にして伝説のサーファー、ボビーZの替え玉になることに・・。ドン・ウィンズロウの新境地ということでしたが、ニール・ケアリー好きの方にはちょっと期待違いかも。でも軽快で楽しい小説です。
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ティム・カーニーが可…
ティム・カーニーが可哀想です!正当防衛でも捕まるなんて・・・
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深夜に偶然チャンネルを合わて観始めた映画が、思いの外面白くてだんだん夢中になっていくような感じが好き。今はテレビを観ないから、その代わりに文庫本の山から適当に、本当は少し意識して、ドン・ウィンズロウの小説を手に取る。この頃のドン・ウィンズロウの小説には絶妙な軽さと夢中になれる魅力...
深夜に偶然チャンネルを合わて観始めた映画が、思いの外面白くてだんだん夢中になっていくような感じが好き。今はテレビを観ないから、その代わりに文庫本の山から適当に、本当は少し意識して、ドン・ウィンズロウの小説を手に取る。この頃のドン・ウィンズロウの小説には絶妙な軽さと夢中になれる魅力的な物語があるのだった。 軽薄にも思える語り口とか、何転かするけれど並走出来るストーリー、強烈なキャラクタや突っ込んで書き込まれる情報や文化、それに少しわざとらしい謎の解明と感動的な展開。全部ちょうど良いんだよな。たまに、そんな小説を適当に読み始めて、夢中になって一晩で読み終わってしまう夜がある。そんな読書も好き。 そしてこの小説でも主人公は「海兵隊あがり」で自制心に問題を抱えている。その海兵隊で手に入れた暴力の技術もストーリーをドライブさせるのだった。アメリカの小説ですね。少しめんどくさい話をすると、海兵隊は一生海兵隊で元海兵隊などない、というのがよく言われるけれど、この主人公は不名誉除隊しているから、元海兵隊なのだ。しかし、その不名誉除隊になる理由はなかなかあつかった。海兵隊の存在自体を「最高」などとは言えないけれど、それを扱うアメリカの小説はアメリカを描いているという意味でも評価したい気がしている。 “この頃”のドン・ウィンズロウでいうと、『野蛮な奴ら』もかなりちょうど良い軽さがある。とあるレビューで「『犬の力』が血の滴るステーキだとしたら、この小説はハンバーガー」みたいなことが書かれていたけれど、たしかに。深夜にはジャンクフードが食べたくなるのだ。ちなみにこの2作は映画もあって、ボビーZは未見だけれど、『野蛮なやつら』は深夜に観てかなりちょうど良かった気がする。
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- ネタバレ
※このレビューにはネタバレを含みます
冴えない泥棒ティム・カーニーは、けだるかった人生を塗り替える、涙なくして語れない波瀾万丈の大冒険に乗り出す羽目となります。 この小説の登場人物は、気骨ある6歳の男の子を除いて、これでもかの悪党が勢揃いしての、息もつかせぬ展開の連続で大団円を迎えます。 東江一紀(あがりえ かずき)氏の名訳による、評判に違わぬ大傑作です。
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ウィンズロウのストーリーテラーとしての才能が良くわかる作品です。そもそも物語が面白い。展開が速く最後まで緩むことなく一気に読めます。
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冴えない泥棒ティムカーニーは刑務所内でヘルズエンジェルスの男を殺してしまい、所内で命を狙われる羽目に。生き延びるために麻薬の帝王にして伝説のサーファー、ボビーZの替玉になることに…。ドンウィンズロウの新境地ということだったが、あまり楽しめなかった。ニールケアリーが好きだったので、...
冴えない泥棒ティムカーニーは刑務所内でヘルズエンジェルスの男を殺してしまい、所内で命を狙われる羽目に。生き延びるために麻薬の帝王にして伝説のサーファー、ボビーZの替玉になることに…。ドンウィンズロウの新境地ということだったが、あまり楽しめなかった。ニールケアリーが好きだったので、ウィンズロウの他の話はどれも肌に合わないようだ。
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不幸を背負った健気な子供はキット6歳、 ダメダメな大人ティムがひょんなことから伝説のホビーZとなり、キットと二人で逃避行の旅… こうなると面白くないわけがない。 全戦全敗の落ちこぼれ、国際級のへなちょこ野郎の行先は、 どこもかしこも敵ばかりの八方塞がり。 でも、賢い身の振り方な...
不幸を背負った健気な子供はキット6歳、 ダメダメな大人ティムがひょんなことから伝説のホビーZとなり、キットと二人で逃避行の旅… こうなると面白くないわけがない。 全戦全敗の落ちこぼれ、国際級のへなちょこ野郎の行先は、 どこもかしこも敵ばかりの八方塞がり。 でも、賢い身の振り方などくそくらへ! 調子良すぎといわれても、面白いから仕方ない。 あー面白かった〜〜〜
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再読。やっぱり好き。 ちょっと都合のよすぎる展開があったりして、ツッコミどころもそれなりにあるのだけれど、ウィンズロウの詩情や語りの力、たたみかける勢いなどがこれでもかと発揮され、翻訳と相まって極上のウィンズロウワールドが生まれている。 「へなちょこだけどぼんくらじゃない」ティ...
再読。やっぱり好き。 ちょっと都合のよすぎる展開があったりして、ツッコミどころもそれなりにあるのだけれど、ウィンズロウの詩情や語りの力、たたみかける勢いなどがこれでもかと発揮され、翻訳と相まって極上のウィンズロウワールドが生まれている。 「へなちょこだけどぼんくらじゃない」ティムが、命がけで守りぬこうとするキット少年のかわいいことといったら。この子の造形だけで、すべて納得してしまう。 なぞのホームレス、ワンウェイも、摩訶不思議な味を出している。ちょっぴり超能力入ったボビーZ探知機は、なぜか偽物であるはずのティムの動向ばかりを敏感に察知するのよね。そのあたりが面白いところ。 「ボビーZであることから逃れられないのなら、ボビーZになりきるしかない。 ボビーZになって、すべての敵をたたきのめせ。 伝説になれ。 それはつまり、ラグーナをめざせということだ」 かっこいいぜ。
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なかなか飽きさせない内容で、そこそこ面白かったけど、イマイチかな。 ウィンズロウには、ニヒルな主人公が似合うと思うんだけど。
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不覚にもラストシーン数行は涙で翳んでいた。物語作家としてのウィンズロウの底知れぬ才能に平伏し、惚れ直す。テイストはクライム・ノベルだが、苦いユーモアを交えた先の読めない奇抜なプロット、ロードムービー的な展開の中で繰り広げられる臨場感溢れる活劇、登場人物一人一人の息遣いまでも感じ取...
不覚にもラストシーン数行は涙で翳んでいた。物語作家としてのウィンズロウの底知れぬ才能に平伏し、惚れ直す。テイストはクライム・ノベルだが、苦いユーモアを交えた先の読めない奇抜なプロット、ロードムービー的な展開の中で繰り広げられる臨場感溢れる活劇、登場人物一人一人の息遣いまでも感じ取れる秀逸な造型は、エンターテイメント小説の見事な完成形といえる。 やさぐれていながらも胸の内に強さと優しさ秘めた男、一見不純な殻をまといながらも美しい心根を持つ女、そして孤独で愛情に餓えつつも純真な逞しさで大人たちを癒やしていく少年。血の繋がりがないこの三人の愛情の交感に心は揺さぶられ、何とも言えない幸福感に満ちた余韻に浸らせてくれる。 久しぶりに、また再読したいと思わせてくれた大傑作。
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