かくも冷たき心 の商品レビュー
ジェイムズ・エリオットなる覆面作家の手によって上梓された本書は、卓越した構想と迫真性で米国でもかなりの話題を攫ったようである。日本語翻訳版でも親本のほうはエリオット名義で出版されている。となると気になるのは作家の正体だが、文庫版は御覧のようにJ・C・ポロック名義に変わっている。そ...
ジェイムズ・エリオットなる覆面作家の手によって上梓された本書は、卓越した構想と迫真性で米国でもかなりの話題を攫ったようである。日本語翻訳版でも親本のほうはエリオット名義で出版されている。となると気になるのは作家の正体だが、文庫版は御覧のようにJ・C・ポロック名義に変わっている。そう、実は 「樹海戦線」 などの作品で知られる冒険小説の名手ポロックがその正体だったのだ。その辺はあとがきに詳しい。 言われてみれば、ポロックの特徴が表れていると云える。過去に傷を持つ強くて格好いい男が、頭の切れる美人と共同で悪と立ち向かうものがポロックの趣向のひとつであるからだ。本作のマイク・カリーとジュリー・ハウザーがまさにそうだ。組織の犠牲になり、服役した男カリーが過去に因縁のある殺人鬼と対決するのだが、このロシア人殺人鬼マリクがとんでもないサディストで、猟奇的要素が作品に緊張感を生んでいる。スパイ小説、サイコ・ホラー、恋愛小説といったあらゆる要素が凝縮された非常に映画的な作品と云える。ダレるところがまったく無いし、とにかく滅法おもしろい小説である。
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まぁ、当たり前に面白い。ただ主人公が今回の作品では、間抜けだ(笑) 別名で発表した作品なので、色々と雰囲気なども変えた結果なのかもしれない。 ともかく、同じミスを2度犯し、自分を窮地に追い込む所が、そりゃあないだろうと 突っ込みたくなる。読んでるこっちが先に結果が分かるのは、この...
まぁ、当たり前に面白い。ただ主人公が今回の作品では、間抜けだ(笑) 別名で発表した作品なので、色々と雰囲気なども変えた結果なのかもしれない。 ともかく、同じミスを2度犯し、自分を窮地に追い込む所が、そりゃあないだろうと 突っ込みたくなる。読んでるこっちが先に結果が分かるのは、この手の作品では致命的なミスだと思うけどな。
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