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死と生きる の商品レビュー

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16件のお客様レビュー

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2010/09/30

こんなに刺激的な本は滅多にない。覚悟を持った二人の対話は突き抜けてる。こんなセンスはどこから来るんだろう。極限的状況を経験したためか、生まれ持った魂の資質なのか?二人とももう既にいないことがまた感慨深い。

Posted byブクログ

2010/05/11

一気に読みきった。 言葉の怒涛と応酬は常軌をあからさまに逸脱している。 哲学者・池田晶子と死刑囚・陸田 真志の手紙のやり取りが書籍になったもの。 拘置所のなかで、哲学的思索を続ける陸田氏。 思索は時に、思索事態の普遍化を誘発し、その延長線上に殺人の許容へ至る場合がある。 なぜ...

一気に読みきった。 言葉の怒涛と応酬は常軌をあからさまに逸脱している。 哲学者・池田晶子と死刑囚・陸田 真志の手紙のやり取りが書籍になったもの。 拘置所のなかで、哲学的思索を続ける陸田氏。 思索は時に、思索事態の普遍化を誘発し、その延長線上に殺人の許容へ至る場合がある。 なぜなら、死それ自体は不幸ではない、とすることができるから。 池田氏はそれを断罪する。 殺人犯であり死刑囚である陸田にしか書けない思索がある、 たどり着けない真理があると。 人を殺すということはどういうことか、その考えを書けと。 ドストエフスキーのような天才が「罪と罰」で想像で描いた、 その殺人という行為を実行に移した殺人犯・死刑囚にしか書けない、 そこを考えて表現せよと、愛をもって糾弾する。 圧巻の書籍。

Posted byブクログ

2009/10/04

宮崎勤と同日に死刑執行された陸田真志。 調子に乗ってきた陸田氏が池田氏に叱られるのには笑った。 いい本。

Posted byブクログ

2010/04/03

死刑囚と向き合うということ。それは死について向き合うことでもある。すべての死するひとたちへの贈り物。

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2009/10/04

「哲学する人」池田晶子と死刑囚である陸田真志との往復書簡集。ギリギリのところで「考える」人の言葉を通じて、「哲学」とは魂の問題なのだなぁと感じた。

Posted byブクログ

2020/07/15

池田晶子と、死刑囚睦田真志の往復書簡による語り合い。池田晶子の著作の中でも一番すごいと、思う。池田晶子の言葉は厳しい。厳しいことを言っているというよりも、正しいことを言うとそれは普通の人間にとっては厳しい言葉になってしまうということなのだろう。それにしても正しいことを述べるという...

池田晶子と、死刑囚睦田真志の往復書簡による語り合い。池田晶子の著作の中でも一番すごいと、思う。池田晶子の言葉は厳しい。厳しいことを言っているというよりも、正しいことを言うとそれは普通の人間にとっては厳しい言葉になってしまうということなのだろう。それにしても正しいことを述べるというのは難しいことだ。 池田晶子が、睦田真志とのやりとりを続けるために裁判の控訴をするよう説く場面がある。睦田真志は控訴を行って延命をすることを潔しとしないのだけれども、それを説得する池田晶子の言葉がすごい。まっとうな言葉というのはとてつもない力を持っているのだと、あらためて思った。 雑誌に記事を書いて一般大衆に語り掛けるというのは実のところ、無責任なことでも割と簡単に言えてしまうものだと思う。しかしこの死刑囚との1対1の対話というのは、並みの覚悟で出来る仕事ではない。無責任な発言は許されないし、本当に自分自身もギリギリのところで考えざるを得ない。だからこそ、この仕事は池田晶子のような覚悟を持った人間にしか出来ない、価値のある仕事なのだと思ってしまう。

Posted byブクログ