1,800円以上の注文で送料無料

自殺 の商品レビュー

3.8

28件のお客様レビュー

  1. 5つ

    6

  2. 4つ

    9

  3. 3つ

    8

  4. 2つ

    2

  5. 1つ

    0

レビューを投稿

2020/12/26

自殺する理由の本当の処は、想像の粋を超えられないのだと思いました。 自殺をすると地獄に落ちるのが嫌だな〜と思い考えた事はないけれど苦しくてもう手の施しようが無かったら…あるのかもしれないな〜と思いました。 誰に向けての本なのかな?

Posted byブクログ

2017/12/18

いい印象のなかった柳美里が自殺について語ったり対話している本。なぜいい印象がなかったかは読んでいてわかった。この本を読む限りではある意味では、人として普通の感覚を持っている気もする。自殺について、その魅惑性やある種の必然を肯定した上で、冷静に書くというのは、やはりイカてれいるとい...

いい印象のなかった柳美里が自殺について語ったり対話している本。なぜいい印象がなかったかは読んでいてわかった。この本を読む限りではある意味では、人として普通の感覚を持っている気もする。自殺について、その魅惑性やある種の必然を肯定した上で、冷静に書くというのは、やはりイカてれいるというか狂っているような気もするが狂人にこの言葉は紡げないし、思索もできないだろう。ひとりの人としてのメッセージとしては考えさせられることの多い内容だったように思う。

Posted byブクログ

2015/06/28

死について考えることは悪いことなのか。なぜ生きるか、なぜ死ぬか。それを語り合うことが出来ない時代に生まれたことが辛い。 死に時を逃してしまったから死ねないし、生き直すほどの気力もない。幸せの絶頂で死にたいけれど、もう平凡な人生しか歩めない。 尊厳を守っていられるあいだに死にた...

死について考えることは悪いことなのか。なぜ生きるか、なぜ死ぬか。それを語り合うことが出来ない時代に生まれたことが辛い。 死に時を逃してしまったから死ねないし、生き直すほどの気力もない。幸せの絶頂で死にたいけれど、もう平凡な人生しか歩めない。 尊厳を守っていられるあいだに死にたかった。 以下引用 彼の死を知って、「人生の最も美しい贈り物は、好きなときにそこから抜け出させてくれる自由だ」といったそうです。(p22) ひとが自殺をする理由は人が生きる理由ほどあるんです。けれどひとが死を選ぶ本質的な理由は、自己の尊厳を守るという強い動機に支えられている、といえます。自殺は尊厳死であるといってもいいと思います。ひとは、自己を脅かしつづける屈辱を葬り、自己の尊厳を守る権利があるということをおぼえておくべきだと思います。(p25) つまり、自殺は必ずしもネガティヴな行為ではなく、積極的に自己を表現するための行為だともいえるということを考えていただきたいのです。(p26) 夭折を美しいものとするセンチメンタリズムはよそう。死ぬことは何としてもぶざまだ。首をくくってのびきった身体、そしてその一部一部分、あるいは吐しゃ物。これが美しいと言えるか。問題は生きることがぼくにとってそれ以上ぶざまだということだ。(p43) 日常というものは、ある種の人間にとっては凶器のように自分を脅迫するものなんですね。狂うことができれば、その日常からはるかかなたに逃れることができ、日常そのものとの関係を断ち切ることが可能なのだけれども、狂えない者はどうすればいいのかなと、私は思います。どうやってその攻撃に耐えればいいのでしょうか?(p54) 自己規定とは他者の視線、つまり自分は他者からどう見られているのか、どのように期待されているのかという自意識から生まれます。この自己規定の閉塞状況から自由になれないことが異常な数の自殺者を出している原因とも言えます。(p180) 死の解釈は気分としての死の美学に流されるよりも、はるかに重要な精神的支柱と成り得るものです。それさえ持つことができれば、自殺を批判的に捉えられもするし、死の誘惑に負けそうになったとしても、その原因と動機が自分の死の解釈に合致するものかどうかを検証してみるという冷静さを保てるかもしれません。死とは何かを考えることが、じつは死の抑止にもなるのです。(p185)

Posted byブクログ

2014/05/25

3年か4年ぶりに再読。当時ほどの衝動は残念ながらもうないけど共感できる点もまだ残っていてほっとした。それにしてもこんな風に死を語っていた人が今では子供を生んで家庭を築いているのが何だか不思議。20代のうちに死にたいという願望は私にもある。多分無理だけど。「生きていたことがなかった...

3年か4年ぶりに再読。当時ほどの衝動は残念ながらもうないけど共感できる点もまだ残っていてほっとした。それにしてもこんな風に死を語っていた人が今では子供を生んで家庭を築いているのが何だか不思議。20代のうちに死にたいという願望は私にもある。多分無理だけど。「生きていたことがなかった人に死ぬことはできないと思う」と彼女は言う。なら死んだように生きてきた私には思いを遂げるのはやはり難しいのかもしれない。「あそこのラーメン屋にはまだ行ったことがないだろ」という言葉に救われる気持ちは痛いほどよくわかるよ。

Posted byブクログ

2012/03/05

前半ちらほら見受けられた自殺を神聖化する感じには違和感を受けたものの、最後まで読み進めてみると「なるほど」と思うこともしばしば。「生きたいというのと死にたいというのはまったくイコール」という一節には目からウロコでした。

Posted byブクログ

2011/11/04
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

前半は何か宗教っぽいっていうか、視野狭窄というわけでないけど、ひとつの価値観を盲信しているような気持ち悪さがあった。でも後半(おそらく文庫版の大幅加筆部分)は、一般論かと思えばそうではない。しっかりとした社会的背景を取り入れた作者の信条の変化が感じられた。

Posted byブクログ

2012/01/20

人生観がかわった。 何度も読みたい本。 全てを飲み込むわけではないけれど、 こういう選択肢もおかしくはないかもしれない。

Posted byブクログ

2010/10/26

 ひとはなぜ自殺をするのか。  自殺は人間だけが行います。ライオンもコンドルも自殺しません。だから私は、自殺は最も人間的な行為だと思うし、人間だけに与えられた特権だということができると思います。  ひとが自殺をする理由はひとが生きる理由ほどあるんです。けれどひとが死を選ぶ本質...

 ひとはなぜ自殺をするのか。  自殺は人間だけが行います。ライオンもコンドルも自殺しません。だから私は、自殺は最も人間的な行為だと思うし、人間だけに与えられた特権だということができると思います。  ひとが自殺をする理由はひとが生きる理由ほどあるんです。けれどひとが死を選ぶ本質的な理由は、自己の尊厳を守るという強い動機に支えられている、といえます。自殺は尊厳死であるといってもいいと思います。ひとは、自己を脅かしつづける屈辱を葬り、自己の尊厳を守る権利があるということをおぼえておくべきだと思います。  だから裏返しなんですよ。生きたいと死にたいというのは全くイコールなんです。  何の根拠もなく言いますが、私は日本人の四人に一人は自殺する可能性を内に秘めているのではないかと考えています。彼らは「あなたは人生において最も大切だと思うものを失えば、生きていく意味がないと考えるタイプですか?」という質問にイエスと答える人たちです。言うまでもなくあらゆる価値は幻想に過ぎませんが、その幻想が壊れると生の根拠そのものが失われると思いこむのです。また価値は欲望によって支えられていますから、ただ生きているだけでは堪えられないほどの強い欲望を持っている人だとも言えるでしょう。自殺は幻想の破たんがもたらす欲望の清算なのではないでしょうか。  毒物は自殺を回避するための御守りの役割を果たすのだと言われても、理解できないひとが多いかもしれません。(中略)私は自分の部屋の引き出しに毒物を隠し持っている、死にたいと思えばあっという間に死ねる、だけど、いつでも死ねるのだから、今すぐ死ぬ必要はない。 ♥。・゚♡゚・。♥。・゚♡゚・。♥。・゚♡゚・。♥。・゚♡゚・。゜♥。゚♡゚・。 ♥。・゚♡゚・。♥。・゚♡゚・。♥。・゚♡゚・。♥。・゚♡゚・。゜♥。゚♡ 人をなぜ殺してはいけないのか。 悲しむ人がいるから?  ――悲しむ人がいない人は殺してもよいのか。 やってはいけないことだから?  ――ならば今現在もある戦争はどうなるのか。 もし自分や自分の親しい人が殺されるのは嫌だから?  ――自分や自分の親しい人が自らしにたい、と思っていたら? 17の私が抱いた疑問に、とある友人はこう答えた。 「人が自殺する権利を奪うからだ」と。 あれからもう6年は経つのに、今でも思い出せるくらいに印象的だった。 あのとき感じた“違和感”が、なんとなく、飲み込めるようになった。 思春期から今まで、抱いたまま失われることのない自殺願望。 生きたい、だからこそ、自殺したい。 その心情を、ここまでわかりやすく言葉で表現した本は初めてだと思う。 自殺などと、ついぞ考えたことがないし、理解できない。 そんな人にこそ、読んでもらいたいなぁ、と思えた一冊。

Posted byブクログ

2010/02/28

自殺者を少数の敗北者としてはいけない。 でも自殺する必要はないと思う。生きていればいいことなんてたっくさんあるんだから。生きてるだけで丸儲けだよ。

Posted byブクログ

2013/04/24

前に読んだ柳さんの本はすごく気持ちが重たくなってしまったんですが、これはまずタイトルに惹かれて。 そしたらたまたま柳さんだったていう。 でも逆に、あの話から感じたイメージでこのタイトルを書いたなら読んでみたい! と。 「やらなきゃいけないことがあるから生きる」みたいなことが書いて...

前に読んだ柳さんの本はすごく気持ちが重たくなってしまったんですが、これはまずタイトルに惹かれて。 そしたらたまたま柳さんだったていう。 でも逆に、あの話から感じたイメージでこのタイトルを書いたなら読んでみたい! と。 「やらなきゃいけないことがあるから生きる」みたいなことが書いてあって、それで気持ちが軽くなった。 私がやらなくちゃいけないことって実はけっこうあって、それが片付いて、誰にも迷惑がかからないようになってから死んでしまえばいいんだよね。 最近は気持ちが落ち込んだときに、そう思うことにしてます。

Posted byブクログ