友がみな我よりえらく見える日は の商品レビュー
啄木は、「友がみなわれよりえらく見ゆる日よ花を買ひ来て妻としたしむ」と読んだが、辛くてどうしようもない時、人はいかに自分を支え、希望を見出すのか。 本書には、さまざまな悩みをもった人が登場しているが、その人たちは置かれた状況の中で精一杯「自分をはげまして生きている」。 私自身も...
啄木は、「友がみなわれよりえらく見ゆる日よ花を買ひ来て妻としたしむ」と読んだが、辛くてどうしようもない時、人はいかに自分を支え、希望を見出すのか。 本書には、さまざまな悩みをもった人が登場しているが、その人たちは置かれた状況の中で精一杯「自分をはげまして生きている」。 私自身も、他人と比べて、他人を羨むことがあるが、本書を読んで悲観してばかりではいけないと思った。正直言って、私は本書の人よりも恵まれている。今に感謝して生きなければならない。
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「普通」から外れて 割の合わない境遇に なってしまった悔しさ 辛さが 淡々とした言葉ににじみ出ます つまずいた人たちの話だけど 何度でも立ち上がれると思える みんな 強いですね
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何度失敗しようが、何度挫折しようが、こうありたいという思いを持ち続けることはできる。 (「うつ病」より) ***** 多分、この文庫本が出てまだ間もない頃。 いつも通る本屋さん、ふと目に付いた本屋さん、いくつかの書店にこの文庫がずらりと並べられていた。 ミーハーなので、すぐ私は手に取る「何?ナニ??」って。 でも、何故か買わず。 月日は流れ、およそ5年、私はこの本を遂に読む。 ジャンルはノンフィクション。 ボブ・グリーンタッチのルポ。 …ぼぶぐりーんとは何ぞや?? アメリカのコラムニスト…などなど、ちょっと調べてみたり。 普段、私はノンフィクションを読むと、色んな意味で考え込んでしまうので、あんまり好きではない。 明るいイメージもなかったりする。 ノンフィクションというと、歴史に残るような事件を取り上げたものだとかが浮かぶけれども、14章から成るこの本の中に出てくる人々はけして新聞に載ってしまうような事件の中心にいたり、誰もが驚きを得てしまうような人生を送っている…というわけではない。 基本的には周りにいてもおかしくない境遇のひとびとだ。 だけれど、みながみな当人たちなりに劇的な日々を送っている。 毎日考えて、悩んで、時には笑って、時には泣いて、生きている。 そういったことがどの章にも顕著に浮き出ていて、何だかほっとしてしまう。 そして、強張らない程度にちょっと気が引き締まる。 自分の毎日が大切で愛おしくなるような、少し切なくもあるような。 不思議な読み心地。
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様々な人からその人生経験の話を聞き、それらまとめた短編集。いわゆる何らかの傷をもった普通の人、を対象として心にグッとくるようなエピソードが多く、改めて世の中には人の数だけその人生があるのだなと思った。 「友がみな我よりえらく見える日は」どこかで聞いたことがあるフレーズと思ったが...
様々な人からその人生経験の話を聞き、それらまとめた短編集。いわゆる何らかの傷をもった普通の人、を対象として心にグッとくるようなエピソードが多く、改めて世の中には人の数だけその人生があるのだなと思った。 「友がみな我よりえらく見える日は」どこかで聞いたことがあるフレーズと思ったが、石川啄木の一握の砂でした。
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なんでもないふつうの人のなんでもない日常をインタビューしているだけだが不思議と和む。自分にちょっとした悩みがあるときなどに読むと、なぜか「みんな悩んでいるんだ。自分も頑張ろう」と思える本。
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幸せの物語は少ししかないけれども 不幸せの物語はその人の数だけある まるで そのままの、せつない短編集でした 生きているということは こういうこことなのです 自分が暮らす すぐそばに それぞれのやりきれなさを抱えて 暮らす人たちの物語り 生きていることに 愛おしさを感じてしま...
幸せの物語は少ししかないけれども 不幸せの物語はその人の数だけある まるで そのままの、せつない短編集でした 生きているということは こういうこことなのです 自分が暮らす すぐそばに それぞれのやりきれなさを抱えて 暮らす人たちの物語り 生きていることに 愛おしさを感じてしまう それでも 生きていきましょう と思わず感情移入してしまった
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世間で【普通】と定義される人生を望む望まずに関わらずはみ出してしまった【市井の人々】へのインタビュー集で、対象者に寄り添った事実だけが淡々と語られる。心地の良い内容では全くないが、タイトル通りの気持ちに苛まれた時に「ひとりじゃない」と思わせてくれる本だ。舞台は90年代だが、201...
世間で【普通】と定義される人生を望む望まずに関わらずはみ出してしまった【市井の人々】へのインタビュー集で、対象者に寄り添った事実だけが淡々と語られる。心地の良い内容では全くないが、タイトル通りの気持ちに苛まれた時に「ひとりじゃない」と思わせてくれる本だ。舞台は90年代だが、2018年の現代は当時以上にレールを踏み外すきっかけがそこらじゅうに溢れていて、そうなれば何を糧にどう生きれば良いのか考えるだけで不安になる。希望を失っても人生が続く限り、現実と折り合いのつく抜け道を見つけて歩いていくしかないのだろう。
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Facebookで絶賛されてたのと、タイトルにぴんときてうんまさにそう思うと思って読んだけど、上質なウシジマくんという感じでした。落ち込んでる人にお勧めかな。
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そこら辺?にいる人を追う、ルポとでも言うか。以前、猪瀬氏の無名人シリーズを読んだが、それよりもより普通の人々(ちょっと違うか)に焦点を当てている。 現在版のルポもあれば読みたい。また、ボブ・グリーン(ジョーダンの本を書いた人かも)の本にも興味が出てきた。
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登場する人はみな、どこに出口があるのかも分からない悲観したくなるような状態で生きている。 登校拒否になった学生の話で、同級生等から「もっと~すべき」等の所謂"常識"という重圧を掛けられるのが辛いという話は考えさせられた。 学校という空間には、「積極的に友達を作らないといけない」というような雰囲気があるのは確かかもしれない。 「学生時代の友達が、社会人になってから貴重な存在になる」みたいな話を学生だった当時に見聞きしたような気がするけれど、実際問題、学生時代の友達だから貴重とかは無いとは思う。
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