一瞬の光 の商品レビュー
トラウマを抱え生きることにさえ困難を感じさせる短大生の香折と、一流企業のエリートサラリーマンの橋田浩介。傷つき変形した香折の日常から目が離せなくなった橋本。彼自身もエリートでなくなる日は近く、苦悩の中で同僚を失い、職も辞す。 大きな動揺に見舞われた香折を見守る事で生きる力を維持...
トラウマを抱え生きることにさえ困難を感じさせる短大生の香折と、一流企業のエリートサラリーマンの橋田浩介。傷つき変形した香折の日常から目が離せなくなった橋本。彼自身もエリートでなくなる日は近く、苦悩の中で同僚を失い、職も辞す。 大きな動揺に見舞われた香折を見守る事で生きる力を維持するような日々。そんな最後のエネルギーを与えたのが、与え続けられた香折であった。 恋人・ 瑠衣は、『僕の中の壊れていない部分』の枝里子なのだろう。自分をコントロールする、という意味では出来すぎの感もある瑠衣。度々橋田の行動に傷つけられながら最後まで自分を律することを止めない悲しさがあった。
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迂闊にも泣いた。 不器用で頑なで切実な文章。 でもやっぱり、彼の主張は残酷だと思う。 本質に近づこうとすればするほど、人は冷たくなるのかな。 橋田は間違ってないからこそ、残酷。
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昔の女を思い出しました。元気でしょうか。元気だろうなぁ。元気じゃなきゃ困るわ。 信じてやれなかったなぁ。 つか、ありゃ嘘だろ。 やっぱ、じゃなきゃ困る。
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橋田浩介は一流企業に勤めるエリートサラリーマン。38歳という異例の若さで人事課長に抜擢され、社長派の中核として忙しい毎日を送っていた。そんなある日、彼はトラウマを抱えた短大生の香折と出会い、その陰うつな過去と傷ついた魂に心を動かされ、彼女から目が離せなくなる。派閥間の争いや陰謀、...
橋田浩介は一流企業に勤めるエリートサラリーマン。38歳という異例の若さで人事課長に抜擢され、社長派の中核として忙しい毎日を送っていた。そんなある日、彼はトラウマを抱えた短大生の香折と出会い、その陰うつな過去と傷ついた魂に心を動かされ、彼女から目が離せなくなる。派閥間の争いや陰謀、信じていた人の裏切りですべてを失う中、浩介は香折の中に家族や恋人を超えた愛の形を見出していく。 数人に薦められて読みました。テーマは暴力の中の純真なんでしょうか。極端な生き方をする中でしか、見出せない答えなんでしょう。楽な生き方を選ばない主人公は偉いですね。ボクには出来ません。
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止まらなくなるくらい面白かった。読後の「残る」感は少ないのだが、読んでいる最中は、次ページをめくるのももどかしいくらい。主人公はまさに3高そのものの方。島耕作と被る。結局、恋人を捨ててまで気になる女性の看病に仕事をやめた残りの人生を託すのだが、そこまで?思いつめるのが解らない。
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容姿端麗な上に頭脳明晰でエリート街道を順調に歩んでいる主人公が不幸な生い立ちを持つ女性と出会って人生が変わっていく、みたいなお話。出来すぎる故に人から避けられてきた、という描写があるくせになぜか異様にお人好しな主人公の性格設定が謎。
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デビュー作を今更ながらですが読んだ。偏った考えの主人公(著者の特徴でもあるが)に共感するのは難しいですが、おもしろかった。
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