凍える島 の商品レビュー
女の感情はこういう風に壊れるーという表現が猛烈にうまい。 いまいち男達に魅力を感じないこと、ひとつふたつ理解できなかった伏線があったものの、かなり楽しんだ。
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やや初期の推理小説を思わせる作品だ。 ”コオヒイ”だとか”ストロオ”みたいなカタカナの書き方もあるのだけれども、 それ以上になんだか、古き良き推理小説を彷彿させる。 もちろん、連絡の途絶えた孤島で、ひとりひとり死んでいく 黄金「そして誰もいなくなった」パダーンだし。 犯人につ...
やや初期の推理小説を思わせる作品だ。 ”コオヒイ”だとか”ストロオ”みたいなカタカナの書き方もあるのだけれども、 それ以上になんだか、古き良き推理小説を彷彿させる。 もちろん、連絡の途絶えた孤島で、ひとりひとり死んでいく 黄金「そして誰もいなくなった」パダーンだし。 犯人については・・・・・・・やられました。
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喫茶店北斎屋を経営するあやめとなつこ。常連客と総勢8人で瀬戸内海に浮かぶS島へ。 過去、新興宗教の聖地だったというその島で起こる連続殺人。 果たして犯人は?? 近藤史恵さんの本は初めてです。 大好きなクローズドサークルもの、しかも舞台が瀬戸内海に浮かぶ小島ときたら横溝好きは手に...
喫茶店北斎屋を経営するあやめとなつこ。常連客と総勢8人で瀬戸内海に浮かぶS島へ。 過去、新興宗教の聖地だったというその島で起こる連続殺人。 果たして犯人は?? 近藤史恵さんの本は初めてです。 大好きなクローズドサークルもの、しかも舞台が瀬戸内海に浮かぶ小島ときたら横溝好きは手にとらずにいられない。だったのですが。。。 全編あやめの一人称で語られるのですが、「ストロオ」「ジインズ」「モォタァボォト」といったカタカナ表記や「25歳のおんなのこ」「うさぎくん」といったひらがな表記にかなり違和感を覚え、それらがでてくるたびに「うっ」となってなかなか物語に入り込むことができませんでした。 多分、これらのカタカナ表記やひらがな表記は詩人でもあったあやめの世界観や性格などを表現していたのでしょうが、ようやく慣れたころには物語りも終盤。 それまでに推理や相談のシーンがなかったのでいきなり糾弾が始まってオチがついた。と思ったら一回宙返り。といった読後感です。 全編を流れる純文のような雰囲気とふわふわして浮世離れした登場人物たちはどうも肌に合いませんでしたし、動機や殺害方法などもあまり納得できませんでした。 あやめという筆名に隠された意味や孤島の殺人、えぐりとられた心臓、日本刀という小道具は好きなんですけど、色恋沙汰がからんでいる部分もタイプではありませんでした。
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孤島、密室殺人、連続殺人といったベタなミステリの舞台に 気怠く、秘められた男女の関係からなるソォプオペラ的な。 愛する気持ちが錯覚を生み、狂気を纏う。
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孤島に閉じこめられた人々を襲う連続殺人事件・・・こてこてのクローズサークルもの。 ちょっとあざとくてやりすぎちゃうん?感はあるけれど・・・やっぱり近藤史恵は心理描写は上手いなー 誰かが死ぬ度に、こちらも切なく苦しい・・・連続殺人物でこれされると、こたえるね^^; 守田氏の気持ち...
孤島に閉じこめられた人々を襲う連続殺人事件・・・こてこてのクローズサークルもの。 ちょっとあざとくてやりすぎちゃうん?感はあるけれど・・・やっぱり近藤史恵は心理描写は上手いなー 誰かが死ぬ度に、こちらも切なく苦しい・・・連続殺人物でこれされると、こたえるね^^; 守田氏の気持ちは最初から読めちゃった。 私には、主人公よりも彼が切ない・・・このへんに私のいびつさが見えてしまうな^^;
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とても面白くて、佳境に入ってからは一気に読んでしまいました。 もともとコテコテのミステリーにはあまり興味は無くて、タイトルからもわかるとおりいわゆるクローズドサークルものである本作もそれほど前向きに臨んだわけではなかったのですが、でも、とても面白かったです。 人々の心理に倫理...
とても面白くて、佳境に入ってからは一気に読んでしまいました。 もともとコテコテのミステリーにはあまり興味は無くて、タイトルからもわかるとおりいわゆるクローズドサークルものである本作もそれほど前向きに臨んだわけではなかったのですが、でも、とても面白かったです。 人々の心理に倫理観を照らした場合、近藤史恵さんの作品ではやや逸脱しているものが多いのですが、本作でもやや、いや、結構歪んだ愛情がたくさん描かれていて、それゆえに起こっていく殺人と、そして、結局犯人は誰か、目的はなんだったか、という点が、ミステリの犯人探しという意味ではなくとても楽しみで、歪んだ、でもだからこそ恐らく純粋な部分も強く持った愛情の帰結する先はいったいどこか、それはどういった結末を生むか、人の幸せってなんなのか。 読後、そんなことをなんとなく考えちゃう一作です。 近藤史恵さんは様々なジャンルの様々な作風を変化しながら書き続けておられますが、そのどれも根底に流れるものは一緒のような気がして、安心して読むことができます。 とても、好きな一作です。
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初めて読んだ近藤氏の本 えーそこでついてっちゃうの?というところで、この人の本をこれから読もうと決めた。なんという人物設定。こういうのはあんまり男の人が書けない気がする。桐野夏生がミロちゃんで挑戦していた人物像と少しかぶるような。さらに強烈にしたのが柴田よしきの緑子ちゃんな気も
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無人島で登場人物が次々と殺されていく・・・オーソドックスな絶海の孤島もののようですが、それをどんな風に料理しているのか?読んでみたい。
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すごく切ない話でした。 読み始めてすぐ感じる退廃的な空気。 これは嫌いではないのだけど、流れからしてハッピーエンドではないだろうという予感があって、なかなか読み進められず、数年越しの読了となりました。 まあ、推理小説にハッピーエンドを期待するのもどうかと思うのだが──別に期待...
すごく切ない話でした。 読み始めてすぐ感じる退廃的な空気。 これは嫌いではないのだけど、流れからしてハッピーエンドではないだろうという予感があって、なかなか読み進められず、数年越しの読了となりました。 まあ、推理小説にハッピーエンドを期待するのもどうかと思うのだが──別に期待してるわけではないのだけど──登場人物が、特に好ましい人物が不幸になってしまって終わるというのは、読んでいてとても苦しいんである。 で、なにやらこの本はそういう空気が流れているんだね。裏を返せば、雰囲気作りがうまいといいますか。 で、やっぱりみんな不幸になりました(苦笑) 最後の最後が本当に切ない! トリックがどうの、とかいう話ではありません。 動機、というのかなこれは…、なぜ殺したか?それがポイント。 でも…やぱりずるい、と思うんだけどな。逃げなんだよねえ。逃げるしかできなかったのだろうな、とは思うのだけど。 愛だの恋だのって文学にすると美しいけど、実際はぐちゃぐちゃな部分てたくさんあるじゃないですか。 もちろんそこらへんもちゃんと書いているのだけど、それをいかにどう美しく書くか、というのが作者のメインだったのかな、と思いました。
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慰安旅行?先の無人島で起こる密室殺人・連続殺人という設定はかなりベタな推理小説。内容は悪くないと思う。心理描写もよく出来ているように感じた。まあ、定番の不倫とか恋愛とかが絡む部分は新鮮味がないのでグイグイ引き込まれるという感じではないが、主人公あやめさんのどこか影のある雰囲気は好...
慰安旅行?先の無人島で起こる密室殺人・連続殺人という設定はかなりベタな推理小説。内容は悪くないと思う。心理描写もよく出来ているように感じた。まあ、定番の不倫とか恋愛とかが絡む部分は新鮮味がないのでグイグイ引き込まれるという感じではないが、主人公あやめさんのどこか影のある雰囲気は好き嫌いは別にして妙に引き付けられる。まあ、その雰囲気も著者が巧いことつくってたわけで、最後には納得できるし。ただ、私はこの本のカタカナ表記が気になってしまって内容に集中できなかった><; コーヒー→コォヒィとか、読みにくくてうっとおしい。。最初は趣があるようにも思えたけど、全部が全部この調子なのでイライラ。で、カタカナにこだわってるのかなあと思ってたら、サンドイッチはサンドウィッチとはなってなかったので思わず「なんでやねん」と。ストーリーと関係ない部分に気を取られてしまいました。
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