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いわさきちひろ の商品レビュー

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2015/05/26

天才画家いわさきちひろ。そのやさしいまなざしの子どもの絵からは、うかがいしれない、鮮烈な人生があった。 戦中戦後の昭和を生き、画家を目指したひとりの女性の苦闘の姿は、誰をも感動させずにはおかない。共に生きた家族、友人へのインタビューでは、当時のちひろの心情が語られている。

Posted byブクログ

2012/09/26
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

たいへん興味深く、一気に読みました。 ちひろさんの本は、今までほぼ、ご家族か、 美術関係者のかたが書かれてきましたが、 この本でははじめて、歴史家として、 劇作家でもある飯沢匡さんが、 ちひろさんの生涯を、できるだけ公平な視点で、 余す所なく書こうと試みられています。 ちひろさんの「女ごころ」については、 男性側の視点では…?と思う部分も少々ありましたが、 黒柳徹子さんのインタビューが全編にわたって 入ることで、全体的にやわらかく、血の通った 本に仕上がっていました。 子どもの頃からあんなに身近だったちひろさんの絵は、 実際、大人になってから見ると本当に、 誰にも真似できない偉業です。 だから、好むと好まざるとに関わらず、 ちひろさんの人生は、これからも歴史家や 第三者の目で、描かれていくのだろうなぁ…と。 ちひろさんは天国で、この思いがけない事態に、 ちょっと困った顔で笑っているかもしれませんね(笑) それから、戦時中、軍部の援助で半年間、 大陸にわたってお嬢様のように暮らしていたという エピソードですが、 その後のちひろさんの絵の素晴らしさを 損なうものでは、決してないと思います。 それは、絵本「戦火の中の子どもたち」を見れば、 如実にわかることで、 あれほど心の琴線にふれる絵を書けるのは、 あふれるほどの愛を持ち、たくさんの涙を 知っていた人だったからだと思います。 最後はひとりの女性として、 母として、体をはって家庭を支え、 素晴らしい絵をたくさん残していってくれた ちひろさんの生涯、 素晴らしい人生だったと思います。

Posted byブクログ