ご冗談でしょう、ファインマンさん(上) の商品レビュー
量子電気力学の発展に大きく貢献した業績により、1965年にノーベル物理学賞を与えられた科学者、リチャード・P・ファインマンの自伝。ただ、本文に一度も量子電気力学という単語は出てこないし、物理の難解な話など一切出てこない。 この本に書かれていることは、好奇心から生じる疑問を、ときに...
量子電気力学の発展に大きく貢献した業績により、1965年にノーベル物理学賞を与えられた科学者、リチャード・P・ファインマンの自伝。ただ、本文に一度も量子電気力学という単語は出てこないし、物理の難解な話など一切出てこない。 この本に書かれていることは、好奇心から生じる疑問を、ときにいたづらで、ときに研究で試してゆくファインマンのおもしろトークだけだ。 しかし、読了後の清涼感は半端なく、学ぶ楽しさ、発見する楽しさを改めて実感できる。今の生活が、義務感・倦怠感・惰性感で充満しているときに読むと、肩の力が抜けて楽しい毎日がまたやってくると思う。 特に、“モンスターマインド”と“お偉いプロフェッサー”は必読。 また、彼の物事に対する視点も参考になる。理解することとは、抽象と具体との可逆性を持たせることである。決して、名称や定義・数式を暗記することではない。書物などから学べるのは、普遍的な性質を持つ、抽象論のみでそれを過不足なく満たす具体例を自ら考え出せるようになることが、物事を理解する上で大切である。そして繰り返しになるが、好奇心から生じる疑問を大切にすること。その疑問を自分の中で納得できる形の結論をだし、生活の中で実践してみること。 以下、引用 “僕たちは「出来るけどやらないだけのことさ」といつも自分に言いきかせているわけだが、これは「出来ない」というのを別な言葉で言っているだけのことなのだ。” “僕はまず黒板にネコの輪郭を描き、諸筋肉の名をあげることからはじめた。全部まで言わないうちに、クラスの連中が、「そんなもの皆わかってるよ」と言いだした。「ええ?ほんとか?」と僕は言い返した。「道理で四年間も生物学をやってきた君達に僕がさっさと追いつけるはずだよ。」それこそネコの地図を十五分も見れば分かることを、いちいち暗記なんかしてるから時間がいくらあっても足りないのだ。” “我々が今生きている世の中に責任をもつ必要はない、という面白い考えを僕の頭に吹き込んだのが、フォンノイマンである。このフォンノイマンの忠告のおかげで、ぼくは「社会的無責任感」を強く感じるようになったのだ。” “話す相手が誰であるかなど、ついぞ気にしたことがない。ぼくの関心があるのは、いつも物理学そのものだけだ。だから誰かの考えがお粗末だと思えばお粗末だというし、よさそうならよさそうというだけの話で、いとも簡単だ。” “いくら人が僕はこういう成果を挙げるべきだと思い込んでいたって、その期待を裏切るまいと努力する責任などこっちには一切ないのだ。そう期待するのは向こうの勝手であって、僕のせいではない。” “僕が別にそれ(蛇口から出る水が描くカーブに働く要素は何か)をやらなくったって痛くもかゆくもない。もう誰かがとうにやってしまったことだし、別に科学の未来に役立つことでもなんでもないが、そんなことはどうでもよかった。僕はただ自分が楽しむためにいろんなことを発明したり、いろいろ作ったりして遊んだだけの話だ。”
Posted by
最高に痛快 ・「考える」とはどういうことか?自分の手を、頭を動かす ・謙虚にトライする ・人生は楽しいはずだ ・ファインマンのように生きてみたい ・ファインマンでも女には苦労する(なんども離婚するし、バーで空振りもくらう) ・科学との距離をもっと近づけた生活を送ろう ・今の仕事の...
最高に痛快 ・「考える」とはどういうことか?自分の手を、頭を動かす ・謙虚にトライする ・人生は楽しいはずだ ・ファインマンのように生きてみたい ・ファインマンでも女には苦労する(なんども離婚するし、バーで空振りもくらう) ・科学との距離をもっと近づけた生活を送ろう ・今の仕事のなんと非科学的(非論理的)なことか・・・(非合理的な人間を相手にする商売だから仕方ない?)
Posted by
21/9/14 80 諸君に第一に気をつけて欲しいのは、決して自分で自分を欺かぬと言うことです。己というものは一番だましやすいものですから、くれぐれも気をつけていただきたい。
Posted by
マイミクのしばちゃんと話していたときに、どういう流れか今までの人生で影響を受けた本、という話になって、僕は『ご冗談でしょう、ファインマンさん』を挙げました。 この本の面白さは、僕がへたな書評を書くよりも、Amazon の書評を読んでもらった方が良いと思います。 http:...
マイミクのしばちゃんと話していたときに、どういう流れか今までの人生で影響を受けた本、という話になって、僕は『ご冗談でしょう、ファインマンさん』を挙げました。 この本の面白さは、僕がへたな書評を書くよりも、Amazon の書評を読んでもらった方が良いと思います。 http://www.amazon.co.jp/%E3%81%94%E5%86%97%E8%AB%87%E3%81%A7%E3%81%97%E3%82%87%E3%81%86%E3%80%81%E3%83%95%E3%82%A1%E3%82%A4%E3%83%B3%E3%83%9E%E3%83%B3%E3%81%95%E3%82%93%E3%80%88%E4%B8%8A%E3%80%89-%E5%B2%A9%E6%B3%A2%E7%8F%BE%E4%BB%A3%E6%96%87%E5%BA%AB-%E3%83%AA%E3%83%81%E3%83%A3%E3%83%BC%E3%83%89-P-%E3%83%95%E3%82%A1%E3%82%A4%E3%83%B3%E3%83%9E%E3%83%B3/dp/4006030053/ref=sr_1_1?ie=UTF8&s=books&qid=1249222393&sr=1-1 ファインマンさんは、ノーベル物理学賞を受賞したすばらしい物理学者ですけど、これは偉人伝ではありません。ファインマンという好奇心あふれる男が、自分が本当に面白いと思うことを書いた本。僕が読んだのはもう15年以上前ですけど、いまでもその中に書いてあった、金庫破り、雨の視界、そろばん、、、いろいろのエピソードをはっきりと覚えています。もしこれを書いた人が無名だったとしても、この本の面白さは変わりないだろうし、この面白さゆえにノーベル賞を得たのでしょう。 アマゾンの西洋史、物理、岩波現代文庫のランキングで1位。この本は本当に1位に値すると思うし、いろいろな人に読んでほしい本です。 特に、中学生、高校生にとっては、この本の向こうに広がる学問の世界が、とても魅力的に写ると思います。かくいう僕も、この本を読んで物理の面白さを知り、大学は物理科に進むことを決めました。大学に入った後は、物理よりも面白いことがいろいろあったので、あんまり勉強しなかったのですが。 年頃のお子さんが近くにいたら、ぜひ薦めてみてください。僕も、いま小学生の姉の子供がもう少し大きくなったら、この本をプレゼントしようと思ってます。
Posted by
8/16読了 「僕たちは『できるけどやらないだけのことさ』といつも自分に言い聞かせてきているわけだが、これは『できない』というのを別なことばで言っているだけのことなのだ」(p104) 「僕はすばしっこく気のがまわるような人間ではない。僕の反応は直感的で、まず第一にぱっと頭に浮か...
8/16読了 「僕たちは『できるけどやらないだけのことさ』といつも自分に言い聞かせてきているわけだが、これは『できない』というのを別なことばで言っているだけのことなのだ」(p104) 「僕はすばしっこく気のがまわるような人間ではない。僕の反応は直感的で、まず第一にぱっと頭に浮かんできたことをそのまま言ってしまうのだ。」(p301) 「自分は自分以外の何者でもない。他の連中が僕をすばらしいと考えて金をくれようとしたって、それは向こうの不運というものだ。」(p308)
Posted by
好奇心の鬼のような人だ。やっぱり事を為す人(ファインマンさんはノーベル賞受賞の物理学者)は子供時代から違う。
Posted by
なんで物理学者は面白いんだか。 寺田寅彦とかね。 いつだって好奇心いっぱいなファインマンさん。 彼の好奇心と探究心に、自分の周りにも楽しいものはいっぱいあるかもとおもってしまう。
Posted by
2009.5.28 おもしろかったです。 物理学者の自伝なんだけど、たくさんのエピソードがすごくいい。 こういう人の講義を聴いてみたかったなぁ〜 (もちろん、レベルは違いすぎるけれど、おもしろそう) 下巻も読もう!!
Posted by
楽しい、素直、元気がでる。借りてきた本やけど自分用に持っておきたい。また買おう。久々の大ヒットやなぁ〜 他人にオススメするベスト3の中に入れておこう。動物のような勘と素早さ?を持った人やなぁと思う。下巻が楽しみ。
Posted by
ファインマンの自伝 氏が楽しい人だということや、 当時の様子が克明にわかるのは面白い ただまぁ、全体に漂うアメリカンな感じがニガテ
Posted by