赤いろうそくと人魚 の商品レビュー
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6歳の娘は怖がって好きではなかったようだが、私にはぐっときた。 私は、今まで読んだことがなかったお話。 赤ちゃんから手塩にかけて育てた娘を、よく赤の他人に売るなんてことが出来るな……と老夫婦が恐ろしかった。これまで蝋燭作りで散々儲けさせてもらったのに。ただ、昔の日本であるということを考えると子供を売るなんてことは、そんなに珍しい話でもなかったのかもしれないな。現に遊郭に売られる話もあるわけだし。。 詐欺師や村に天罰が下ったのは良かったものの、人魚の娘は逃げられたのかな。 お母さんのところへ帰れていたら良いなと思うけれど、母人魚が最後に現れた事からも、バッドエンドだったのかもしれないなと悲しく思った。
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「紙屋ふじさき記念館」を読んで、大学生の百花の卒論テーマが小川未明でこの本にも少し触れていた。 記憶になくて再度読もうと手にしたのがこの絵本。 いろんな解釈ができるなぁと思った。 人間の世界へ送り込んだ人魚の母が身勝手なのか。 (人魚の母は、人間は優しくて町も明るくて賑やかで美...
「紙屋ふじさき記念館」を読んで、大学生の百花の卒論テーマが小川未明でこの本にも少し触れていた。 記憶になくて再度読もうと手にしたのがこの絵本。 いろんな解釈ができるなぁと思った。 人間の世界へ送り込んだ人魚の母が身勝手なのか。 (人魚の母は、人間は優しくて町も明るくて賑やかで美しいと思っていたのだが。) 老夫婦が、簡単に香具師の話を鵜呑みにして大金を手に入れたのが悪なのか。 話しを持ちかけた香具師が悪の大元になるのか。 すっかり忘れてしまっていた内容だったが、思い出しながらこんなに暗い話しだったかとあらためて感じた。 〜以下、簡単なあらすじ〜 岩の上に休んでいる人魚は、いろいろな空想にふけっていた。 長い年月の間、話しをする相手もなく、冷たい暗い海の中で、魚や獣とずっと暮らさなければならないのは気が滅入ることだった。 せめて自分の子どもだけは、人間の世界で育てて大きくしたいと陸に産み落とす。 ろうそく屋の老夫婦に拾われて、育てられ、ろうそくに絵を描いて売ると繁盛した。 だが香具師のことばに騙され、大金を得ると老夫婦は人魚を売る。 その後、赤い蝋燭が山のお宮に灯った晩は、大嵐になり災難が降りかかり、ついにはその町は滅びてしまう。
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内容(「BOOK」データベースより) 北方の、冷たく暗い海の岩の上で、女の人魚が考えていました。「人間の住む町は、明るくにぎやかで、美しいと聞いている。人間は魚よりけものより、人情があってやさしいと聞いている。一度手に取りあげて育てたなら、決して捨てたりしないと聞いている。さいわ...
内容(「BOOK」データベースより) 北方の、冷たく暗い海の岩の上で、女の人魚が考えていました。「人間の住む町は、明るくにぎやかで、美しいと聞いている。人間は魚よりけものより、人情があってやさしいと聞いている。一度手に取りあげて育てたなら、決して捨てたりしないと聞いている。さいわい自分達は人間そっくりだから、人間世界で暮らせるはず。せめて自分の子供だけは、人間の世界で育て大きくしたい」と―女の人魚は決心すると、波の間を泳いで、陸の上に子を産みおとしました。人魚の赤ん坊はろうそく屋の老夫婦に拾われ、育てられて、美しい娘となり、一生懸命家業を手伝って繁盛して、幸せになったかにみえたのです―。小学中級以上のお子様にも。 お金に目が眩む人間の身勝手さ。 さびしい海でも人魚は母娘で暮らした方が幸せだったかもと考えたりした。
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[ 内容 ] 北方の、冷たく暗い海の岩の上で、女の人魚が考えていました。 「人間の住む町は、明るくにぎやかで、美しいと聞いている。 人間は魚よりけものより、人情があってやさしいと聞いている。 一度手に取りあげて育てたなら、決して捨てたりしないと聞いている。 さいわい自分達は人間そっくりだから、人間世界で暮らせるはず。 せめて自分の子供だけは、人間の世界で育て大きくしたい」と―女の人魚は決心すると、波の間を泳いで、陸の上に子を産みおとしました。 人魚の赤ん坊はろうそく屋の老夫婦に拾われ、育てられて、美しい娘となり、一生懸命家業を手伝って繁盛して、幸せになったかにみえたのです―。 小学中級以上のお子様にも。 [ 目次 ] [ 問題提起 ] [ 結論 ] [ コメント ] [ 読了した日 ]
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チビ1号、小学校、国語にて 「北の海の人魚は赤ちゃんをうみましたが、海のそこでくらすのは、さみしいから、おみやのふもとに赤ちゃんをすてます。そこに、ろうそくやのおばあさんがやってきてたいせつにそだてます。そして、人魚が絵を書いたろうそくが、だいひょうばんになりますが、人魚は売られ...
チビ1号、小学校、国語にて 「北の海の人魚は赤ちゃんをうみましたが、海のそこでくらすのは、さみしいから、おみやのふもとに赤ちゃんをすてます。そこに、ろうそくやのおばあさんがやってきてたいせつにそだてます。そして、人魚が絵を書いたろうそくが、だいひょうばんになりますが、人魚は売られます。人魚はなきながらろうそくをぜんぶまっ赤にぬってしまいます。私はとてもかなしかったです。さいごに人魚のお母さんが、赤いろうそくを買いにきて外はあらしになりました。おばあさんたちがもっと人魚をだいじにすればよかったのにと思いました。」
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名作として有名な作品です。 子供の人魚が人間の家で育ちます。最後には人々に罰が下ります。 暗い印象があり、私はあまり好みません…
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小さな時から大好きな本。 夕方の図書館でよく読んだ。 気が付くと目の前に寒々しい海が広がっているような錯覚に陥った。 それくらい小さい時から私に影響を与えてくれた本。 人間の小ささがまざまざと描かれている。 小川未明は偉大だと思う。
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子供のころ、かすかに読んだ記憶が残ってました。 あまり好きではなかったような・・。 シビアで大人向け?
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新聞で大学教授のコラムを見掛けたから再読。人魚の異なる姿を厭わず慈しんで育んだはずの人間が、恩返しとしてもたらされた繁栄に目が眩んでいく姿、ひいては美しくある心根が醜く歪んでいく様に不安定な人間の本質が浮き彫りにされてる。
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小川未明:作 <あらすじ> 妊娠していた人魚のお母さんは、人間は人情があるから・・・と、生まれてくる人魚の子どもの幸せを考えて、人間の世界で暮らせるようにと人間の住む陸に赤ちゃんをを生みます。その赤ちゃんをろうそく屋の老夫婦がみつけ大切に育て、その赤ちゃんもすっかり美しい娘に成...
小川未明:作 <あらすじ> 妊娠していた人魚のお母さんは、人間は人情があるから・・・と、生まれてくる人魚の子どもの幸せを考えて、人間の世界で暮らせるようにと人間の住む陸に赤ちゃんをを生みます。その赤ちゃんをろうそく屋の老夫婦がみつけ大切に育て、その赤ちゃんもすっかり美しい娘に成長するのですが・・・。 <ひとこと> 結局、この老夫婦もお金に目がくらんでしまうのだけど・・・。人間というのは、ほんとお金に翻弄される生き物なんですね。
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