冷たい密室と博士たち の商品レビュー
この人の作品、いかにも理系の人が書きました的作品で敬遠しがちだったんだけど、読みました。 ま、思ったより良く出来てる方じゃねーかな。(笑) この作品が、森博嗣の作品でも読みやすい方だってーのもあるかもしんない。 理系が苦手な人間の感情的な部分も、ソコソコ上手く書けてると思うよ。 ...
この人の作品、いかにも理系の人が書きました的作品で敬遠しがちだったんだけど、読みました。 ま、思ったより良く出来てる方じゃねーかな。(笑) この作品が、森博嗣の作品でも読みやすい方だってーのもあるかもしんない。 理系が苦手な人間の感情的な部分も、ソコソコ上手く書けてると思うよ。 たださ〜、こーゆーのって誰でも書けるよね? 企画考えて、それを正確に文章にして… レポートじゃないんだからさ、文章に一番大事な文章の「テンポ」ってモノを考えて欲しい。 読んでて読みづらく感じるのは、必要なことだけを書くから。 何のための日本語かわかってないよなぁ。 文章って声に出さなくても読みやすさ、音つーの?テンポが大事なのよね。 声に出して読みたい日本語でも読んで、もう少し勉強してほしい。 他の作品ではあまり気にならないのだけど、この人の作品はやけにそれが気になった。 ミスターサイボーグ(大学の頃の教授)を思い出したよ。
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実質のデビュー作。 当方文系だが、理系の研究室の雰囲気がものすごいよくわかる。衝撃度ではすべFにかけるが(って当たり前。編集部もそう判断してすべFをデビュー作にしたんだら)緻密な密室トリック。大好きです。
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毎度のことであるが、書評をするつもりはないことを先に述べておく。 前作よりも科学用語が減って、かなり素直に読めた気がする。『HP社のWS……』と書かれた記述を何の違和感もなく『ヒューレットパッカード社のワークステーション……』と読めた辺り、自分はそっちよりの人というか、森博嗣...
毎度のことであるが、書評をするつもりはないことを先に述べておく。 前作よりも科学用語が減って、かなり素直に読めた気がする。『HP社のWS……』と書かれた記述を何の違和感もなく『ヒューレットパッカード社のワークステーション……』と読めた辺り、自分はそっちよりの人というか、森博嗣がやはり同胞に思えてきて面白い。 『すべてがFになる』のようなコンピュータを使ったトリックなら、私だからだろうが消去法で解けてしまう節もあったが、今回はそんなこともなく、ミステリーを読んでいるんだなと認識しながら読めたし、トリックは最後まで分からず、いや考えることはせずに、映画を見るお客さんの要領で読み続けた。実際この本一冊に二週間ほどかけて読んだわけだから、状況は理解していても人物の動きなど覚えてなどいない。だが、エンターテイメントとしても読めたのはやはり森博嗣の描き出すキャラクターのおかげであろうと思う。 言ってしまえば、私はトリックにはあまり興味がない。ミステリーを読む姿勢が間違っているなどと言われそうだが、実際そうなのだから仕方がない。ならば、何に興味があるかと言えば、そこに生きる登場人物の心理に他ならない。何度も殺人現場に姿を現す主人公を生々しく描いたものなら読みたいと思うが、そうでなくともこの小説に登場する二人の主人公は事件に対するとらえ方は特殊であり、そこが森博嗣キャラクターの面白い点ではある。解説で切に述べられている、理系人物の描写がここにあり、とこの点は素直に感心する。そして疎かにして欲しくないのが、犯行側の心理描写。ここでは主人公を通した視点しか書いてはいないが、主人公の一人がそれを中心に考えるキャラクターのため、ボリュームとしては楽しめる。ただ、あまりにもアッサリと書かれている点は残念であるが、それで紙面を割いているような小説ではないのだろう。だが、言いたいことは伝わった。良い主人公を用意したなぁ、とありがたいばかりである。死を絡む描写に関する話は昨日の随筆で多少言いたいことは書かれていると考えるのでここでは割愛する。 しかし、これは私の特性だから仕方がないのだが、どうも私が享受したい内容に比べて、この本は厚い。いや、ミステリーでそれを享受しようという魂胆から間違っているのかもしれないが、お客さんとして解決まで連れて行ってくれるミステリーが成り立っているなら構わないだろうとも言いたくもなる。 最後に、勝手に解いてくれるって、なんて楽なんだ、などと素朴に思った。お客さんの要領でただ最後まで読むという思考を伴わない行為をしていれば、読者に解決までの道のりをガイドさんが連れて行ってくれる。この点で確かにミステリーは娯楽ではあるが、推理を娯楽としていない自分は、ちともったいない気がしないでもない。ただ、この前に推理ノベルゲームで、犯人が分からずに右往左往して先に進めないよりは読者に優しい。いや、そもそも目的が違うのかもしれないが。
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KirchhoffとNeumannの一意性の定理はポテンシャル論に対する基礎である。なぜならば、解の一意性が確立されるときは、与えられた境界値問題の一つの解を求めれば、”その”解が真の解となるからである。(p.7) 犀川は、自分の授業でも試験は一切しない。問題を解くことがその人の...
KirchhoffとNeumannの一意性の定理はポテンシャル論に対する基礎である。なぜならば、解の一意性が確立されるときは、与えられた境界値問題の一つの解を求めれば、”その”解が真の解となるからである。(p.7) 犀川は、自分の授業でも試験は一切しない。問題を解くことがその人の能力ではない。人間の本当の能力とは、問題を作ること。何が問題なのかを発見することだ。(p.11)
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