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自己と感情 の商品レビュー

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2018/11/18

北山先生「自己と感情」:「文化とは、歴史的に取捨選択され、累積してきた慣習、概念、イメージ、通年、 それらの体制化された構造、さらには、それらにもとづいて作られた人工物の総体である。人は必然的に、 ある文化の歴史的一時点に参加し、適応を試みる。文化的に適応するとは、目の不自由な人...

北山先生「自己と感情」:「文化とは、歴史的に取捨選択され、累積してきた慣習、概念、イメージ、通年、 それらの体制化された構造、さらには、それらにもとづいて作られた人工物の総体である。人は必然的に、 ある文化の歴史的一時点に参加し、適応を試みる。文化的に適応するとは、目の不自由な人が杖を使い歩くの と同様、歴史的にある様々な慣習、通年、人工物−つまり文化の諸要素−を用いて、考え、感じ、行動することに ほかならない。文化の諸要素はしたがって、道具的機能を持つ。この点を強調して、上では、これら文化の諸要素 を文化資源と呼んだ」(pp.34)

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2017/12/23

あるひとの心理的なプロセスは、そのひとを取り巻く文化的環境への適応の結果であり、文化によって心理的プロセスは異なったありようを示すということを、とくに自己と感情にまつわる心理について実験的に明らかにしています。 アメリカなどの西洋圏と日本などの東洋圏の比較についてくわしく説明さ...

あるひとの心理的なプロセスは、そのひとを取り巻く文化的環境への適応の結果であり、文化によって心理的プロセスは異なったありようを示すということを、とくに自己と感情にまつわる心理について実験的に明らかにしています。 アメリカなどの西洋圏と日本などの東洋圏の比較についてくわしく説明されており、西洋圏では自己肯定的な心理が支配的であるのに対して、東洋圏では自己批判的な心理が広く見られると論じられます。また、それぞれの心理的プロセスが、その文化圏のなかでどのような役割を果たすことが期待されているかということについても考察されています。 最終章では、心と文化の相互構成的な関係の解明をめざす文化心理学が、従来の心理学の「狭さ」を乗り越える可能性を持っていることが語られるとともに、心理の解釈を文化のなかに埋め込んでしまうことにより、実証的な心理学の枠を超え出てしまうのではないかという批判があることにも触れられ、著者のめざす「中道的」な文化心理学的研究の方向性が示されています。

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