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偶然の音楽 の商品レビュー

3.5

15件のお客様レビュー

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2024/05/07

アメリカン・ニューシネマに純文学的な要素を煮詰めて投入したような雰囲気を感じた。 大金、放浪、よく分からない肉体労働、そして──。 何かの隠喩なのだろうが、例えば『イージー・ライダー』のように疾走感溢れる作品ではなく、重たい厭世観を感じた。終盤はなかなかキツかった。

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2017/10/15

賭け事が始まるまではそろそろとしか読み進められなかったけど、ゲームが終わってからはイッキ読み!あとがきに映画の話も紹介されていて、それが今週土曜日にキネカ大森で日本初公開される「ミュージック・オブ・チャンス」。ほぼ20年後に上映に至ったことを柴田さんはどう語るだろう。

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2016/10/16

突然の大金によって、もともと持っていた虚無感が助長され、すべてを捨てて旅に出た男。 途中、相棒と出会い、ポーカーの勝負に負けて奴隷みたいなことになったりするが。 車で走ることに、それも危険なことを楽しんでしまうことに何かの狂気を感じるが、それも人生だ。 なんか不思議な話だった。

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2011/12/04

買ってからかなり経ってからの、久しぶりのポール・オースター。淡々とドライな感じで進んでいくストーリーにはまり、あっという間に読み終えてしまった。ラストの締め方がかなり余韻が残るけど、何かの作品でポッツのその後が出てきそう。

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2011/01/16

私にとって初めてのオースター作品。当時名前も知らず古本屋で装丁とタイトルに惹かれて手に取った一冊だった。これが読んでみてびっくり、歯切れが良くて抑えが利いた独特の文体、決して語りすぎず、そのリズムでぐいぐい引き込まれていきました。すべてを投げうってサーブに乗ってアメリカ大陸を疾走...

私にとって初めてのオースター作品。当時名前も知らず古本屋で装丁とタイトルに惹かれて手に取った一冊だった。これが読んでみてびっくり、歯切れが良くて抑えが利いた独特の文体、決して語りすぎず、そのリズムでぐいぐい引き込まれていきました。すべてを投げうってサーブに乗ってアメリカ大陸を疾走する主人公、このまま突っ走るのかと思いきや突如動きの停止した不思議な世界に迷い込む。あり得ないようなストーリーなのにこのリアリティはなんだ!こんな話を書くアメリカ人がいたんだ、と関心しました。その後多くのオースター作品を読みましたが、これは今でも好きな一冊です。

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2010/07/03

濃厚で惹き付けられた。でも、あーだこーだ先を勘ぐる癖がついちゃったのか、しっかり物語に集中できなかったような気がする。 それぞれの出来事がシンボル化されていて、一つの神話みたい。 神話だから、これはどこででも起きうるおはなし。

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2020/12/18

以前読んだはずなのに、ほとんど内容を忘れていた一冊。「ムーン・パレス」的な、リアルな(不条理でも)あくまで現実世界の出来事として語られるストーリーに、NY三部作的な、とことん不条理で実体感のない不透明さがずっとつきまとう、ある意味とてもオースターらしいオースター作品。前半、主人公...

以前読んだはずなのに、ほとんど内容を忘れていた一冊。「ムーン・パレス」的な、リアルな(不条理でも)あくまで現実世界の出来事として語られるストーリーに、NY三部作的な、とことん不条理で実体感のない不透明さがずっとつきまとう、ある意味とてもオースターらしいオースター作品。前半、主人公が超高速でアメリカ中を駆け抜けている間はストーリーの展開は止まっており、主人公が動きを止めて「壁」と向き合う瞬間から止めようにも止まらない“偶然の音楽”が鳴り響き始める。何が事実で、何が妄想か。「壁」に意味を見出す哲学的精神は狂気ではないのか。全てを投げ捨て、世界を置き去りにしながら駆け抜けても、新たな世界は始まらない。「壁」を築くことで過去に区切りをつけ、石を積むごとに何かを埋めているつもりでいても、新たな自分は生まれない。スピード感、達成感、ふとした偶然から自由を失う不条理さ、広い野原と青空の下で働き続ける主人公の思考とは別に閉塞感を増していく物語。主人公にとっては開放への物語なのかもしれないが、一読者にとっては悪夢にも思える物語だった。

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2011/09/06

ずいぶん以前に買って積んでいた本。すっとおさまるような話でないものを久しぶりに読んだ。予想を裏切り解釈を拒み解答を与えず、でも惹きつける。

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2009/10/17

2009.03. 表紙と裏表紙がいいよ。なんだかリズムが良くて、ついつい続きを読んでしまう。子どもの頃読んだ「穴」という小説を思い出した、後半部でね。

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2009/10/04

装丁がきれいだったんで借りて読みました。 どこかで見たようなタイトルだなあと思ったら、吉野朔実さんが『お母さんは赤毛のアンが大好き』の中で好きだと書いてました。 面白いというよりは、単に好き嫌いで評価が分かれるお話かも。 私は好きです。 てか、前半のナッシュの行動はなんかとてもよ...

装丁がきれいだったんで借りて読みました。 どこかで見たようなタイトルだなあと思ったら、吉野朔実さんが『お母さんは赤毛のアンが大好き』の中で好きだと書いてました。 面白いというよりは、単に好き嫌いで評価が分かれるお話かも。 私は好きです。 てか、前半のナッシュの行動はなんかとてもよくわかるよ・・・。

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