ジェイン・オースティンの読書会 の商品レビュー
図書館の夏の催しで、この本を借りて来た。 翻訳本の少し読みにくさがあるのだけど、米国での読書会風景や、参加者 女性5人に男性1人の構成で、この本が描かれている。 私たちという言葉で、誰が言っているのか? そして、この読書会で、皆個人の生き様を著している。 自分の家系を歴史資料館で...
図書館の夏の催しで、この本を借りて来た。 翻訳本の少し読みにくさがあるのだけど、米国での読書会風景や、参加者 女性5人に男性1人の構成で、この本が描かれている。 私たちという言葉で、誰が言っているのか? そして、この読書会で、皆個人の生き様を著している。 自分の家系を歴史資料館で調べたり、同性愛、 教師と生徒の恋愛、……読書会での仕方が、興味深い。 日本の経済、哲学などの勉強会のような物、図書館などで行われる 集団発表会みたいな物共に違っている。 表紙の椅子のイラストで、内容も4月から10月の椅子が変わって行く。 なるほど!!! 映画にもなり、話題になったと後で、判った。 全米でベストセラーとの事。 やはり、プロムとか、日本では行われない行事もあるので、理解出来たら、もっと読みやすいのだろうと、思いながら、長編を読み終えた。
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自分は最近小説はほとんど読まない。多分、レビューのコーナーで小説を取り上げるのもこれが初めて。そういうなかで、ときどき読んでみる数少ない作家がジェイン・オースティンで、この小説も、オースティンつながりで読んでみた。(映画のほうもわりと評判みたいで、「読書会」もはやる兆しがあるらし...
自分は最近小説はほとんど読まない。多分、レビューのコーナーで小説を取り上げるのもこれが初めて。そういうなかで、ときどき読んでみる数少ない作家がジェイン・オースティンで、この小説も、オースティンつながりで読んでみた。(映画のほうもわりと評判みたいで、「読書会」もはやる兆しがあるらしい) いつも読んでいる経営学やら物理学のポピュラーサイエンス本に比べれば、小説なんてすぐ読めるだろうと思って、読み始めたが、なかなか時間がかかってしまった。日頃、小説を読み慣れていないので、情景がイメージできないし、飛ばし読みの癖がついていて、つい斜め読みをすると、すぐに筋が分からなくなる。 さて、本書は、ジェイン・オースティンの6冊の本を巡る読書会での会話や登場人物の物語(これがオースティンの小説のプロットを下敷きにしているのは言うまでもない)からなっていて、いわば、「本を読む事についての本」というメタ構造を持っている。 一番、特徴的なのは、この小説の借り手の主語が「私たち」であること。「私たち」の「私」とはだれなのか?これは誰に視点で書かれた物語なのか? 謎解きのようだが、結局、「私たち」とは集合的な「私たち」、「読書会で浮かび上がる集合的意識」なのだ。そして、この「私たち」は、読書会を通じて、少しづつ意見が近寄っていくというか、他人に対する寛容性を獲得していくのだ。 そして、バラバラのエピソードをオースティンの「説得」を下敷きにして、美しいエンディングに持っていく手際もなかなかである。 が、やっぱり、最近、小説を読まなくなって、感性の鈍っている私にとっては、まあまあの作品という感じかな。 ちなみに、付録でついている、この本を読書会で取り上げるときの「質問リスト」は、最高である。この付録の素晴らしさに対して1つ星を加算した。
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アメリカで流行った本。 ジェイン・オースティンが好きなので、文学的考察が多いのかと思いきや、 女子トークと中年の独りよがりが多く、あまり面白くなかった。 しかし、これを読むと読書会ってそんなにハードルが高くないことがわかる。 実生活で有志を集めて今度やってみよう。
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先に映画を見ていた。オースティンが好きな人もこれから読む人もオースティンの6編についてうまくまとめられているので読みやすいと思う。きっと誰もがオースティンの小説の登場人物に似ていたり、共感できたりするんだろうな
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読書会の参考にしようと思い、途中まで読んだ。 ドラマを文字に起こしたようで、少し雑多な気がする。 続きをみるなら映像のほうがいいかなと思い、断念。 オースティンを知らなくても楽しめる、とかいてあるが、知らない作家の話題で他人が盛り上がってるのを傍目からみてもなんも面白くないよ(...
読書会の参考にしようと思い、途中まで読んだ。 ドラマを文字に起こしたようで、少し雑多な気がする。 続きをみるなら映像のほうがいいかなと思い、断念。 オースティンを知らなくても楽しめる、とかいてあるが、知らない作家の話題で他人が盛り上がってるのを傍目からみてもなんも面白くないよ(笑) 本が生活と密接にかかわり合っていることが感じられただけ十分でした。
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ジェイン・オースティンの小説を語り合う女性5人、男性1人の読書会をめぐる小説。 オースティンの小説は六編あるのでメンバーも六人なのかもしれない。 この六人は実に個性豊かで、読書会は月に一度行われ、一編ずつオースティンの小説を軸に六人とその六人それぞれの人生や日常、出来事、つなが...
ジェイン・オースティンの小説を語り合う女性5人、男性1人の読書会をめぐる小説。 オースティンの小説は六編あるのでメンバーも六人なのかもしれない。 この六人は実に個性豊かで、読書会は月に一度行われ、一編ずつオースティンの小説を軸に六人とその六人それぞれの人生や日常、出来事、つながりなどが物語に編まれてゆく。 六人で読書会を開いているが、まるで、オースティンを座の真ん中においているようなそんな錯覚もある。 物語の構成も面白く、他書の抜粋があったり、本の広告があったり、Emailのやりとりが載っていたりとユニークだ。 読者のためのガイトというのも用意されていて、オースティン作品の解説を読むことが出来る。 他オースティンやオースティン作品に関する新聞記事等のコメントを集めてみたり、討論のための質問も書かれてある。 私たちという語り手も存在する。 この私たちは、とても不思議で、六人の中の誰が語っているかが判然としないばかりか誰でもないようなかんじなのである。 六人にまつわる人が過去から現在まで多数登場し、登場人物としての固有名詞が多く覚えられないほどだが、六人の個性が非常に豊かなため、強烈な印象を発散している。 著者のファウラーは、この小説をオースティンを読んでいる人もそうでない人も楽しめるように書いたそうだが、著者のその目論見は成功している。 私はオースティン作品を『エマ』と『自負と偏見』しか読んでおらず、『自負と偏見』に関してはまずまず詳しいけれど、『エマ』を読んだのはずっと昔で、そのほかの四作品は全く読んでいない。 しかし、この小説はそれなりに楽しむことができるのは、著者の工夫あってのことだろう。
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映画版が気になっていたので、原作を先に読んでみました。原作は登場人物の年齢が10歳前後上のよう。 実は始め、ジェイン・オースティンは架空の作家だと思っていました。つまりジェイン・オースティンの予備知識0で本作を読んだわけです。なのでところどころ想像力を働かせる必要にかられました...
映画版が気になっていたので、原作を先に読んでみました。原作は登場人物の年齢が10歳前後上のよう。 実は始め、ジェイン・オースティンは架空の作家だと思っていました。つまりジェイン・オースティンの予備知識0で本作を読んだわけです。なのでところどころ想像力を働かせる必要にかられました。 が、それでも十分に楽しめたので驚きです。 勿論ジェイン・オースティンとその作品を知っていて、読み込みファンだと言う方なら更に楽しめるはずですが、全く知らない人間でも、読書会に参加する六人の描写や、情景描写などがとにかく綺麗で巧いんです。勿論訳者さんの腕もあるでしょうね。 一人一人が抱えている過去、現在。 一章ごとに一人ずつスポットがあたるのですが、いやはや、考え方やら各人の恋愛事情、仕事、本当にそれぞれ全く違い、それぞれにちゃんと際立っているんですよ! 一人の人間がこれほど人間を書き分け、更に全員満遍なく愛情を注いでいるように見せられるって言うの凄い。それぞれに共感できたりできなかったり。そこがまたリアル。全員にどこかしら共感できる作品にはよく出会いますけど。 各章ちょっとずつ書き方の色も違って飽きません。ここまでにしよう、と思ってもついつい先に読み進めてしまう。 また、全編通して「私たち」と言う視点で書かれているのが面白いです。この私たちは読書会に参加する六人の誰ともまた違い、自分がそこに参加しているような気分にさせてくれるんです。読み手を入り込ませてくれるんですね。 内容自体に派手さは無いのですが、それでもドラマがある。人物の描き方、観察眼が光ってますね。 巻末には本作で読書会をする時のための各キャラクターからの質問、筆者独自の見解を交えたジェイン・オースティン作品のあらすじ紹介、過去にジェイン・オースティン作品へ寄せられたコメントなどなど盛り沢山。 読書会、楽しそうですね。 興味湧きました(^^) そして読むのは勿論、何か書きたくなります。
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途中までは、「ジェイン・オースティン」が好きなんていうのはいびつな恋愛をしている女だけなんじゃないかという気になっておかしかったが、最後はホロ苦いハッピーエンド。現代を舞台に、ジェイン・オースティン作品のように、ありがちで平凡なようにも偏屈な変わり者のようにも見える面白くて感動的...
途中までは、「ジェイン・オースティン」が好きなんていうのはいびつな恋愛をしている女だけなんじゃないかという気になっておかしかったが、最後はホロ苦いハッピーエンド。現代を舞台に、ジェイン・オースティン作品のように、ありがちで平凡なようにも偏屈な変わり者のようにも見える面白くて感動的な6人の人生が描かれる。
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読書会、というと静かな部屋で教養のある大人がたしなむ閉ざされた楽しみ、という印象でした。でも、この作品に登場する6人のメンバーが催す読書会は、美味しいお料理にアルコール、自由なおしゃべりに満ちた楽しいイベントでした。(欧米ではこのような読書会がブームらしいです。。) オースティン...
読書会、というと静かな部屋で教養のある大人がたしなむ閉ざされた楽しみ、という印象でした。でも、この作品に登場する6人のメンバーが催す読書会は、美味しいお料理にアルコール、自由なおしゃべりに満ちた楽しいイベントでした。(欧米ではこのような読書会がブームらしいです。。) オースティンの6作品をベースに話が展開していきますが、読んだことがなくても楽しめる内容になっています。文体や時代設定などからして読みやすいので、オースティン作品への導入という形で読んでみるのもいいかと思います。オススメの読み方としては・・・1.まず、この作品を純粋に楽しむ。2.オースティンの6作品を読む。3.この作品を読み返す。 1回目と2回目では、全く違った感じで楽しめるのではないでしょうか?
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登場人物のココロの動きのディテールがツボにはまって面白かった。プルーディの高校での振る舞い、年を重ねてからの性欲のあたりに、自分自身が重なって笑えた。 でも、グリッグとダニエルがファンタジー過ぎると思う、男を書くのは得意じゃないのかな? 読みっぱなしで忘れてしまったオースティ...
登場人物のココロの動きのディテールがツボにはまって面白かった。プルーディの高校での振る舞い、年を重ねてからの性欲のあたりに、自分自身が重なって笑えた。 でも、グリッグとダニエルがファンタジー過ぎると思う、男を書くのは得意じゃないのかな? 読みっぱなしで忘れてしまったオースティンを、もう一度読み返したくなる佳作でした☆
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