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楽園の泉 の商品レビュー

3.9

35件のお客様レビュー

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軌道エレベータを描い…

軌道エレベータを描いたハードSFとして有名な作品です。個人的には、何となくエピソードが散漫な感じであまり楽しめませんでした。なお、余談ですが、この作品でのスリランカは赤道直下に位置するものと仮想しています。ちゃんと書いているのですが、見落としてしまう読者が多いようなので指摘してお...

軌道エレベータを描いたハードSFとして有名な作品です。個人的には、何となくエピソードが散漫な感じであまり楽しめませんでした。なお、余談ですが、この作品でのスリランカは赤道直下に位置するものと仮想しています。ちゃんと書いているのですが、見落としてしまう読者が多いようなので指摘しておきます。

文庫OFF

2024/10/29

 SF界の巨匠アーサー・C・クラークによる軌道エレベーター建設を描いた作品。今日では軌道エレベーターを物語上のギミックとして取り入れる作品は数多存在するが、本作はその元祖として名高い。さらに言えば、軌道エレベーターを題材にした作品としては本作以外に知られている作品はほとんど知られ...

 SF界の巨匠アーサー・C・クラークによる軌道エレベーター建設を描いた作品。今日では軌道エレベーターを物語上のギミックとして取り入れる作品は数多存在するが、本作はその元祖として名高い。さらに言えば、軌道エレベーターを題材にした作品としては本作以外に知られている作品はほとんど知られていないわけだが、その理由は本作を読了して得心した。1979年の時点でここまで細密に軌道エレベーターについて考察し、実現可能性を追求したものが出てしまっていれば、後発にとってはお手上げであろう。しかも作者は、軌道エレベーターの科学技術的側面にとどまらず、その建設をめぐる政治的・社会的・宗教的影響についても巧みに描写しているのである。軌道エレベーター建設を題材にして本作を超える作品を生み出すことは至難の業であり、それゆえ本作は唯一無二の地位を獲得しているのである。  本作はさしずめ軌道エレベーターに関する科学論文の様相を呈しており、そうした観点から取り沙汰されることが多いが、物語としても非常に味わい深い。前半部分は科学技術の発展した世界では宗教・神とどのように向き合えばよいのか?ということがテーマと思われるが、読んでいると、物語の舞台に宗教的聖地をもってくる意味があるのか?という疑問も湧いた。しかし、その意味はクラーク流の巧みな仕掛けによって最後にはすべてが明らかになる。最終的に軌道エレベーターが建設可能となったいきさつに地球外知的生命体が絡んでくるところも面白い。全体としては、主人公モーガンが軌道エレベーターの建設を進めてゆくシンプルなストーリーなのだが、特に前半部分はたびたび挿入される舞台タプロバニーの歴史に関する描写によりやや複雑な構造にもなっている。淡々と進んでいく物語は、終盤に用意されたある出来事によって一気にスリリングになり、やはりクラークが一流のストーリーテラーであることを思い知らされた。主役モーガンはもちろんのこと、彼をとりまく他の登場人物たちのキャラクターも非常に魅力的で映画のような没入感を感じられた。  『ガンダムGのレコンギスタ』で軌道エレベーターを描いたアニメ監督の富野由悠季は、人類が宇宙に行くためには目的が必要であると述べているが、私自身、本作を読んでいて軌道エレベーター建設の目的に関する意図が明確に感じられない点は不満に思っていた。しかし、エピローグを読んでみて、むしろ最初から目的が設定されていない、そういう場合もあってよいのではないか?と思うようになった。ただ、そのように思わせてくれたのは、クラークの一流の手腕ゆえなのかもしれない。

Posted byブクログ

2021/08/06

宇宙エレベーター(軌道エレベーター)建設の実現を目指す技術者の壮大なSFロマン。 21世紀に入って実現の可能性が高まっているらしい、軌道エレベーター建設を1979年に描いた小説。全体の構成としては「プロジェクトX」風とどなたかが書いていた通りの感じ。不可能を可能にしていく建設への...

宇宙エレベーター(軌道エレベーター)建設の実現を目指す技術者の壮大なSFロマン。 21世紀に入って実現の可能性が高まっているらしい、軌道エレベーター建設を1979年に描いた小説。全体の構成としては「プロジェクトX」風とどなたかが書いていた通りの感じ。不可能を可能にしていく建設への積み重ねと、現地スリランカの架空歴史ロマンや、地球外知的生命体との接触もからめて物語は進んでいく。ハードSFとして技術的な話も多く、中盤まで起伏がやや緩やかな展開に感じたが、未知の事象に向かっていくセンス・オブ・ワンダーは健在。アクシデントが続く終盤のスリルと緊張感には映画のような迫力があってのめり込んだ。圧巻の結末にクラークの偉大さを再度思い知らされた。やっぱすげえ。

Posted byブクログ

2021/04/18

宇宙エレベーター建設をめぐるハードSFでありながらも、宗教や異星人とのファーストコンタクト、架空歴史ものの要素も盛り込まれた作品。 宇宙エレベーターの建設への理想的な場所が、3000年の歴史を持つ寺院が建つ霊山の山頂。ここで描かれる宗教と科学の対立。思索的な部分や抽象的な話が多...

宇宙エレベーター建設をめぐるハードSFでありながらも、宗教や異星人とのファーストコンタクト、架空歴史ものの要素も盛り込まれた作品。 宇宙エレベーターの建設への理想的な場所が、3000年の歴史を持つ寺院が建つ霊山の山頂。ここで描かれる宗教と科学の対立。思索的な部分や抽象的な話が多くて、前半はかなり苦戦しました。なんとなく読み進めていたらいつの間にか、具体的な建設の話に移ってしまっていた印象で、自分の読み込みが追い付けなかったのがもったいない…… 一方で宇宙エレベーターの描写や、異星人とのファーストコンタクトの歴史が語られる場面の壮大さがよかった。人間の技術では測れない異星人との出会いが人類にもたらした、宇宙への夢や憧れ、そして野望。また超技術を持った異星人が存在するとわかった時、人は宗教を、そして神をどうとらえ直すのか。壮大な思考実験を小説という形で、読者である自分にも突きつけられるような気がします。 そして徐々に実現が近づいてくる宇宙エレベーター。しかし、完成直前に大きなトラブルが起こり…… 科学が進んだ世界での宗教の立ち位置や在り方が前半のテーマなら、後半は打って変わって極限の困難に挑む、科学とそして人間の可能性を信じるドラマの部分がより強く打ち出されます。ここも理論がしっかりとしていたり、宇宙エレベーターを頭に描くSF的な想像力は必要とされますが、老齢の技術者がたった一人で困難に挑む姿と、宇宙の描写は分からないながらも壮大かつ、心躍らせ胸熱くするものがありました。 そしてエピローグで物語はさらなる時代を、宇宙を超えて紡がれる。科学と宗教、そして宇宙エレベーターという壮大なテーマを締めくくる、しみじみと残るものでした。 自分の理解が足りず読み逃しているポイントも多々あるとは思うのですが、それを補ってあまりある魅力のある作品だったと思います。

Posted byブクログ

2021/02/17

大林組が宇宙エレベーター構想なんてものを掲示したりしているけど,実際に宇宙エレベーターが建設されるのはあとどのくらいかかるのだろうか。

Posted byブクログ

2020/04/28
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

「ユーリ・ガガーリンが、もっと100キロも高いところで感じたほどには、寂しくないわ。ヴァン、あなたはいままでにない新しいものを世界に持ちこんだのね。空はそれでも無慈悲かもしれない――でも、あなたはそれを服従させたのよ。こういう旅をする勇気のない人たちが、少し入るかもしれないわね。その人たちを心からお気の毒に思うわ」(p.248)

Posted byブクログ

2020/02/01

軌道エレベータの完成を目指すエンジニアの奮闘記。 宗教と科学の対決、というハインライン先生お得意の重厚なテーマが一貫するのかと思いきや、中盤であっさり決着がついてしまう。 後半はハリウッド映画ばりの緊張感あるレスキュー劇。急に軽い話。 2,000年前の古代のエピソードに始まり、エ...

軌道エレベータの完成を目指すエンジニアの奮闘記。 宗教と科学の対決、というハインライン先生お得意の重厚なテーマが一貫するのかと思いきや、中盤であっさり決着がついてしまう。 後半はハリウッド映画ばりの緊張感あるレスキュー劇。急に軽い話。 2,000年前の古代のエピソードに始まり、エンディングでは遥か遠い未来に飛ぶスケールの大きさはさすがです。

Posted byブクログ

2019/04/08
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

このSF小説は、赤道上の静止衛星からケーブルをおろして「宇宙エレベーター」建設を夢見る技術部長と宗教との。

Posted byブクログ

2019/03/05

軌道エレベータの話 スリランカには実際にタブロバニー?だっけ、信仰となっている山が存在する。 話自体はちょっと散漫な気がする。

Posted byブクログ

2019/01/12

夢の扉+ 2011年9月11日の放送でみた 日本大学教授 工学博士 青木義男 さんのスペースシャトル後の宇宙開発 夢の技術 ・・・エレベーターで宇宙を目指せ! 「宇宙エレベーター」開発者の挑戦  ★ 宇宙エレベーター!? そんなことができるの?? 宇宙エレベーターの最初のアイ...

夢の扉+ 2011年9月11日の放送でみた 日本大学教授 工学博士 青木義男 さんのスペースシャトル後の宇宙開発 夢の技術 ・・・エレベーターで宇宙を目指せ! 「宇宙エレベーター」開発者の挑戦  ★ 宇宙エレベーター!? そんなことができるの?? 宇宙エレベーターの最初のアイデアは、SF作家アーサー・C. クラークの「楽園の泉」だそうです。 どんな奇想天外なアイデアがとび出すのか、読む前からワクワクしています。 独特の雰囲気をもつ登場人物、面白い話だけれど 途中まで。 また借りて続きを読みたい。 2011/9/13 予約  9/23 借りる。10/1 読み始める。10/10 途中で返却

Posted byブクログ