ぼくはマサイ の商品レビュー
マサイ族の少年が宣教師の学校に通うことで、洗礼を受け欧米の文化にも触れることになるが、マサイの暮らし(遊牧民)の価値を忘れず大切に思い続ける。アメリカの大学に通い、アメリカの大学の教壇に立つことになるが、1年の半分はケニアに戻りマサイ族の暮らしを続けている。 この、マサイの暮らし...
マサイ族の少年が宣教師の学校に通うことで、洗礼を受け欧米の文化にも触れることになるが、マサイの暮らし(遊牧民)の価値を忘れず大切に思い続ける。アメリカの大学に通い、アメリカの大学の教壇に立つことになるが、1年の半分はケニアに戻りマサイ族の暮らしを続けている。 この、マサイの暮らしを大切に思い、周りの人々へのリスペクトが感じられるから、周りも応援するんだろうな。 アメリカの懐の深さよ! マサイの暮らしは想像すら難しいほど、私たちの暮らしとかけはなれているが、それを本の中で披露してくれているところに誇りを感じます。
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小学生でも読める本、というテーマでの選書です。 アフリカの、マー語を話すアリアールという支族に生まれた著者、ジョゼフ・レマソライ・レクトン氏は、いわゆる「マサイ族」です。 マサイ族は家畜を育てることで生計を立てる遊牧民族で、現在でも古来変わらぬ伝統的な生活を送っている人々ですが、著者はケニアの「1人は学校にやらねばならない」という政策の下、アメリカの宣教師団が運営する寄宿学校で学び始め、マサイの伝統文化と西洋の文明との双方を自身のアイデンティティとしてもちながら成長していきます。 世の中のありとあらゆるものをまっすぐに受け止め、自身の定めた目標に対して努力を決して怠らず、「勇敢な戦士たるべし」というマサイの掟を胸に秘めながらアメリカへと留学して学問を修めてゆく著者の姿は、これからの地球市民としての生き方のひとつのモデルとなるのではないでしょうか。 決して説教臭い本ではなく、著者の幼少期からの思い出が小説のような語り口で綴られ、とても面白く読みやすい作品です。 ……成人の儀式である割礼の場面では、男として思わず痛みを感じてしまいましたが。 身分(社会的な立場)や経済力によって他者を判断せず(たしかにマサイ族にも経済力の差やそれに伴う発言力の差はありますが、マサイの「経済力」は所有するウシの多さで決まり、多くの牛を所有し続けるためには日常の仕事に真摯に取り組む必要があり、他の手段はありません)、その弱みに付け込むことをせずに個人として為すべき務めを為す著者の姿は感動的でした。
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おすすめ資料 第11回異文化に生きる人たち(2007.2.2) アフリカのマサイ族といえば、赤い民族衣装をまとった戦士の姿が浮かびます。 著者はマサイ族に生まれ、ケニア国内を縦横に移動しながら育ちました。 現在は米国で一年の半分だけ教壇に立ち、残りの半分は赤い戦士の衣を身にま...
おすすめ資料 第11回異文化に生きる人たち(2007.2.2) アフリカのマサイ族といえば、赤い民族衣装をまとった戦士の姿が浮かびます。 著者はマサイ族に生まれ、ケニア国内を縦横に移動しながら育ちました。 現在は米国で一年の半分だけ教壇に立ち、残りの半分は赤い戦士の衣を身にまとい、マサイとして生活しています。想像できますか? 読んでカルチャーショックを受けてください。 この本を読んで面白かった方には、『砂漠の女ディリー』[N289.3=387]もおすすめです。 また違った視点から、異文化に生きる人の姿に触れることができます。
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「母さん、もうおれを坊やとは呼ばないで。 割礼をうければ、もう子どもではないのだから。」 そんなに割礼ってすごいのかな、この言葉を 読んだに時思った。 そして、その「割礼」のところを読んでみたら、 凄すぎて、唖然としてしまった。 日本に生まれて良かったと、心から思ってしまった...
「母さん、もうおれを坊やとは呼ばないで。 割礼をうければ、もう子どもではないのだから。」 そんなに割礼ってすごいのかな、この言葉を 読んだに時思った。 そして、その「割礼」のところを読んでみたら、 凄すぎて、唖然としてしまった。 日本に生まれて良かったと、心から思ってしまった。 知らないところの生活や文化を知るのは、 面白い。これからも時々、このような本を読んで いきたい。
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こういう本が図書館の289(個人伝記)の棚にあっても、本人が全く知られていない人だから、誰も借りない。 小学校高学年から中学生には世界を知るにいい読みものだと思うけど。 マサイ族の生活や習慣も興味深いのだが、家族や共同体のつながりが良く分かって非常に面白い。村の人間関係は非常に密...
こういう本が図書館の289(個人伝記)の棚にあっても、本人が全く知られていない人だから、誰も借りない。 小学校高学年から中学生には世界を知るにいい読みものだと思うけど。 マサイ族の生活や習慣も興味深いのだが、家族や共同体のつながりが良く分かって非常に面白い。村の人間関係は非常に密で、どんな大人も容赦なく子どもを叱る。(つねり屋という恐ろしい体罰専門の大人さえいる) 一夫多妻制だが、夫が死んだら長男が主人となり、全員の面倒をみる。村人が家族のように付き合い、飢えたり孤児になったりすることはない。 日本の昔の村でもこうはいかない。 やはり遊牧民であることと、危険と隣り合わせでいきていることが、村人を結びつけるのだろう。 著者も貧しさを感じるのはかなり長じてからで、豊かでのびのびとした子ども時代を送っている。 こんな風に(ちょっと危険すぎではあるが)自然の中で成長し、自ら学びたくなってから真剣に勉強し、ちゃんとした仕事も得て、なおかつ自分の出自を誇れる人間になるというのは、今の日本人には無理だけど、「マサイ族」という、普段知り合いになる機会のない人の生活や考えを知るのは大切だと思う。 たいへん平易で読みやすいので、大人には物足りないかもしれないが。
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