最後の記憶 の商品レビュー
読みつつ、なんかどこ…
読みつつ、なんかどこかでこの雰囲気…と感じていて それは東野圭吾「時生」でした ストーリィも視点も違う でも 今まさに息を引き取らんとする家族と主人公との関係がタイムパラドックスという設定は同じで こういう荒唐無稽さはミステリとしてOKなのか?いやSFなのか?という疑問を持ちつつ...
読みつつ、なんかどこかでこの雰囲気…と感じていて それは東野圭吾「時生」でした ストーリィも視点も違う でも 今まさに息を引き取らんとする家族と主人公との関係がタイムパラドックスという設定は同じで こういう荒唐無稽さはミステリとしてOKなのか?いやSFなのか?という疑問を持ちつつ読み終えたので、似た読了感だったのだと思います
文庫OFF
読後感がひどく重い。…
読後感がひどく重い。題材になっている「白髪痴呆」という病気も想像するだに恐ろしい。認知症は、自分が罹ったと想像しても、家族や身近な人が罹ったと想像しても、ひどく残酷な恐怖を感じる。それを下敷きにした因習テイストいっぱいのホラーだから、読みながらも、読み終わっても、気持ちが沈みこむ...
読後感がひどく重い。題材になっている「白髪痴呆」という病気も想像するだに恐ろしい。認知症は、自分が罹ったと想像しても、家族や身近な人が罹ったと想像しても、ひどく残酷な恐怖を感じる。それを下敷きにした因習テイストいっぱいのホラーだから、読みながらも、読み終わっても、気持ちが沈みこむ。綾辻氏といえば「館シリーズ」と連想しがちだが、これはその延長にはない。自分の心が元気でないときにはお勧めできない。夏とはいえ、涼しくなるにはじっとり重苦しいホラー。
文庫OFF
読後感が重い。館シリ…
読後感が重い。館シリーズが好きな人は駄作と言うかもしれない。トリックや驚きを求める人には合わない。狂っていると感じる描写や表現があるが、それが、非常に生々しい。
文庫OFF
文庫版あとがきによる…
文庫版あとがきによると「黒い帽子の男に襲われた幼い日の記憶を巡る幻想&叙情系ホラー」だそうです。 綾辻行人のホラーというと「殺人鬼」や「殺人方程式」のようなスプラッター系を思い出してしまうのですが、本作はファンタジー風味もあり、ミステリ風味もあり、ホラーもゾクゾクとくるの...
文庫版あとがきによると「黒い帽子の男に襲われた幼い日の記憶を巡る幻想&叙情系ホラー」だそうです。 綾辻行人のホラーというと「殺人鬼」や「殺人方程式」のようなスプラッター系を思い出してしまうのですが、本作はファンタジー風味もあり、ミステリ風味もあり、ホラーもゾクゾクとくるのではなくジワジワとくるものでした。ホラーが苦手な人でも読めるホラーですね。
文庫OFF
好みかそうじゃないかと言われたら多分後者。筆者も巻末に「ミステリー作家が書いたホラー」と位置づけていたけれども、個人的にはホラー系はそんなに得意ではない。多分、超常現象は常人の常識を超えてしまうから。 主人公が今回の謎の本質に気づいたのは、結局常識的な判断ができないくらいな状態...
好みかそうじゃないかと言われたら多分後者。筆者も巻末に「ミステリー作家が書いたホラー」と位置づけていたけれども、個人的にはホラー系はそんなに得意ではない。多分、超常現象は常人の常識を超えてしまうから。 主人公が今回の謎の本質に気づいたのは、結局常識的な判断ができないくらいな状態だったからだろう(そうじゃないと無理な気づき)。それはつまり、凡人の読み手には到底たどり着けない結論なわけで、そっかー、そういうオチだったかーってなっちゃう。 ホラー、フィクションが好きな人には繰り返されるバッタの存在や謎の問いかけなど、何がどうつながるのかっていう伏線を楽しめるのではないかとは思う。あとミステリーっぽさで言えば登場人物たちの相関だろうか。血縁と地縁がうまく重ねられてる気がした。 よくよく考えると、氏らしい作品だったかなと思う。
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本格ホラー、本格ミステリーという期待を込めて読んだが、あまり楽しめなかった。綾辻行人氏の本は館シリーズやAnotherなど読んでいて期待値が高かっただけに、ハードルが上がってしまっていた。
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初の綾辻。割と好きな「記憶」ものの内容だった為読んでみる事に。 主人公・波多野森吾の母は若年性痴呆症により入院していた。 過去の面影をすっかりなくした母は、なぜか白い光の明滅やバッタの飛ぶ音に過敏に反応し恐れおののく。 どうやら子供の頃に遭遇した悪夢のような出来事が記憶に残って...
初の綾辻。割と好きな「記憶」ものの内容だった為読んでみる事に。 主人公・波多野森吾の母は若年性痴呆症により入院していた。 過去の面影をすっかりなくした母は、なぜか白い光の明滅やバッタの飛ぶ音に過敏に反応し恐れおののく。 どうやら子供の頃に遭遇した悪夢のような出来事が記憶に残っているからのようだ。 更に母は「箕浦=レマート痴呆症」と呼ばれる、あまり例の無い病気である事がわかる。 これは新しく、薄い記憶から徐々に無くなっていき、最後には一番古い最も強烈な記憶が残るという症状らしい。 つまり、母親は悪夢のような記憶が最後まで残るという事になる。 そして痴呆症は“家族性”かつ“遺伝性”である可能性があり、森吾にもその遺伝子が受け継がれている可能性がある。 それを恐れた森吾は、友人の藍川唯と共にその秘密を探りに、母の実家のある町へ行く。。。 主人公の森吾は自分が近い将来、この恐ろしい痴呆症に罹る可能性があるという事で彼女とも別れ、 自身が打ち込んでいた大学院での研究にも手が付かなくなっている。 人間は強くないので、こうなってしまうのは必然であろう。その辛さは伝わってくる。(想像するしかないが) 友人の唯はそれでも森吾を奮い立たせ、時には強引に連れ出す。 こんな異性の友人は欲しくても作れるものではない。物語の主題とはかけ離れたこんな部分に、思わず考えさせられたりする。 さて、森吾が母の過去の体験を探るうちに、どうにも現実的ではない現象に遭遇する。 子供がふいにいなくなったり、妙な場所にいたり。。。 そしてその種明かしは全くもってなされない。 不思議な部分は不思議なまま、母親の生い立ちが判明するのみである。 このファンタジー的な(現実的なミステリとは異なる)所でちょっと意外な感じがした。 というより、期待と違った。 これはあくまで「期待していた自分」が悪いのであり、本作品が悪いわけでは決して無い。 しかしモヤモヤしたまま読み終えてしまったのもまた事実である。 物語としてはホラー的な部分、謎解きな部分、ファンタジーな部分、医療ミステリ的な部分と 色々な側面が楽しめる作品であるとは思う。少し消化不良かもしれないので2.5点としたが。 最後に、本編とは無関係なところに言及したい。 綾辻行人というと“綾辻以降”という言葉があるように、ミステリの「新本格派」と 切っても切れない関係のようである。 幸い、自分は〜派というジャンル分けには全く興味が無い為、綾辻以前だろうが以降だろうが 本格だろうが邪道だろうが、面白ければそれで良いと思っているクチである。 この文庫本の巻末にある解説にも、『新本格などという枠にとらわれずに読む事をお勧めする』的な内容が書かれていたが、 解説にそのような事が書かれること自体、綾辻行人は「新本格派」の鎖から逃れられていない証拠でもある。 とても不幸な事だと思う。本人がどう感じているのかはともかくとして。 「本格」だとか「ミステリ」だとかにこだわる事に、果たして意味はあるのだろうか。
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描写がグロい、、初めての綾辻さん 記憶がなくなっていく中でも、衝撃的な記憶は消えにくい、、、トラウマのようになっていたと思うとしんどい、、。楽しかった思いでは消えていき、恐怖は残り続ける、、こんな不幸はあるであろうか。 それだけが印象にのこりました
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ホラー系ミステリな綾辻本。 この神経系のどろどろした感じは読んでて気持ち悪いのだけれど、はまってしまうのですよね・・・。 この後味の悪さ、嫌いじゃありません。
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- ネタバレ
※このレビューにはネタバレを含みます
ホラーとは何なのか。どこまでをホラーというのかますますわからなくなってきた。 だがアルツハイマーという病理を使っての筋書きはおもしろかった。 主人公の心理的、精神的ダメージが痛いほど伝わってくる。 しかし彼の作品は純粋な本格ミステリが好きだ 確かに白髪痴呆と日本の昔話という本見つからない誰か読んだことあるのだろうか?一度読んでみたいものだ。
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