ファンタージエン の商品レビュー
エンデの『はてしない物語』の舞台となるファンタージエン。現代ドイツ作家の手により書かれた新たなファンタージエンの物語のひとつ。 主人公はファンタージエンに住む機織りの少女レス。レスはファンタージエンに虚無が現れたことを知り、虚無を退ける方法を求めていなくなった帝王を捜しに旅立つの...
エンデの『はてしない物語』の舞台となるファンタージエン。現代ドイツ作家の手により書かれた新たなファンタージエンの物語のひとつ。 主人公はファンタージエンに住む機織りの少女レス。レスはファンタージエンに虚無が現れたことを知り、虚無を退ける方法を求めていなくなった帝王を捜しに旅立つのだった。 これはもしかすると主人公になれなかったものたちの物語かも知れません。何故ならこの「愚者の王」は本家「はてしない物語」と時間軸を同じくする物語なのです。バスチアンがアトレーユが冒険していたのと同時に、別の場所で起こっていた物語なのです。 英雄が冒険をしている時に、英雄以外の人たちは何をしていたのでしょう。英雄以外の人もまた問題を前にして、何か行動をしようと思っていたかもしれない。実際に行動を起こしていたかもしれない。 レスは自ら動くことを選びました。それは決められた運命から逃げ出すことが目的だったかもしれない。でも、選んだのは自分。選んだからこそ様々な困難に出くわし、それを乗り越えていかねばならなくなる。 それはまた別のお話。そのように語られない物語が、物語の中にどれだけあるでしょうか。語られなかった物語にも登場人物がおり、生きて行動していたのです。 だからレスの冒険はファンタージエン全体からすれば語られない物語だとしても、レスとレスに関わった人々にとっては中心となる物語。 目的のために、自分のために、仲間のために考え選び行動したことはレスの物語として綴られ語られるのです。
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【あらすじ】 ファンタージエンで知らぬ人のない じゅうたん織りの村シリドム。 そこで生まれた少女レスは 虚無から村を守るため 救い主を求めて旅立った。 旅の連れは青い目の猫と記憶を失った謎の男。 旅の果てに少女が見いだしたものは……? 【感想】
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私の大好きなはてしない物語のファンタージエンを舞台にしたお話。アトレーユが頑張ってた影ではこんな物語もあったんだね。なんだか懐かしかったです。2007/5/16
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エンデ作『はてしない物語』のシェア・ワールド「ファンタージエン」シリーズの1冊。物語としての「タペストリー」を象徴的に使った話。バスチアンの代わりに登場する「人の子」が中国人だったり、北欧神話の神オーディンがでてきたり、人狼グモルクの代わりが猫だったりと設定も面白いし、主人公の少...
エンデ作『はてしない物語』のシェア・ワールド「ファンタージエン」シリーズの1冊。物語としての「タペストリー」を象徴的に使った話。バスチアンの代わりに登場する「人の子」が中国人だったり、北欧神話の神オーディンがでてきたり、人狼グモルクの代わりが猫だったりと設定も面白いし、主人公の少女が胸にかけている短剣、あれは光り輝き、鏡にもなる、それって……。随所に「はてしない物語」にひっかけたイメージが満載してあります。
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すごいすごい。元帝王でそんな凄いヤツがいたなんて…! 登場人物の8割が女の子、というのはファンタジーでは珍しいのかな。面白かった。
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今度は、初めてファンタージエンの中の住人が主人公。 じゅうたん織りの娘レスは虚無から村を守るため青い目の猫と記憶を失った男と旅にでる。
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今回の作品の一番注目すべき点は「主人公がファンタージエンの人間」だと言うこと。全くもってエンデも描いていない部分ですよ。 そりゃ確かにファンタージエンには魅力的な種族が暮らしているとは書いてあるかもしれないけど、その人たちがメインに立つ事はなかったワケだし。
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