へんな子じゃないもん の商品レビュー
脳溢血で倒れた祖母の看病の間のエッセイである。タイトルはその祖母の言葉である。変な子じゃないもん。自慢の子だもん。ということである。
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著者が少女時代から憧れた祖母に対する母と2人の叔母とともに介護する姿、そして死まで。家族に対する愛情に満ちた作品です。著者が祖母とともに育った日本の戦後史をも知らず知らずの間に語ってくれています。小樽からでてきて東京で最期を迎える一人の女性の一生に捧げるレクイエムでもあるように思います。しかし、正直なところ登場する人物はほとんど女性であり、その人々の一生はちょっと私にとっては退屈ではありました。「へんな子じゃないもん。自慢の子だもん」は混血の孫であった著者に対する最期のベッドでの祖母の言葉であり、素晴らしい相互信頼を感じました。
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著者は戦後アメリカ兵と日本女性の間に生まれた。その頃いわゆる「あいのこ」である。父はやがて母娘を捨てて米国へ。彼女は母親と共に母親の実家で幼少を過ごすこととなる。いつもそばにいた祖母とのやりとり。 著者は現在米国で大学教授をしている。 病床の祖母を見舞いに里帰りしたことと 幼少の...
著者は戦後アメリカ兵と日本女性の間に生まれた。その頃いわゆる「あいのこ」である。父はやがて母娘を捨てて米国へ。彼女は母親と共に母親の実家で幼少を過ごすこととなる。いつもそばにいた祖母とのやりとり。 著者は現在米国で大学教授をしている。 病床の祖母を見舞いに里帰りしたことと 幼少の頃の話が絡み合ってくる。 著者と同世代(というか同い年)なので、子供の頃の風景が目に浮かぶ。 じわっと、優しさがこみ上げてくる作品。
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