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エンキョリレンアイ の商品レビュー

3.4

137件のお客様レビュー

  1. 5つ

    21

  2. 4つ

    35

  3. 3つ

    53

  4. 2つ

    18

  5. 1つ

    6

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2011/01/26
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

本屋のバイトをしている花音(カノン)ちゃんは、22歳の誕生日に「絵本を探しているんです」という海晴と出会う。これが運命なんだなー、ちょうど」児童書コーナーの担当者がいなかったこと、カノンちゃんが童話作家になりたいなーって思ってたこと。 で、勧めた絵本を海晴くんがいたく気に入って「ぼくたち、また会えますよね」と。 カノンちゃんは明日、京都から東京にお引っ越し、海晴くんはなんと、ニューヨークへ。 二人の切なくてあたたかくて、悲しいエンキョリレンアイのお話はここから始まる。 いかにも、な展開なんだけど、小手毬るいさん流れる散文詩のような表現、しかも描写に無駄なものがいっさいなくってシンプルだから、カノンちゃんのキモチがストレートに伝わってくる。 そうそう、レンアイってこういうせつなさなんだよー、と鼻の奥がつーんとしちゃう感じ。 エンキョリレンアイしたことある人だったら、きっと感じたであろうキモチの機微がやわらかなコトバで紡がれている。   あのひとは今、わたしのことを想ってくれているだろうか。   わたしが想っているほどに。   会いたいと思った。   切実に思った。果てしなく、きりもなく、祈るように。   あのひとにもう一度だけ会えるなら、それと引き替えに、わたしが大切にしているものをひとつ、   ここで今すぐ手放してもかまわないと。   どんなに遠く離れていても、心の中で一生懸命想っていれば   それはすぐ近くにいるってこと     海の向こうに、好きな人がいて、会いたいなーと思っていて、   その人もそう思ってくれていて   お互いに求めあってるということを大切にしたい   遠距離恋愛の秘訣は「いかなる状況にあっても   好きだという気持ちで乗り越えて行く」 これまた、小説じゃないんだから(って小説ですけど)というような不幸なすれ違いを二人は経験して、それは本当に二人を打ちのめすんだけど、それでも、相手のことを想い、自分の気持ちに向き合い、傷つく姿というのはそれだけで泣ける。 物理的な距離は関係ないよ、って言っても、コトバだけでは不安になるし、声だけでは不安になる。直接会って、触れあうからこその「確信」っていうのもあるんだと思う。 二人はそれを乗り越えていたように見えたんだけどね、ちょっとしたことからほつれてしまった。それは防ぎようがなかったことなのかもしれないけど、レンアイってせつないなぁって思わせてくれた小説でした。 信頼していた人に裏切られたカノンちゃんを励ますために、海晴くんが言ったたとえがかっこいい。 彼は料理学校に通っているんだけど、コンソメスープの作り方になぞらえて、こんなことを言っている。 曰く、 澄んだスープを作るには、灰汁が必要。そのどろどろとした灰汁=どろんこいかだ、の下に透明なコンソメが現れる。 誰のココロの中にもどろんこいかだがあるんだよ、でもそれがあるから澄みきったスープが作れる。 寂しいキモチ、やるせないキモチの外側には、必ず澄みきったキモチ、ピュアなキモチがあるんだよ。 どろんこいかだの下に澄んだスープが出てくるまでは、ことことと何時間も煮込まなきゃならない。この時間も大事なんだと思う。 こんなありがちな話にうるうる泣いてるあらふぉーじょしってどうなのよ?と思うけど、それって、カノンちゃんのキモチに寄り添っている、というよりも、年をとった自分がなくした何か、置いてきちゃった何かを思い出したからなのかもしれないねー。 こんな純粋なキモチで人のことを想う、ってあっただろうか? 年齢は関係ないよね、ダンジョ、も関係ないのかも。純粋に誰かのことを想う、支えになりたいと思う、その人の存在を感じることがシアワセだと思う・・・そういうキモチは大事にし続けたい。   アイシテル   トオクハナレテイテモ   ワタシタチハ   ツナガッテイル

Posted byブクログ

2011/01/18
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

  ~ 13年間遠く遠く離れていた。        それでもお互いを想わない日はなかった。~ タイトルに惹かれて この本を手にしました。 読んでみると遠距離どころか ハッピーエンドまで13年!! そのうちハッピーだったのは最初の1年以内だけ。。。 会ったのは 小説に出てくる回数で言うと3度だけという・・・ なんともまぁ。。 それだけこの2人の 愛が本物だったということでしょうか。 1年の間やりとりされるメールと電話。 小説の中には彼側のメールしか書かれていませんが 彼女のメールの内容も充分伝わってきます。 こんな恋愛現実で可能なのかと思ったりもしたけれど お互いの気持ちがある上での あぁいう別離なら ありえるかも とも思いました。 最後はちゃんとハッピーエンドです。

Posted byブクログ

2010/12/17

小手鞠るいさんを知ったきっかけの本。 とてもロマンティックな展開です。 これぞ恋愛小説!って感じですね(笑) こんな運命的な恋をしてみたい!と思わせられました。 最後のどんでん返しには驚かせられました。まさに期待を裏切られた感じ。 あとはもう涙が止まりませんでした! 私の大切な1...

小手鞠るいさんを知ったきっかけの本。 とてもロマンティックな展開です。 これぞ恋愛小説!って感じですね(笑) こんな運命的な恋をしてみたい!と思わせられました。 最後のどんでん返しには驚かせられました。まさに期待を裏切られた感じ。 あとはもう涙が止まりませんでした! 私の大切な1冊ですね(*^^*)

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2010/11/27

本屋で初めて会った二人がアッいう間に恋に落ちる。 でも、その日から二人は遠距離恋愛に・・・しかも、アメリカと日本。 電話やメールでお互いを知り、距離を埋めていく。でも・・・ 切なく、有り得ないと思いながらも憧れてしまう恋愛の形。

Posted byブクログ

2010/10/23

サラリと読めて、ホロっとしました。 こんな素敵な出会いが世の中に溢れていればいいのに・・・ なんて思った。 小手鞠さんの文章はやはり無理なくすぅっと入って来て、とても好き。 ストーリーは途中、海晴のメールだけで進んでいく章があるが、それがまたエンキョリレンアイぽくてよかった。...

サラリと読めて、ホロっとしました。 こんな素敵な出会いが世の中に溢れていればいいのに・・・ なんて思った。 小手鞠さんの文章はやはり無理なくすぅっと入って来て、とても好き。 ストーリーは途中、海晴のメールだけで進んでいく章があるが、それがまたエンキョリレンアイぽくてよかった。 海晴のポジティブさが離れていても頑張れる要素なんだと思うし、本当に素敵な人。 後半、切なくなってジンワリきてしまった。 デキスギと言ってしまえばデキスギだが・・・ でも、以心伝心?同時に電話をかけちゃうとかそういうことってあると思う・・・ 私は“運命”とか“赤い糸”とかそういうのを信じているわけではないが・・・ (信じていないわけでもない) 「そうなるべくしてなった」ということが、世の中にはたくさんあると思うのでちっともヤリスギとは思わなかった。 続けて、“サンカクカンケイ”“レンアイケッコン”を読みたいと思った。

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2010/10/19

そんなにうまくいくはずがない!!と思いました。最初の出会いが京都でちょっと引きつけられましたが、あとは・・・・。でした。

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2010/10/10

運命的な出会いの二人。彼の手紙で綴られる日常が詩のように美しく感じました。 彼が暮らす町での再会を待ちわびた彼女につきつけられる悲しい結末。自分の知らないところで彼は別の幸せを育んでいる、そんな切なすぎる現実に胸が締め付けられました。 そして、長すぎる年月を経て、彼女の元に届いた...

運命的な出会いの二人。彼の手紙で綴られる日常が詩のように美しく感じました。 彼が暮らす町での再会を待ちわびた彼女につきつけられる悲しい結末。自分の知らないところで彼は別の幸せを育んでいる、そんな切なすぎる現実に胸が締め付けられました。 そして、長すぎる年月を経て、彼女の元に届いた真実。運命のいたずらと彼の想いに再びもどかしさで胸を締め付けられます。 結末での再会。どんなに遠く離れていても、どんなに時が二人を離ればなれにしても、運命でしっかりと結ばれていた、そして二人ともそれを信じていた。そんな二人の長い愛、そしてこれから本当に始まっていく愛が美しく爽やかな気持ちになりました。

Posted byブクログ

2010/10/02

現実的にありえない、っていう展開が最後にあったけど、 それでも感動して不覚にも鳥肌がたってしまった。 乙女な文学。 惹き合わされる二人はどんなに離れてても また出会えるんだな。 素敵。あこがれるなぁ。 少し元気がでた。

Posted byブクログ

2010/09/20

花音は最後の書店アルバイトの日に客として来ていた海晴と出会う。 次の日電話をして初めてお互いの素性を知るが 上京する花音と、アメリカへ旅立つ海晴は 空港で別れてからろくに合う時間もなくエンキョリレンアイに。 しばらくはメールのやりとりが続くが あるときを境にふっつりと海晴からの音...

花音は最後の書店アルバイトの日に客として来ていた海晴と出会う。 次の日電話をして初めてお互いの素性を知るが 上京する花音と、アメリカへ旅立つ海晴は 空港で別れてからろくに合う時間もなくエンキョリレンアイに。 しばらくはメールのやりとりが続くが あるときを境にふっつりと海晴からの音信が途絶える。 花音は一念発起して単身アメリカへと旅立つが… せつなすぎです。お互い少ししか会っていないのに どうしてここまで一途になれるんだろう。 海晴のメールだけの章はとても生き生きとしている。

Posted byブクログ

2010/09/15

一度空港でキスをしただけで、何の約束も無く離ればなれに。 『また会える』という想いだけが、二人を繋いでいる…というのかな。 まるでドラマのような展開だけど、なんだかんだで、読んでいて楽しいです♡

Posted byブクログ