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書きたがる脳 の商品レビュー

3.7

7件のお客様レビュー

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2019/10/03

書き出したら止まらない「ハイパーグラフィア」という病理的な現象がある。書きたいという激しい衝動を伴いながら、整合性、秩序を保った文章を異常な程に、大量に書く。それは側頭葉てんかん、双極性障害、統合失調症を患う人に見られる現象だという(勿論、個人差はあるが)。著名なところではドスト...

書き出したら止まらない「ハイパーグラフィア」という病理的な現象がある。書きたいという激しい衝動を伴いながら、整合性、秩序を保った文章を異常な程に、大量に書く。それは側頭葉てんかん、双極性障害、統合失調症を患う人に見られる現象だという(勿論、個人差はあるが)。著名なところではドストエフスキーやゴッホがそうだったらしい。読んでいると私も当て嵌るところがあり、創造性と精神病との関係性が興味を惹く。ハイパーグラフィアとは反対に「ライターズ・ブロック」という、書きたいのに書けないという障害もある。それは単なる「スランプ」とは違い、脳内に起こる神経の異常、伝達物質の変化がそうさせるらしい。人はなぜ書くのか、どうやって書くのか、インスピレーション、所謂ミューズの訪れ、それらを脳科学、神経科学の立場から考察し、また文学的な面からも論考する。人が行う創造という行為の神秘、驚異的なそれを多角的に考えた、非常に興味深い1冊。とても面白かった。

Posted byブクログ

2017/12/18

書くことと脳についての様々な話。書けなくなるのは何が考えられるか書きたくなるのは何故なのか器質的なことをふまえて述べられる。ハイパーグラフィアだった名残なのか少々冗長気味。焦点がよくわからなくなる。が、書いてある事自体はとても興味深いという少々不思議な感じもするテキスト。

Posted byブクログ

2017/10/03
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

医師としての視点、神経科学者としての視点、 患者としての視点から、書かずにはいられない ハイパーグラフィア、書きたいのに書けない ライターズ・ブロックが取り上げられている。 専門的な内容の雑学という内容でした。難しかった…。 側頭葉てんかんによって書きたがるようになること、 ドストエフスキーはこの病に悩まされていたこと、 宗教体験も側頭葉てんかんとつながりがあるということ は知りませんでした。脳は神秘に包まれていますね。 第1章 ハイパーグラフィアー書きたいという病 第2章 文学的想像力と衝動 第3章 精神状態としてのライターズ・ブロック 第4章 脳の状態としてのライターズ・ブロック 第5章 どうやって書くのかー皮質 第6章 なぜ書くのかー辺緑系  第7章 暗喩、内なる声、詩神

Posted byブクログ

2012/04/28

人は何故書きたがるのか。いや、書きたがる人がいるのか。この書きたいという衝動は金のため、名誉のためというものではなくて、書きたいがために書く人のことである。いわゆるハイパーグラファと呼ばれる人には躁鬱症が多いという。書きたがる人にまた多いのが読みたがる傾向である。これも中身そのも...

人は何故書きたがるのか。いや、書きたがる人がいるのか。この書きたいという衝動は金のため、名誉のためというものではなくて、書きたいがために書く人のことである。いわゆるハイパーグラファと呼ばれる人には躁鬱症が多いという。書きたがる人にまた多いのが読みたがる傾向である。これも中身そのものよりも読む事自体にある種の中毒性を感じている。本がなければ、家電の説明書でも食品の成分表示でも何でも読みたがる。  すこしドキッとしたのは、自分もこの症状に当てはまる部分があったからである。軽度であるが躁鬱であり、ブログやブログに載せない文章も含めてただひたすら書きたい。一時期は万年筆で大学ノートに新聞記事や小説をひたすら書写していた。今はそれほどひどくないが、それでもたまに同じ事をする。

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2009/10/04

書く事は至高の営みである。 うちなる声と、脳とはどのように関係があるのか。 天才と称される人々には、ある種の狂気がやどっているのではないか。 何時間も絵や文章を書くという行為は、通常では堪え難いと思う。 そうして、書く事しかずっとできない事常軌をいっしていることを、 なにかの病(...

書く事は至高の営みである。 うちなる声と、脳とはどのように関係があるのか。 天才と称される人々には、ある種の狂気がやどっているのではないか。 何時間も絵や文章を書くという行為は、通常では堪え難いと思う。 そうして、書く事しかずっとできない事常軌をいっしていることを、 なにかの病(躁鬱や統合失調症)と関連をもってるんじゃないかなと言う事を 書かれた本だと。

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2012/11/24

「書かずにいられない病」ハイパーグラフィアという言葉を初めて知った。書く快感を思い出した。 読みながらノートに引用文を書き写すだけで嬉しく。

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2009/10/07

7月2日読了。茂木健一郎氏の著書・訳書かと思ったら単に解説を書いてるだけでやんの・・・。「書けなくなる」症状であるライターズ・ブロックや、「書かずにいられなくなる」ハイパーグラフィアといった症例を脳の働きを絡めて語ってくれる。「全ての芸術作品は、てんかんの産物である」とか、脳につ...

7月2日読了。茂木健一郎氏の著書・訳書かと思ったら単に解説を書いてるだけでやんの・・・。「書けなくなる」症状であるライターズ・ブロックや、「書かずにいられなくなる」ハイパーグラフィアといった症例を脳の働きを絡めて語ってくれる。「全ての芸術作品は、てんかんの産物である」とか、脳については極端な言い方をしようと思えばいくらでもできる気がするのだが、この本は中立的なスタンスを守っているようで好感が持てる。言語、脳・・・。人間て面白いねえ。

Posted byブクログ