ブロークバック・マウンテン の商品レビュー
個人的には、映画より…
個人的には、映画より原作の方が色々深いような気がします。けれど映画化され、多くの人がこの作品を知ったことによって、小説が日本語で読めるようになったのもまた、事実のようで。同性愛がどうこうより、アメリカ西部の男性の「静かさ」とか、主人公二人の全く違った考え方が、人間的に魅力がありま...
個人的には、映画より原作の方が色々深いような気がします。けれど映画化され、多くの人がこの作品を知ったことによって、小説が日本語で読めるようになったのもまた、事実のようで。同性愛がどうこうより、アメリカ西部の男性の「静かさ」とか、主人公二人の全く違った考え方が、人間的に魅力がありました。
文庫OFF
同名映画の原作小説。…
同名映画の原作小説。そっけないほどシンプルな文章で語られるのは、不器用な同性愛だが、力強くて胸を打つ。まさに純愛小説。
文庫OFF
映画がとても好きなので読みました。映画よりも内面の描写が丁寧なため、すごく刺さりました。ブロークバック・マウンテンの景色も見えてきます。こちらの方がドロドロさが増しており、女性の小説感がありました。
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己の中の忌避する感情の存在。それを認める事は強さの一つと思う。ワイオミング州の荒々しい自然を舞台に、感情と向き合えなかった当事者の悲哀が描かれている。当時や地域の同性愛差別の強さ、貧しさ、揺らぎなきマッチョ信仰、それらが彼の目を背けさせていた。 ゲイアスリートの差別を描いたフロン...
己の中の忌避する感情の存在。それを認める事は強さの一つと思う。ワイオミング州の荒々しい自然を舞台に、感情と向き合えなかった当事者の悲哀が描かれている。当時や地域の同性愛差別の強さ、貧しさ、揺らぎなきマッチョ信仰、それらが彼の目を背けさせていた。 ゲイアスリートの差別を描いたフロント・ランナーのように酷いゲイフォビア。登場人物に寓話のように刷り込まれる呪い。なぜこれほどまでに憎むのか。それほどまでに恐れるのか。荒々しさと粗雑の間に垣間見える純粋さ。山の夜の冷気と牧場の埃っぽさが見えた作品だった。
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- ネタバレ
※このレビューにはネタバレを含みます
5月に映画を観て以来少しずつ読んで読み終わった。 アニー・プルーの超絶技巧と思われる部分を日本語に変換すると些か読みづらい部分もあるが(訳者批判ではない)、イニスとジャックの時代の精神を写した愛憎とパーソナリティーは曖昧ながら鋭く描かれていた。 特にジャックの最期の記述にあたるブロークバックマウンテンでの2人の抱擁のシーンは映画では恐らく無かった部分で、イノセントラブの真骨頂だと感じた。このような替えの効かない運命的な2人、という設定はいつになっても心揺さぶられますし、私の中での愛の理想型です。
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さて、今月の「月に1冊、小説を読む」は「映画は観たけど 原作は読んでいなかった」シリーズである。ん?いつから シリーズ化だ。 1963年の夏、ワイオミング州のブローバック・マウンテンで イニスとジャックは出会った。 貧しい生い立ちのふたりは、夏の間、移動しながら羊の番を する...
さて、今月の「月に1冊、小説を読む」は「映画は観たけど 原作は読んでいなかった」シリーズである。ん?いつから シリーズ化だ。 1963年の夏、ワイオミング州のブローバック・マウンテンで イニスとジャックは出会った。 貧しい生い立ちのふたりは、夏の間、移動しながら羊の番を する移動牧畜の仕事にありついた。その仕事に合間、ふたり の友情は一線を越えた。 4年後、再会したふたりは共に結婚し家庭を持っていた。だが、 情熱的にお互いを求めあう。その後、ふたりは年に数回、 深い山中で逢瀬を重ねる。 ジャックはイニスとふたりでの生活を望む。ふたりで一緒に 小さな牧場で暮らさないか…と。しかし、イニスには幼い頃 に目にした同性愛者への仕打ちがトラウマとなって残って いた。 そして、20年後に訪れる突然の幕切れ。 映画ではかなりロマンティックに描かれているが、原作である 本書はアメリカ西部のカーボーイの荒々しさと、不器用な、 でも熱い思いがわずか90ページ足らずのなかに凝縮されて いる。 今でこそ同性愛者の権利を認める法律が可決された地域も 増えているが、依然としてマイノリティであるのに変わりない。 それが1960年代となれば、彼らへに向けられる嫌悪感は 相当なものだったのだろうな。 ラストは映画とかなり違っているが、これはこれでいいのだ ろう。 ただ、残念なのは翻訳。めっちゃ直訳ぽいんだよな。そして、 映画でイニスを演じたヒース・レジャーが急性薬物中毒で 亡くなってしまったこと。結構、好きな俳優だったのに…。 『モーリス』もそうだけれど、同性愛ものでハッピーエンドって なかなかないのよね。グスン。
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粗暴なやりとりの中に見え隠れする純情な本心にじんときた。救われないのかこれでよかったのか…。映画も見たい。
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アニー・プルーはすごい昔に「シッピング・ニュース」が大好きだった(映画も見た)んだけど、ずっと忘れていて。で、少し前に、「ブローバック・マウンテン」は映画版のファンが多いし、LGBT関連で必見、必読扱いなのかな、ということを知り、まずは小説を読んでみたいと思っていてやっと読んだ。...
アニー・プルーはすごい昔に「シッピング・ニュース」が大好きだった(映画も見た)んだけど、ずっと忘れていて。で、少し前に、「ブローバック・マウンテン」は映画版のファンが多いし、LGBT関連で必見、必読扱いなのかな、ということを知り、まずは小説を読んでみたいと思っていてやっと読んだ。 ずいぶん薄くて字が大きい本だなー、と。映画は、見てないけど、かなり長かった気が。なぜ? 主人公ふたりは、いかにもマッチョで無骨で粗野なカウボーイ、といった感じで、セリフも荒っぽくて、噂や評判から想像している映画のロマンティックさには合わない気がしたんだけど、ゲイといえば女っぽい男性を想像するのはまちがいということか。一見荒っぽい男が実に繊細でロマンティックな感情を持っているというのが感動的なのかも。。。正直、荒々しいセリフにノれず、あと、やっぱり短編は苦手かもと思った。もっとじっくりじっくり読めばもっと感動するんだろうという気がする。あと、やっぱり映画も見るべきかも。
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話題の映画「ブロークバック・マウンテン」の原作。とても短く、あっという間に読めるのだが、ホモフォビア、ヘイトクライム、親の虐待、子ども時代のトラウマといった要素がストーリーの中にしっかりと織り込まれていて、何度か読み返して確認したくなる。 自分がゲイであることを認めているジャ...
話題の映画「ブロークバック・マウンテン」の原作。とても短く、あっという間に読めるのだが、ホモフォビア、ヘイトクライム、親の虐待、子ども時代のトラウマといった要素がストーリーの中にしっかりと織り込まれていて、何度か読み返して確認したくなる。 自分がゲイであることを認めているジャックと、その志向があることを認められないイニス。ジャックは2人で将来を築こうとするが、イニスは子ども時代の思い出から逃れられず、どうしてもそれに踏み出せない。そして2人の間にあるのは、20歳の頃のブロークバック・マウンテンでの思い出ばかり。ストーリーを覆う閉塞感は最後の最後まで、重く垂れ込めている。 小説の背景は、1960年~80年代のアメリカ北西部。田舎で、保守的で、同性愛などとても受け入れられない雰囲気だが、しかし、これが現代ならもっと違う展開になるのだろうか? 確かに以前よりは同性愛は認知され、一部では良いイメージもできあがっているが…イメージ先行、さらに言えば妙なイメージが確立されているだけじゃなかろうか。多分、ほとんどの同性愛者にとっては、あまり状況は変わっていないんじゃないかな…読んだあと、そんなことを思ったのだった。
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ゲイのカウボーイの話、と書くと何とも説明出来ない(しかしそれ以外に説明の仕様のない)話。 きっと手に取った人はその薄さにビックリするはずだ。 淡々と綴られて過ぎていく日々はあまりに薄くて、だからこそ2人が過ごした時間の濃さや鮮やかさが鮮明になる。ぼんやりとした日常を越えた非...
ゲイのカウボーイの話、と書くと何とも説明出来ない(しかしそれ以外に説明の仕様のない)話。 きっと手に取った人はその薄さにビックリするはずだ。 淡々と綴られて過ぎていく日々はあまりに薄くて、だからこそ2人が過ごした時間の濃さや鮮やかさが鮮明になる。ぼんやりとした日常を越えた非日常の明確さ。 全然湿っぽくないのが凄いなあと思う。この手の物って結構説教くさかったりお涙ちょうだいが定番って気もするから。 でもせめて訳は女性がするべきだったなと、思う。多分原作に合っただろう情緒がゼロ。まあきっと、日本人の感性だとこれが限界だったんだろうけど・・・。
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