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なつかしく謎めいて の商品レビュー

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14件のお客様レビュー

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2009/10/04

●とっつきにくいかと思ったが、うん、いいおはなし集だ。おもしろいぞ。さすがル=グウィン御大だ。 ●「シータ・ドゥリープ式次元間移動法」なる次元移動ワザがおはなしの基本。 なんと、空港でなかなか飛行機が飛ばなくて、待合室でスーパーだるだるできぼぢ悪くなってもう最悪ブリブリげろげろ...

●とっつきにくいかと思ったが、うん、いいおはなし集だ。おもしろいぞ。さすがル=グウィン御大だ。 ●「シータ・ドゥリープ式次元間移動法」なる次元移動ワザがおはなしの基本。 なんと、空港でなかなか飛行機が飛ばなくて、待合室でスーパーだるだるできぼぢ悪くなってもう最悪ブリブリげろげろ状態に陥ったら、人は次元を移動できるらしいんですのよ奥様!? 最初にこれを体験し、友人たちに伝えたのはシータ・ドゥリープさん。 かくして、いつのまにか次元間を移動する人たちはどんどん増加し、あちこちの次元で待ち時間をバカンス☆ することが出来るようになったのです。 “私”もまた、シータさんから次元移動方法を教えてもらった中の一人。 彼女が観察するのは、ありとあらゆる遺伝子をめたくたに混ぜ込んだ人たちの次元(『玉蜀黍の髪の女』)、ありとあらゆる祝日ごとにテーマパーク化された島々の次元(『グレート・ジョイ』)、誰もが王室の一員である次元(『海星のような言語』)などなど。 ま、つまり、架空の次元の文化人類学的紀行文集と言うわけです。 それくらい軽い気持ちでとりかかるのがよろしいでしょう。うむり。 ●なお私は、集団で南から北へと移動し繁殖する人たちの次元のお話(『渡りをする人々』)が好き。 魂と肉体についての『その人たちもここにいる』や、“海星のような言語”を操る人々を介して、言葉に対する考察を行う『海星のような言語』も、興味深いです。よかよか。 やっぱりル=グウィンはえらかったと言うお話。

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2009/11/25

ル・グィンによる一種の「ガリバー旅行記」異なる次元の15の世界への旅が描かれている。どこの世界に住みたい?私はアンサラックに生まれたかった。

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2009/10/04

ある作家は「私たち人間は、想像力で鳥よりも高く飛べる」と言った。その言葉を改めて感じさせてくれる一冊。だから人間って好き。

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2009/10/04

シータ・ドゥリープ式次元間移動法 (精神的苦痛と消化不良と退屈が要件) を身に付けた語り手による様々な次元の報告。こういう不思議なエピソードが惜しげもなく次々と出てくる本は好き。アラン・ライトマンの『アインシュタインの夢』とかイタロ・カルヴィーノの『見えない都市』とか。 気になっ...

シータ・ドゥリープ式次元間移動法 (精神的苦痛と消化不良と退屈が要件) を身に付けた語り手による様々な次元の報告。こういう不思議なエピソードが惜しげもなく次々と出てくる本は好き。アラン・ライトマンの『アインシュタインの夢』とかイタロ・カルヴィーノの『見えない都市』とか。 気になったのは、ル・グゥインの作品にしては、ジェンダーの概念がどの次元でも固定的に思えるところ (どの次元でも性は男性と女性だけのようだし) ですが、それも意図的なのかな?

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