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魔神の遊戯 の商品レビュー

3.4

32件のお客様レビュー

  1. 5つ

    2

  2. 4つ

    10

  3. 3つ

    15

  4. 2つ

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ネス湖湖畔で起こる連…

ネス湖湖畔で起こる連続バラバラ殺人。魔神の咆哮が聞こえる寒村で、人体の一部が引きちぎられた死体が次々に発見される。御手洗潔が鮮やかに解決する。いつもの島田流の作品同様、他の作家がこのプロットを使えば駄作になるであろう。しかし、見事に伏線が絡み合っている。お見事。

文庫OFF

御手洗シリーズの長編…

御手洗シリーズの長編。個々の殺人や小ネタに関するトリックなどについてはうまく作られていると思うのだけど、本作のメイントリックはどうも…と思ってしまったからか、読了後はなんか物足りなさが漂った。この作品を他の作家が書いたならば満足したのかもしれないけれども、島田荘司となると…ね。で...

御手洗シリーズの長編。個々の殺人や小ネタに関するトリックなどについてはうまく作られていると思うのだけど、本作のメイントリックはどうも…と思ってしまったからか、読了後はなんか物足りなさが漂った。この作品を他の作家が書いたならば満足したのかもしれないけれども、島田荘司となると…ね。でも、ズンズンと作品に引き込む力はさすが。作品中にイスラム教(一神教)についての説明が多いのは、中東における米国の横暴に対して言いたいことがあるから?なのでしょう。でも、八百万の神々を

文庫OFF

2022/10/22
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

ミタライ教授≠御手洗という図式は推測できたが、犯人とまでは予想できなかった。ロドニーの手記もミスディレクションの要素であるのは頭では解っていたが、見事作者の術中にのせられてしまった。 しかし今回の御手洗物は読書の牽引力が小さく、なかなか読み進めなかった。これは語り役が石岡からバーニーという街の飲んだくれアマチュア作家の手によるものだという手法を取っており、文体も変えていたのが大きかったように思う。 さらに御手洗ならぬミタライ教授が明らかに今までのエキセントリックさが鳴りを潜めて、ものすごくニュートラルな人物に書かれている―これはもちろん作者の意図ではあるのだが―のもこちらの期待を裏切った形になった。 今回も島田氏が提唱する21世紀本格としての大脳生理学と本格の融合がなされている。昏睡状態から目覚めた時の記憶の初期化でそれを基に手記を書いた者の錯覚を上手く利用しているのだ。 この辺のアイデアは正に島田氏の独壇場とは思うのだが、やはり御手洗が大人しく事件に追従するのが退屈で、カタルシスに届かなかった。 こうして考えてみると、御手洗シリーズは事件の奇抜さや驚天動地のトリックよりも御手洗の強烈な個性が作品の魅力の大半を担っているのだなぁと再認識させられた。 しかし今の本格作家でこのようにシリーズ探偵が海外で活躍し、しかも登場人物が主人公以外全て外国人なんてミステリを書くのは島田氏しかいないだろう。そう考えるとやはり島田氏は双肩する者のいない孤高の存在なのだ。 山口雅也氏の云う「日本本格ミステリのボブ・ディラン」は正に的を射ている。

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2021/08/12

最初読みにくいかな、と思ったけれど、そこはやはり島田荘司先生。中盤からはストーリーに引き込まれて、一気読みでした。見破れないトリック、さすがです。

Posted byブクログ

2021/02/09
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

やっぱり島田作品はすごいなあ。スケールがどんなミステリよりも圧倒的に大きい。今回は、わりと先の読める展開だったけど、それでもユダヤ人とイスラムの対立とか、旧約聖書の出エジプト記など、サイドストーリーが勉強になる。 ネス湖のほとりの村も雰囲気があり、また少々飽食気味だか死体の演出もインパクトがある。 ロドニーの、ユダヤの唯一神ヤーハウェは暴力の神だとか、復讐を認めているとか、ユダヤ人とは思えない?思想が目新しかった。 飲んだくれのバーニーと、癇癪持ちのバグリー警部のコンビもおもしろかった。バーニーもあんなに飲んだくれてる割には思考力がある笑 最後の本物の御手洗の登場はかっこよかった!御手洗が偽物なのは薄々気づいた。というのも御手洗があんなに存在感が薄いはずないし、また犠牲者が次々に出るのを止められないわけがないもの! 御手洗はほんとにあちこちの国に救世主として出現してて、世界的に活動する探偵ですね笑

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2017/05/02

ひとつの事件に対して並行するふたつの記述、となれば大抵そこには叙述トリックが仕掛けられているもので、しかも随所に違和感を覚えながら読み進めたのであるが、しかし容易には見破れない仕掛けがやはり潜んでいた。 とはいえ構造自体は単純なもので、ミステリは兎角どの視点から事件を描くのかとい...

ひとつの事件に対して並行するふたつの記述、となれば大抵そこには叙述トリックが仕掛けられているもので、しかも随所に違和感を覚えながら読み進めたのであるが、しかし容易には見破れない仕掛けがやはり潜んでいた。 とはいえ構造自体は単純なもので、ミステリは兎角どの視点から事件を描くのかという作者の企みと、それから既存のトリックの組み合わせによって、如何様にも変貌しうるものだと感じる。

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2016/05/22
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

記憶の画家ロドニー。 子供の頃自分が住んでいたティモシー村の光景を40年後に非常に正確に絵に描きおこすことができる。それしか描かない。 現在のティモシー村でバラバラ殺人事件が起こる話と 所々にロドニーがその殺人を行っているという手記が挿入されて話が進んでいく。 が、最後の方で手記と実際の事件との相違がでてきて、あれ?ってなる。 語り手の酔っぱらいバーニーが好ましい(笑)。 彼と署長のバグリー、部下のトムとミタライ教授の4人がメインで話が進んでいく。

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2016/04/26

う~ん、特に引き込まれるような内容でも展開でもないし、読後感としても余りインパクトは大きくないかな? それと、作者の社会的主張が、この頃の作品としては感じなかった。 いつもの女性論とか、都市論、薬害や先天性の病気、歴史的背景などはなく、 スコットランドの雰囲気を味わうという作品...

う~ん、特に引き込まれるような内容でも展開でもないし、読後感としても余りインパクトは大きくないかな? それと、作者の社会的主張が、この頃の作品としては感じなかった。 いつもの女性論とか、都市論、薬害や先天性の病気、歴史的背景などはなく、 スコットランドの雰囲気を味わうという作品なのかな? 暗闇坂の人喰いの木で列車でロンドンからスコットランド方面へ行く途中の美しい描写があったけれど、やはり島田荘司さんはイギリスの田園風景とかネス湖やスコットランドによい印象があるんだな! ということがわかります。 確かに自分でもイギリスはロンドンを離れて田舎に行くとその美しさが印象に残るというのは感じているので、その辺りは共感できます。 やっぱり、御手洗ものより吉敷ものを書いてくれないかな?

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2016/02/13

御手洗が出てくるんだけど、メインじゃない長編小説。 結構初期の段階で、これはちょっとおかしいな。と気がつく。んで最後はやっぱりかーって思う。 でも、一番初めの話に戻らないままお話終了しちゃう。 とある外国の村で起きる連続猟奇殺人事件、その犯人は……という話。 アル中よっぱらいの人...

御手洗が出てくるんだけど、メインじゃない長編小説。 結構初期の段階で、これはちょっとおかしいな。と気がつく。んで最後はやっぱりかーって思う。 でも、一番初めの話に戻らないままお話終了しちゃう。 とある外国の村で起きる連続猟奇殺人事件、その犯人は……という話。 アル中よっぱらいの人が、今回はワトスン役をやってる。

Posted byブクログ

2015/10/03

違和感を感じながら読んでいたけど、原因は語り手が違うから御手洗さんもあまり登場しないのかと思っていたら、最後にそういうことか!とびっくりした。ダイイングメッセージとか額のYとかなんかちゃちい感じだし、犯人の動機もいまいちピンとこなかった。やっぱり語り手は石岡くんのほうがいいな。

Posted byブクログ