白鳥異伝(下) の商品レビュー
遠子の成長の目まぐるしさに、若い子のパワーを感じてしまう私はオバサンでしょうか? 序盤の勇ましいけど大人になりきれない遠子から一転、一気に女性らしさを持ち色めき出す後半は読んでいて胸が苦しかった。小?那と遠子の関係も、切なくて痛ましい。でも、ネタバレをしてしまうとちゃんと幸せな...
遠子の成長の目まぐるしさに、若い子のパワーを感じてしまう私はオバサンでしょうか? 序盤の勇ましいけど大人になりきれない遠子から一転、一気に女性らしさを持ち色めき出す後半は読んでいて胸が苦しかった。小?那と遠子の関係も、切なくて痛ましい。でも、ネタバレをしてしまうとちゃんと幸せなので安心して下さい(笑)特に遠子の成長には、喜びだけじゃなく清々しさを感じます。 勾玉シリーズの中では、一番の長編ですがそれでも「もうちょっと読みたい」と思う物足りなさが何とも憎い。たとえば、菅流と象子の行く末にも興味はあるし、宿禰や王、百襲姫の背景も実は見えづらい。 もちろん、これは各人物にしっかりとしたキャラクターがあるからこそ生まれる読者の我儘ですよね。意図して重点を遠子と小?那に偏らせているのだと思います。これ以上、些末な設定を埋めていたらとてもじゃないけど、このページ数では語りきれないし、逆に遠子と小?那の関係が薄まってしまう気もします。
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小倶那と再会した瞬間に遠子が「子供」から「女」になったシーンが大好きすぎる。 「子供」の頃の男まさりな遠子とそれに振り回される小倶那のが見ていて好きだけど、「女」となった遠子と「男」となった小倶那というのも中々良い。 言葉からも仕草からも、変化が伝わってくる。 勾玉三部作で一番恋...
小倶那と再会した瞬間に遠子が「子供」から「女」になったシーンが大好きすぎる。 「子供」の頃の男まさりな遠子とそれに振り回される小倶那のが見ていて好きだけど、「女」となった遠子と「男」となった小倶那というのも中々良い。 言葉からも仕草からも、変化が伝わってくる。 勾玉三部作で一番恋愛色強いよね。(空色と薄紅はヒーローが鈍感だもんなー)
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勾玉三部作第二部。闇の一族の末裔の住む三野の国で長の娘である遠子と拾われ子である小倶那。行動するときはいつも一緒であった二人。ある時、小倶那が都へ行くことになり二人は離ればなれに。だが小倶那は都で輝の一族の末裔であることを知り古代の神の剣である大蛇の剣の使い手となり、策略に巻き...
勾玉三部作第二部。闇の一族の末裔の住む三野の国で長の娘である遠子と拾われ子である小倶那。行動するときはいつも一緒であった二人。ある時、小倶那が都へ行くことになり二人は離ればなれに。だが小倶那は都で輝の一族の末裔であることを知り古代の神の剣である大蛇の剣の使い手となり、策略に巻き込まれて三野の国を襲うことになってしまう。その戦いから逃れた遠子は悲しみを小倶那への憎しみにかえて伝説の勾玉を集める旅に出る。自らの手で小倶那を倒す為に…。 この話の中で重要なのが遠子の感情。小倶那は変わってしまい、昔の小倶那はいないのだと自分に言い聞かせ続ける遠子。それでも楽しかった日々を思い出すと笑みが宿ってしまう。そして小倶那自身の心情も悲しく行き場のないもの。読んでいくうちにあまりのむなしさに何度も目が潤みました。 勾玉三部作の中では最も好きな作品です。
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小倶那と遠子の気持ちが通じ合ってからは、自分が10代の頃の恋に浮かれていた感じを思い出すので読むのがくすぐったい。でも面白い。
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勾玉三部作の2作目、下巻です。 表紙カバーのあらすじもいちおう書いておきます。 <嬰の勾玉の主・菅流に助けられ、各地で勾玉を守っていた〈橘〉の一族から次々に勾玉を譲り受けた遠子は、ついに嬰・生・暗・顕の四つの勾玉を連ねた、なにものにも死をもたらすという〈玉の御統〉の主となった。...
勾玉三部作の2作目、下巻です。 表紙カバーのあらすじもいちおう書いておきます。 <嬰の勾玉の主・菅流に助けられ、各地で勾玉を守っていた〈橘〉の一族から次々に勾玉を譲り受けた遠子は、ついに嬰・生・暗・顕の四つの勾玉を連ねた、なにものにも死をもたらすという〈玉の御統〉の主となった。だが、剣を手にした小倶那と再開したとき、遠子の身に起こったこととは…? ヤマトタケル伝説を下敷きに織りあげられた壮大なファンタジー、いよいよ最高潮!> うあー、なんか、いろいろ切ないぃぃぃぃぃ(涙)。 もう、上巻をはるかにしのぐおもしろさです。 七掬との再会はめっちゃうれしかったし(涙)、菅流がまぁ、かっこええのなんの。この物語のヒーローといってもいいんじゃないかな? 菅流と象子、うまくいってほしいなぁ。 岩姫さまって、時を超えて存在する「魂」みたいなものなんですね。肉体はいつか朽ち果てるから、また赤ん坊として生まれてくる。だから智慧はそのまま連綿と持ち続けられる。もはや準神様的な存在ですね。 ううむ、神と人が混在しているこの世界観、ステキです。 次はいよいよ三部作の3作目『薄紅天女』。岩姫さま出てくるかな。楽しみだな。 ちなみにあたくしけっこう『耳』どののファンでした……。
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岩姫様がまた出てくるとは思わなかったですよー。 この調子なら次のにもご登場なされるかな?鳥彦とかどうなったのやら。 ひたすらちびっ子同然だった遠子がしおれてしまうあたりは「ちぇっ」と舌打ちしてしまいました(^_^;が、みるみる元の勢いを取り戻してくれたのはうれしかったです。だって...
岩姫様がまた出てくるとは思わなかったですよー。 この調子なら次のにもご登場なされるかな?鳥彦とかどうなったのやら。 ひたすらちびっ子同然だった遠子がしおれてしまうあたりは「ちぇっ」と舌打ちしてしまいました(^_^;が、みるみる元の勢いを取り戻してくれたのはうれしかったです。だって前にも言いましたけど遠子おもしろいんですってば(笑)。後書きでも作者が「一番のびのびと書けた主人公」と言ってますが、本当ーに心底のびのびしてますよ。おもしろーい。 でもそのおもしろ担当の遠子が大人になることで迎える大団円への解決はお見事です。
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[27]すさまじい戦いの中 どのように折り合いがつくのかと何度も落胆。 それでも思いがけない展開になっていくので最後まで一気読み!
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上巻から続く主人公二人の艱難辛苦の上、きっとこうなるだろうな、こうなってほしいな、という幸せな結末に辿り着いてくれたことに、とりあえず安堵。伝説の悲劇のヒーロー・ヤマトタケルと違って、この結末は未来を感じさせてくれる。読了後の後味スッキリです。
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上巻に続き、下巻を読了。 小俱那を倒すと決めた遠子は、ついに勾玉を集め小俱那と対峙しますが・・・ やはりこの二人の関係には、目が離せないです。
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怒涛の旅路に感動のフィナーレ。 上巻でよりも時系列は短いはずなのに その怒涛さは・・もう、ヤバいっすよ。笑 厚さもさることながら、読み終えたときの充足感はなかなかのもんです。 純情いっぱーつ!
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