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刺青殺人事件 新装版 の商品レビュー

3.9

24件のお客様レビュー

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2013/01/29

東大医学部のうす暗い標本室に並ぶ、刺青をした胴体。不気味な色彩で浮かび上がる妖術師「大蛇丸」。この一枚の人皮から、恐ろしい惨劇が始まった。密室殺人と妖しく耽美な世界に神津恭介が挑む、戦後本格推理小説の礎となった処女長編。デビューにいたるまでを綴ったエッセイや、最近発見された初期の...

東大医学部のうす暗い標本室に並ぶ、刺青をした胴体。不気味な色彩で浮かび上がる妖術師「大蛇丸」。この一枚の人皮から、恐ろしい惨劇が始まった。密室殺人と妖しく耽美な世界に神津恭介が挑む、戦後本格推理小説の礎となった処女長編。デビューにいたるまでを綴ったエッセイや、最近発見された初期の未発表短編「闇に開く窓」を収録。 有名すぎる古典ですね。推理小説好きなら一度は読んでおくべき作品だと思います。 「闇に開く窓」も良作です。 琴線に触れたセリフはこちら。 「――。たとえどういうハンデキャップでも、それをプラスにするかマイナスにするかは、本人の心がけしだいだもの。――」

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2010/05/15

乱歩が一読し、感心したとされる高木彬光の処女作。 本作の存在は前から知っていたが、どうしてか今まで読まずじまいで、結局この年になってから読むことに相成った。 本作には密室トリックが用いられている密室という概念が、「当時」の日本家屋では成立し難い(ふすま、障子という曖昧な仕切りゆ...

乱歩が一読し、感心したとされる高木彬光の処女作。 本作の存在は前から知っていたが、どうしてか今まで読まずじまいで、結局この年になってから読むことに相成った。 本作には密室トリックが用いられている密室という概念が、「当時」の日本家屋では成立し難い(ふすま、障子という曖昧な仕切りゆえ)、という前提を覆した作品ということで評価される向きがある。 確かに、死体発見場所をあのように設定すれば、西洋家屋だろうが日本家屋だろうが関係はなくなるな、ということで関心はしたが、そう高らかに評価するものでもない。 密室を完成に導くトリックもネタバレにならない程度に述べるが、納得の嘆息をするひとはいまい。そもそも、神津であれ「たいしたことはない」と言うに過ぎない。本作で、密室完成トリックは「添え物」に過ぎない。 本作の色々な仕掛けは、そう仰々しいものではない。 ただ、個人的には好みのものではある。 如何に人の心理をつくかを書いた、良書と思う。

Posted byブクログ

2012/01/29
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※このレビューにはネタバレを含みます

神津恭介シリーズ 旧友の最上久の招待で刺青の展覧会にやってきた松下研三。そこで知り合った最上の兄・竹蔵の愛人・野村絹枝、刺青に取りつかれた早川博士。絹枝に渡された兄弟3人に掘られた3つの刺青。呼び出された絹枝の家で目撃した竹蔵の部下・稲沢義雄。早川博士とも出会い絹枝の家に・・・。日本家屋での密室殺人事件。風呂場で見つかった絹枝の死体。胴体が消えていた遺体。被害者の体に彫られた刺青が目的か?早川博士が持ち去った乾板。最上竹蔵の射殺体の発見。研三が見つけた絹枝の兄・常太郎。事件の真相を見破った常太郎だったが犯人に殺害され刺青をはがれる。絹枝に似た女の正体。戦争中に死んだ絹枝の妹の珠枝の謎。3枚の写真に隠された秘密。神津恭介初登場。  2009年3月5日再読

Posted byブクログ

2009/10/04

ミステリー長編。 神津恭介シリーズ第一弾!! 神津恭介は六ヵ国語万能の天才。彼は、誰もが頭を悩ませる事件をいともかんたんに解決してしまう。 刺青を背負った女が、ばら×2遺体で発見された。そしてなんと、被害者からは胴体が持ち去られていた。その後も、刺青が入った背中の皮をはがれ...

ミステリー長編。 神津恭介シリーズ第一弾!! 神津恭介は六ヵ国語万能の天才。彼は、誰もが頭を悩ませる事件をいともかんたんに解決してしまう。 刺青を背負った女が、ばら×2遺体で発見された。そしてなんと、被害者からは胴体が持ち去られていた。その後も、刺青が入った背中の皮をはがれた遺体が見つかる。同一犯の仕業なのか?犯人は刺青マニア?難解な殺人事件を神津恭介が解き明かす。 うん。確かにトリックとかはすごい。プロットには舌を巻きます。でも、私は個人的には、探偵役のキャラが、人間味溢れる人じゃないと好きじゃないんだよね。神津恭介はどちらかというとハードボイルドというか・・・パーフェクトマンすぎてな〜・・・。それに、神津恭介はこの作品では第三者的な存在で、印象薄いからストーリーに入り込めなかった。

Posted byブクログ