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クライム・マシン の商品レビュー

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28件のお客様レビュー

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2011/07/22

短編の名手、ジャック・リッチーの傑作17篇を収録した傑作集。短い話の中にウィットにとんだユーモアや仕掛けがちりばめられ、意外なオチが面白い。「クライム・マシン」ある殺し屋の前に現れた男が、タイムマシーンで犯行を目撃したと言った。あり得ない話が次第に真実に思われて…。まんまと一杯く...

短編の名手、ジャック・リッチーの傑作17篇を収録した傑作集。短い話の中にウィットにとんだユーモアや仕掛けがちりばめられ、意外なオチが面白い。「クライム・マシン」ある殺し屋の前に現れた男が、タイムマシーンで犯行を目撃したと言った。あり得ない話が次第に真実に思われて…。まんまと一杯くわされて笑える。「ルーレット必勝法」カジノクラブで連日勝ち続ける男。やがてクラブの経営を脅かすまでに。ホントに必勝法があるのか…?うーむ。うまい手だ。「歳はいくつだ」余命4カ月を宣告された男の残された時間の使い道とは?「日当22セント」冤罪で4年も刑務所で過ごした男が出所後にやりたいことは…。ラスト2行のオチがいい。「殺人哲学者」ホントに短い、けれどあっという結末。「旅は道づれ」飛行機に乗り合わせた女性客同士の会話から意外な事実が判明。「エミリーがいない」読者を巧みにだます手法が見事。「切り裂きジャックの末裔」ある精神科医が患者を利用して妻殺しの計画を立てる。奇想天外。「罪のない街」これまた極短。読者だけが気付く仕掛けが面白い。「記憶テスト」動物虐待者に激しい敵意を抱く女性が出所後…。「こんな日もあるさ」ヘンリー・S・ターンバックル刑事、空回りしながらも事件は結果的に解決。SはセレンディピティのS(笑)「縛り首の木」森の中でエンストし困ったターンバックルとラルフが迷い込んだ町は…。オカルト風味。「カーデュラ探偵社」全身黒づくめ、夜間営業のカーデュラ探偵社。正体の○○○という言葉を巧みに避けて表現してるのが可笑しい。「カーデュラ救助に行く」カーデュラが路上でひったくりの被害から女性を救った。それなのに…。「カーデュラの逆襲」十字架のチョーカーを持つ天敵への対策。ついでに貧乏脱出もして一石二鳥?「カーデュラと鍵のかかった部屋」盗まれた絵画を取り戻したいという依頼。だがどこかに違和感が…。「デヴローの怪物」言い伝えの怪物の意外な正体とは。

Posted byブクログ

2011/08/09

洒落の効いたミステリ短編集。 ジャック・リッチーという名前に覚えはなかったけれど、MWA最優秀短編賞を受賞したという「エミリーがいないは」既読だった。 しかしそのときに名前が印象に残らなかったのは、あまりにも巧くまとまりすぎていたせいかも。作家の個性を感じられなくて素通りになって...

洒落の効いたミステリ短編集。 ジャック・リッチーという名前に覚えはなかったけれど、MWA最優秀短編賞を受賞したという「エミリーがいないは」既読だった。 しかしそのときに名前が印象に残らなかったのは、あまりにも巧くまとまりすぎていたせいかも。作家の個性を感じられなくて素通りになってしまった様な気がする。 この短編集も巧くまとめられた話が収録されてるのだけれど、やはりオチは想像の範囲を出ないあたりが残念というか勿体無いというか。 それでもどの作品も十分に平均点は超えているし、読んでいて面白いのだけど。 個人的に気に入ったのはカーデュラ探偵モノ。そしてやはり「エミリーがいない」は群を抜いてよくできていると思う。

Posted byブクログ

2009/10/07

練り上げられた短編傑作集。350編も書き続けたという〜短編に徹した作家の職人芸を堪能できます。カーデュラ探偵社のシリーズなど、ユーモラスなのが良いですね。にやっと満足げに笑う顔が見えるよう。

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2009/10/04

ジャック・リッチー。名前は記憶にありました。SF畑の人だってことも。でも活躍時期が1950年代から80年代だとは知らなかった。そんな前に書かれたとは思えない、いま読んでも充分おもしろい短編集。 17編収められている中で私の一番は題名にもなっている『クライム・マシン』。そんな莫迦な...

ジャック・リッチー。名前は記憶にありました。SF畑の人だってことも。でも活躍時期が1950年代から80年代だとは知らなかった。そんな前に書かれたとは思えない、いま読んでも充分おもしろい短編集。 17編収められている中で私の一番は題名にもなっている『クライム・マシン』。そんな莫迦な事ありえない、ってところから徐々に徐々にもしかしたらそうなのかも、と思わせてしまう巧みなストーリー展開に脱帽です。 他にも読み終えてニヤッと笑ってしまう話がたくさんあって、どれもこれもオススメ。

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2011/09/07

 面白かった面白かった面白かった〜♪と、歌い出したくなるぐらい、面白かった。ジャック・リッチー、最高ー! どの作品も犯罪小説でありながら軽妙洒脱、そして「こうくるか!」読者の想像をかる〜く裏切ってくれるオチの切れ味の鋭さには、舌をまくばかり。クールなユーモアに、ついついにやにやし...

 面白かった面白かった面白かった〜♪と、歌い出したくなるぐらい、面白かった。ジャック・リッチー、最高ー! どの作品も犯罪小説でありながら軽妙洒脱、そして「こうくるか!」読者の想像をかる〜く裏切ってくれるオチの切れ味の鋭さには、舌をまくばかり。クールなユーモアに、ついついにやにやしてしまう。 『10ドルだって大金だ』に収録されていた「妻殺しを企む夫」のバリエーション「エミリーがいない」のはずし方ににやにやして、「日当22ドル」の思いもよらない結末に大笑い。ほとんど会話だけで成り立ってる「旅は道づれ」、会話の行き着いた先に思わず「えっ?えっ?えっ?」何度も読み返しちゃった。そんなっ!奇想天外奇抜な設定がどう着地するのかそれが楽しみで、ドキドキしながら読んだ表題作「クライム・マシン」も最高だったし!なんといっても迷探偵ターンバックル部長刑事もののとぼけた味わいが好き好き! 翻訳が2冊しかないなんて!もっと読みたい味わいたい!ぜひ次なる翻訳発売をお願いします!

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2009/10/04

あとちょっとだけど、飽きてきたなー・・・。「このミス一位」ってこんなものなのかなあとか思ってしまった。テンポがよくて楽しく読んでたんだけど、理解できないどんでん返しが出てきて冷めてしまった。おれがバカなだけかな?やっぱ長編のほうが楽しいなあ。

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2009/10/04

作者のジャック・リッチーは、ほぼ短編のみを350編も書き続けた、短編ミステリ職人だそうで。なんだか『ヒッチコック劇場』を観ているような気になる作品が多いがそれも道理、ヒッチコックマガジンやEQMMなどが主な活躍の場だったらしい。 印象に残ったものを挙げておく。 -)「歳はいく...

作者のジャック・リッチーは、ほぼ短編のみを350編も書き続けた、短編ミステリ職人だそうで。なんだか『ヒッチコック劇場』を観ているような気になる作品が多いがそれも道理、ヒッチコックマガジンやEQMMなどが主な活躍の場だったらしい。 印象に残ったものを挙げておく。 -)「歳はいくつだ」 余命くばくもない男が、最後にやりたかった事は。。。。重さや暗さを感じさせない痛快編であるが、ラストの悪魔的余韻が曲者。 -)「エミリーがいない」 人間心理の裏を読む対決モノなのだが、仕組まれたどんでん返しが痛快。81年のアメリカ探偵作家協会最優秀短編賞受賞作。 -)「罪のない町」 僅かなとりとめの無い会話から、悪の萌芽を漂わせる、まさに職人芸の逸品。 -)「カーデュラの逆襲」/「カーデュラと鍵の掛かった部屋」 本書に4作収録されている、カーデュラ探偵社シリーズから二作。世界的に有名なあの貴族を捩った、タフネスどころか不死身のオプ、カーデュラの奮闘編。仇敵である民俗学者の末裔に立ち向かうカーデュラのウィットに富んだ作戦が秀逸な「逆襲」。「鍵の掛かった部屋」は、知性とセンスが光る、密室モノ。

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2011/08/16

------読前------去年「このミステリーがすごい!」の海外ミステリー部門で第一位だった作品。絶対おもしろいはず!!と思っているのですが、2500円なのでなかなかレジまで運べません・・・(社会人なのに)。------読後------文庫で読みました。いろんな味のチョコレート...

------読前------去年「このミステリーがすごい!」の海外ミステリー部門で第一位だった作品。絶対おもしろいはず!!と思っているのですが、2500円なのでなかなかレジまで運べません・・・(社会人なのに)。------読後------文庫で読みました。いろんな味のチョコレートを食べたような、贅沢な本でした。ほんの2ページほどしかない話もあるけど、その「ちょっとだけ」に起承転結すべてがおさまっていて無駄がない。そして、あっという驚きも詰まってる。すごい。2009年のベスト10に入る1冊でした。

Posted byブクログ