ぬしさまへ の商品レビュー
読みさしの本が分厚かったので、入院のお供に適当にポイッと突っ込んだ一冊。はからずも短編で構成されていたため、産後にはとてもちょうど良かった。 妖の存在が当たり前の生活を送る、江戸の廻船問屋兼薬種問屋・長崎屋の若だんな・一太郎を中心に描かれる大小様々な事件譚。前作『しゃばけ』読了か...
読みさしの本が分厚かったので、入院のお供に適当にポイッと突っ込んだ一冊。はからずも短編で構成されていたため、産後にはとてもちょうど良かった。 妖の存在が当たり前の生活を送る、江戸の廻船問屋兼薬種問屋・長崎屋の若だんな・一太郎を中心に描かれる大小様々な事件譚。前作『しゃばけ』読了から時間を隔ててしまったけれど、各話冒頭などで登場人物の説明がさらりと挿し込まれていて、違和感なく世界に没入することができた。 手代の佐助・仁吉の圧倒的魅力はもちろんのこと、一太郎のキャラクターの魅力度がより増した一冊だったと思う。『ぬしさまへ』『栄吉の菓子』『四布の布団』は鋭い洞察力が光り、探偵役として着地へと出来事を導く一方、『虹を見し事』では身体の弱い後継ぎとして不安に悩む内面の吐露と、自分の置かれた立場への覚悟との揺れが描かれる。解説でも述べられていたが、周囲に甘やかされながらもそこに甘んじない一太郎こそが、この物語を鮮やかにしているんだろうなあ。 異母兄・松之助や仁吉の短編も「しゃばけ」世界の奥行きが増してきて印象深かった。この先もまったり読み進めていきたいと感じている。
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シリーズ2作目は短編集ですが、なかなかに面白い。 仁吉の想い人がわかったのは良かったが、寂しくてため息です。 江戸の日常が分かるともっと面白くなりそうです。 きょうも元気に(?)寝込んでいる、若だんな一太郎の周囲には妖怪がいっぱい。 おまけに難事件もめいっぱい。 幼なじみの栄...
シリーズ2作目は短編集ですが、なかなかに面白い。 仁吉の想い人がわかったのは良かったが、寂しくてため息です。 江戸の日常が分かるともっと面白くなりそうです。 きょうも元気に(?)寝込んでいる、若だんな一太郎の周囲には妖怪がいっぱい。 おまけに難事件もめいっぱい。 幼なじみの栄吉の饅頭を食べたご隠居が死んでしまったり、新品の布団から泣き声が聞こえたり……。 でも、こんなときこそ冴える若だんなの名推理。 ちょっとトボケた妖怪たちも手下となって大活躍。 ついでに手代の仁吉の意外な想い人まで発覚して、シリーズ第二弾、ますます快調。 【シリーズご案内】 お江戸は日本橋。大店・長崎屋の一人息子である若だんなこと一太郎には秘密があった。 大妖の血を引く彼には、鳴家や猫又といった妖(あやかし)が見えるのだ。 しかも若だんなを支える手代、仁吉と佐助も、その正体は人ではなく妖なのである! そんな病弱だけど、心優しく頭のきれる若だんなが、妖たちとともにお江戸の難事件を解決。 読めば気持ちがほっこりすること間違いなし、累計840万部突破の人気シリーズ「しゃばけ」の世界へようこそ!
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『空のビードロ』がおもしろかった、というかじーんとした。前回のお話で出てきていた一太郎のお兄さん松之助。こんな境遇にいたとは、びっくり。一太郎と再会できて良かった。いい人そうなので幸せになってほしい。 『虹を見し事』は切ないお話。時代こそ違えど、理不尽な事件に巻き込まれたり、想い...
『空のビードロ』がおもしろかった、というかじーんとした。前回のお話で出てきていた一太郎のお兄さん松之助。こんな境遇にいたとは、びっくり。一太郎と再会できて良かった。いい人そうなので幸せになってほしい。 『虹を見し事』は切ないお話。時代こそ違えど、理不尽な事件に巻き込まれたり、想い人がいたり、というのは共通なんだなあと思った。 『仁吉の思い人』は、最後の最後に、あらあらそうだったの!という感じ。 『しゃばけ』ほど、がつーんとは来なかったけど、やはり読みやすく、妖たちがかわいいと思ってしまうこのシリーズ。
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ひ弱な体やとんちんかんな会話に振り回される、なんだか今の自分じゃないか(^_^;)祖父母、栄吉、徐々に生い立ちが分かってくる。短編集になった「ぬしさまへ、栄吉の菓子、空のビードロ、四布の布団、仁吉の思い人、虹を見し事」
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腹違いの兄、松之助さんのエピソードや、イケメン仁吉さんの失恋エピソードなど、周りのキャラクターの物語も加わってさらに厚みが出て、好みの作品に。 文庫の外伝を含めて、シリーズ作品がたくさん読めることがとてもありがたく、楽しみ。 私の脳内で、若だんなにラウールさん、仁吉さんは岩本照さん、佐助は宮舘涼太さんで読んでます。
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①ぬしさまへ 憎悪が動機のサスペンス系の話。 ハッピーエンドとかではない。 ②栄吉の菓子 栄吉の菓子がとってもまずいことと心根が優しいことがわかる話。個人的にはハッピーエンドと言えなくもない。 ③空のビードロ 第一巻の時の(一太郎の兄)松之助視点の話。 お互いを思う一太郎と松...
①ぬしさまへ 憎悪が動機のサスペンス系の話。 ハッピーエンドとかではない。 ②栄吉の菓子 栄吉の菓子がとってもまずいことと心根が優しいことがわかる話。個人的にはハッピーエンドと言えなくもない。 ③空のビードロ 第一巻の時の(一太郎の兄)松之助視点の話。 お互いを思う一太郎と松之助の兄弟の情に感動する。一番好きな話。大ハッピーエンド。 ④四布の布団 最終的に改心する的な話。 一太郎の精神的な部分の成長を感じる。 人は死ぬけど物語の筋的にはハッピーエンド。 ⑤仁吉の思い人 タイトルのまんま 仁吉推し女からしたら若干見るの躊躇った 誰も死なない話。もやっとした最後。 ⑥虹を見し事 まずまずのバッドエンド これを最後に持ってくるか…。 一太郎の成長には欠かせない話とは思う。
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仁吉が好きな人は絶対見たほうがいい! キャラクターのそれぞれの歴史もシリーズを追うごとにわかってくるのかと思うとわくわくする そしてどんどん妖たちが愛おしくなってくる 時々、表紙の妖たちを見ながら物語を追っていくと頭の中にキャラクターたちの表情が浮かんできて、それも楽しい
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一巻よりもこちらの方が好きだ。 長編よりも短編集の方がこの物語には合っているのかもしれない 妖と人、さて、本当に恐ろしいのはどちらだろうか。
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#読了 シリーズ2作目。6編からなる短編集。一太郎や周りの人間、妖たちのことが少しずつわかっていく。それぞれのお話みんな趣が違って面白かったんだけど、仁吉の話はものすごく好みだった。いいよね、人間と人外の恋。生まれ変わっても何度でも出会う。最高。
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続編ですが、説明も繰り返され、愛着も湧いてきます。おばあさんやお兄さんのエピソードもしっくりきました。病弱だけどとても賢い若だんなの活躍に胸が踊ります。普通に面白く、1巻よりサクッと読めました。大好き度❤️❤️
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