ドイツイエロー、もしくはある広場の記憶 の商品レビュー
大崎さんらしい静かな流れの中に炎が垣間見えるような話が四編。ただ、いずれも女性が主人公で、男性が描く女性描写として違和感を感じた。ほんとのところは分からないけど。
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今はもう側にいない人を思いながら生きる4人の女性の話。「容認できない海に、やがて君は沈む」で父に言われた言葉の意味を探し続けた娘の答えが力強くていいと思った。たとえ沈んでいったとしても、人間には必ずそこから這いあがる力があるのだということを。
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図書館で借りた本。図書館のお薦め本コーナーにあったから読んでみたが私の好みの話では無かった。4話の淡い恋愛話の短編集で、表紙も表題もオシャレだとは思ったけど心に響かない。青春時代の淡々とした恋愛を美化してしまうのは仕方ない。楽しかった思い出はいつまでも残るものだから。
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フレージングで切り取ると「お!」という場面もあるのだけど、総体としては好みではない。基本的に男性が書く恋愛小説でツボにはまることが非常にすくない。そういう意味でも村上春樹というのはとくべつな作家だ。そもそもアクアリウム趣味というのが理解できないわたしに表題作を読む資格はなかった。...
フレージングで切り取ると「お!」という場面もあるのだけど、総体としては好みではない。基本的に男性が書く恋愛小説でツボにはまることが非常にすくない。そういう意味でも村上春樹というのはとくべつな作家だ。そもそもアクアリウム趣味というのが理解できないわたしに表題作を読む資格はなかった。お魚は育てるものではなく食べるもの…。
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喪失とそれに直面した時の主人公の心の動きを印象的に表現した作品だと感じた。人の心に残る記憶は長く接してきたものだけでなく、むしろ青春の時代にこそ起こる一瞬の煌めきの方が強く心に刻まれる時がある。刻まれた記憶を抱きながら生きている主人公たちの生を力強く、そして繊細に描いていた。
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タイトルに惹かれて、初めて読む作家さん。 表現が好みで読みやすかった。 未熟な時代の不器用な生き方と恋愛の短編集。 ドイツ関連の話かなーと思いきや、ドイツイエロー、熱帯魚なのね。 『いつか、マヨール広場で』何気に統一時のストーリーも挟んであった。 ハンガリアン・ブルースカイか...
タイトルに惹かれて、初めて読む作家さん。 表現が好みで読みやすかった。 未熟な時代の不器用な生き方と恋愛の短編集。 ドイツ関連の話かなーと思いきや、ドイツイエロー、熱帯魚なのね。 『いつか、マヨール広場で』何気に統一時のストーリーも挟んであった。 ハンガリアン・ブルースカイかぁ。 ドイツ、ハンガリー、オーストリアあたりに行きたくなった。 キャトルセプタンブル/容認できない海に、やがて君は沈む/ドイツイエロー/いつか、マヨール広場で
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ベタ甘ではない恋愛小説。さっぱりとした読み口だけど、決して軽薄ではなく。 さくさく読める話は読後に物足りなさを感じることが多いのですが、読んだあともきっちり心に残りました。書き手の文体のせいなのかなー。これが文章力なんだろうか。 個人的に好きだったのが2編目の「容認できない海に、やがて君は沈む」。タイトルと同じセリフが出てきますが、それがずっと心に残ってます。最終的に続く言葉は主人公とは違うけれど、なにか印象的でした。
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とても好きな大崎さんの作品 「容認できない海に、やがて君は沈む」 タイトルがとにかくきれい たぶん、大崎さんの作品は女性うけすると思う。時おり、切なさに浸りたくて読み返す。
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短編集 今も、ふとよみがえる大切な人との思い出。 それを胸に刻み続けることで今の自分の道も切り開かれていく。 大学で偶然再会したかつての同級生、洋一 何に対しても無関心だった彼が、唯一熱心に取り組んでいたのは、ドイツイエローという種類のグッピーの飼育だった。 グッピーの意味もない系統飼育を続ける洋一よりも、現実を直視することを選び消え失せた関係。 何年経っても、それは色褪せることなく、ドイツイエローのように鮮やかにこの身体に記憶として焼き付いて、いる。 グッピーいいねー。 しかしキャトルセプタンブルが、九月の四分の一と話が繋がっててびびったw すげー)^o^(
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大崎さんの短編集。 最初の一ページ目から喪失感で溢れている。この喪失感が不思議と心地いい。 中でも「いつか、マヨール広場で」の一日しか会ってない男の子の話が感動的だった。
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